不動産投資は、アパートやマンションを資産として購入して、賃貸や売却によって安定した収益を見込める投資です。
しかし、物件の購入価格は高額になるため、不動産投資ローンの融資や自己資金の準備が必須です。
不動産投資を始めるには、具体的にどのくらいの年収が必要なのでしょうか?
本記事では、「年収700万円」の方を対象にした不動産投資の始め方を紹介します。
利益を出すコツや注意点を理解して、不動産投資を始めましょう。
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年収700万円あれば不動産投資は始められる!
年収が700万円の方は、安定した不動産投資を始めることができます。
- 必要な自己資金額
- 平均融資は年収の7倍〜10倍
以上のポイントを解説していきます。
必要な自己資金額
年収700万円で不動産投資を検討している方は、十分余裕を持って始められます。
目安となる自己資金は、不動産購入時の物件価格に対する「15〜30%」です。
不動産投資に限らず、投資を始める際は自己資金の確保が必須です。
自己資金がない状態で始めると、キャッシュフローの悪化に繋がり、収益性が安定しなかったり、日常生活を圧迫したりするでしょう。
年収が700万であれば、絶対安心!というわけではありません。
しかし、自己資金を物件価格の「15〜30%」確保できていれば、余裕を持って不動産の購入ができます。
平均融資は年収の7倍〜10倍
不動産投資ローンの平均融資の限度額は、「年収の7〜10倍」といわれています。
しかし、これはあくまで目安として覚えておいてください。
年収700万円の方だと、「4,900万円〜7,000万円」がおおよその目安です。
金融機関が融資を承認する際は、物件の内容や収益性、本人の属性などを審査して決定しますが、必ずしも承認されるとは限りません。
自営業やサラリーマンや、勤務先や勤続年数なども考慮されます。
融資の限度額は、変動するものと覚えておきましょう。
年収700万円の融資を受ける審査の「属性」
不動産投資を受ける際、金融機関から審査されるポイントを紹介します。
- 勤務先、収入
- 家族構成
- 保有している資産
では、みていきましょう。
勤務先、収入
ある程度の収入があるかどうかで審査されるのが、勤務先や収入面です。
勤務先では、正社員などの安定した雇用形態であることや、職種・役職も審査基準になります。
収入面は、収入額だけではなく、安定していて増減がないことも大切です。
サラリーマンの属性の方は審査が通りやすく、個人事業主の方が通りづらいのは上記の理由が関係しているでしょう。
家族構成
家族構成は、単身者よりも配偶者のいる方の方が、審査に有利になる傾向があります。
契約者の返済が滞った場合、配偶者を連帯保証人にすることで、金融機関が残債を回収できる可能性があるためです。
保有している資産
金融機関に預けている資産や、所有中の土地、有価証券なども審査の対象になります。
返済が滞った場合、換金できる資産が多いほど、融資額を回収できると考えているためです。
持ち家を保有している方は、ローン返済中よりも完済している方の方が、審査に通りやすいでしょう。
保有中の資産が全て担保になるわけではありませんが、自身の属性や資産状況を把握しておくことが大切です。
年収700万円の人におすすめの不動産投資
年収700万円の方の平均融資限度額は、「4900万円〜7000万円」とお伝えしました。
ここからは、実際に年収700万円の方におすすめの不動産投資を紹介します。
- 区分マンション
- 一棟アパート
- 中古戸建て
では、みていきましょう。
区分マンション
区分マンションは、中古・新築マンションの一室を指し、年収700万円の方は区分マンションの融資が承認される可能性も高いです。
築年数で変動しますが、中古区分マンションは担保評価が低くなるため、審査に通るにはまとまった自己資金が必要になります。
しかし、新築区分マンションの場合は、頭金10万円程度で済むケースも珍しくありません。
新築と中古の違いは、「法定耐用年数」です。
新築は大幅に年数が残っているため、中古物件よりも担保評価は上がります。
区分マンションを検討している自己資金の少ない方は、担保評価の高い新築区分マンションを購入して、長期運用するのがおすすめです。
一棟アパート
さらに視野を広げると、年収700万円の方は、戦略次第で中古一棟アパートへ投資も可能でしょう。
その分、融資額や自身にかかる負担は大きくなりますが、一棟購入するだけで収益性は抜群に上がります。
自身の条件に依存する部分は大きいですが、田舎だと3,000万円〜4,000万円で購入もできます。
一棟目に一棟アパートに投資して、規模の拡大を図ることもできるでしょう。
その際は、無理のない返済計画をしっかりと立てるのが大切です。
中古戸建て
中古戸建ては、自身で修繕やDIYが得意な方におすすめの投資です。
新築よりも格安で購入でき、管理もしやすいため、副業としても始めやすい特徴があります。
100万円台の物件もあるため、自己資金の範囲内で購入できるかもしれません。
しかし、中古戸建て物件は、大規模な修繕が必要な場合があります。
事前に修繕費の見積もりを怠れば、予算オーバーになりかねません。
