福岡県は、関東や関西と比較しても物価の水準が低く、生活しやすい都市として知られています。
再開発が進む福岡の中心部にはオフィスが立ち並び、地方からの転入者も多く、2022年には転入超過数が全国3位を記録しました。
しかし、エリアの選定やターゲット層の見極めなど、初心者では難しい場面がある点も事実です。
そこで本記事では、福岡県で不動産投資を始めるメリットを紹介します。
特徴やおすすめエリアも解説するため、投資先を検討する際に参考にしてください。
不動産投資の始め方を解説!失敗しないコツや運用する際の注意点も紹介
福岡県の特徴
福岡県は、九州でも一番の賑わいを見せる地方都市です。
特徴や人口を把握して、福岡県を紐解きましょう。
- 福岡県の特徴
- 人口
- 家賃相場
福岡県の特徴
福岡県は九州北部に位置し、日本海と瀬戸内海に面した、アクセスの利便性に富んだエリアです。
福岡空港と北九州空港、博多港など多くの交通ハブを持ち、国内外の玄関口として機能しています。
福岡県の面積は4,987km²で、日本で29番目の広さを誇りますが、人口密度が1,000人/㎢を超える数少ない県です。
「令和」の観光の起源として知られる太宰府天満宮、独特の雰囲気が楽しめる中洲屋台街、歴史的な風情が感じられる門司港レトロなど、多彩なスポットが楽しめます。
人口
2023年8月現在、福岡県の人口は約511万人で、日本全体では9番目の人口規模を持ちます。
一般的に、福岡県全体の人口は減少傾向にありますが、政令指定都市の福岡市は増加傾向を示しています。
福岡県内のエリアごとの人口は、福岡市が約164万人、北九州市が約92万人、久留米市が約30万人で、福岡市と北九州市は県内の人口が集中している点が特徴です。
福岡市に近くなるほど、人口も多くなる傾向があります。
家賃相場
不動産投資用の物件を購入する際は、エリアごとの家賃相場を把握しておきましょう。
福岡県内で人口の多い「福岡市・北九州市・久留米市」の家賃相場を以下にまとめました。
1R・1K |
|
---|---|
1DK・2DK |
|
2LDK・3DK |
|
上記の表からでもわかるように、福岡市の家賃相場は、他の市と比較しても高額なことが判ります。
政令指定都市である北九州市は、空港や新幹線の発着駅もあり、アクセス面も抜群です。
また、久留米市は福岡市の中心部まで、車で1時間程度と不便も少なく、福岡市のベッドタウンといえるでしょう。
久留米市内も再開発が進み、家賃相場の割に利便性が高いため、不動産投資を始めやすい環境が整っています。
福岡県の不動産投資のメリット
福岡県での不動産投資におけるメリットを紹介します。
- 賃料設定が格安
- 地価が上昇傾向にある
- 福岡市の人口密度が高い
賃料設定が格安
福岡市は九州で一番の都市として知られ、東京や大阪と比較すると、土地面積も広く地価や物件もまだ低めに設定されています。
不動産投資において、東京や大阪は需要も高い一方で、供給も多くなり供給過剰になっているエリアもあります。
反対に