また、法廷耐用年数が経過した物件も多いため、物件の内見と状態確認は必須です。
年収700万円から不動産投資を行う人が利益を出すコツ
年収700万円の方が、不動産投資で成功を掴む方法を紹介します。
- エリアや物件などを徹底してリサーチを行う
- 長期視点を持つ
- 物件のメンテナンスを行う
長期で安定した経営をするためにも、ポイントを把握しておきましょう。
エリアや物件などを徹底してリサーチを行う
不動産投資では、購入する物件・エリアのリサーチが成功の鍵を握ります。
「高利回りが取れる物件=優良物件」ではないため注意しましょう。
物件のリサーチは、維持費や築年数、修繕費などが該当します。
一棟アパートなどは、大型修繕のタイミングで、数百万円かかることも珍しくありません。
また、築年数が経過している物件は、定期メンテナンスも発生するため、ランニングコストも発生するでしょう。
エリアのリサーチは、交通の利便性や周辺環境などが該当します。
駅から近い物件は、都会でも田舎でも人気エリアのため、賃貸需要も比較的高い傾向があります。
さらに学校や病院などが近ければ、同じエリア内でも、同じような物件と差別化を図れます。
購入時点で入居者のターゲット層を想定して、購入後の負担を少しでも減らすことが大切です。
長期視点を持つ
不動産投資では、長期運用によるインカムゲインを受け取るのが主流です。
初期投資は高額ですが、他の投資商品と比較しても、安定性は抜群といえるでしょう。
不動産に投資する際は、不動産投資ローンを利用することも珍しくありません。
不動産投資ローンは、返済が10年や20年にかかるプランもあるため、長期視点を持って計画的に経営することが大切です。
定期メンテナンスや修繕を怠らず、物件を長持ちさせることが成功に近づきます。
物件のメンテナンスを行う
区分マンションや一棟アパートに限らず、不動産投資はメンテナンスコストが必ずかかります。
以下に、代表的なメンテナンス項目をまとめました。
- 一棟アパートの大規模修繕
- 老朽化による小規模修繕
- 空室時の原状回復
物件の大規模修繕は、建物の経年劣化などによって計画的に実施する工事で、経年で劣化した建物や設備を建設した当時の水準に戻す目的があります。
小規模修繕は、設備や外装の劣化など、細かい部分のメンテナンスを指します。
コンスタントに修禅を行うことで、大型修繕のコストを削減し、入居者の満足度を上げましょう。
また、原状回復は退去時のリフォームを指します。
壁紙や床の張り替え、エアコンの取替えなどが対象で、室内がボロボロのまま募集をかけるわけにはいきません。
そのため、原状回復にどれだけ手間をかけるかで、入居率が変動するといえるでしょう。
このほかにも、防水工事や外壁塗装も関係してくるため、メンテナンスを定期的に行うことが、不動産オーナーにとって大事な仕事になります。
年収700万円で不動産投資を行う人の注意点
年収700万円の方が不動産投資を行う上で、意識してほしいポイントを紹介します。
- 不動産投資の仕組みを理解してから始める
- 不動産投資会社や金融会社を受け身で決めない
- 定期的に物件のメンテナンスを行う
- 普段の生活に無理のない物件から始める
では、みていきましょう。
不動産投資の仕組みを理解してから始める
不動産投資の失敗やリスクは、自身の経験や知識によって防げるものが多くあります。
不動産投資は、高額になることや人口減少によって、リスクのある投資という印象を持つ方も多いです。
- 空室リスクへの対策が甘い
- ローンの返済計画ができていない
- エリアの賃貸需要が低い
以上がその一例ですが、事前のリサーチや計画次第で対策できます。
なぜその知識が必要なのか、なぜ対策しなければいけないのかを意識して、安定した経営を目指しましょう。
不動産投資会社や金融会社を受け身で決めない
不動産投資会社や金融機関には、投資を検討している方へ、電話やチラシで営業を行います。
初心者であれば、受け身で契約してしまう方も多い印象ですが、営業トークで魅力を感じて受け身になることは避けましょう。
特に、不動産投資は高額になるため、自分の足で出向き、複数社と比較してより良い方を選びましょう。
不動産投資を始める時の相談先はどこがいい?おすすめの相談先を紹介!
普段の生活に無理のない物件から始める
不動産投資では、常に安定した収益を常に見込めるわけではないため、空室になってしまっても、生活を圧迫しない範囲から始めましょう。
自己資金がなく不動産を購入した場合、余分にローンを組んでしまい、希望物件ではないものを購入してしまうケースがあります。
その際、月々の返済コストが高く、生活を圧迫するほどの額を手出しで出す必要もあるでしょう。
空室となれば、さらに負担は大きくなります。
普段の生活と賃料収益の割合が合わないと、投資の意味はなくなります。
まずは、生活に無理の範囲から始めて、慣れてきたら規模の拡大を図りましょう。
不動産投資は年収700万円あれば十分に利益を出せる
本記事では、年収700万円の方を想定した不動産投資を紹介しました。
年収700万円であれば、金融機関での融資も通りやすく、区分マンションや一棟アパートも投資の対象に入ります。
さらに、自己資金の活用で、更なる規模拡大も図れるでしょう。
ぜひこの機会に、長期の安定が手に入る不動産投資を始めませんか?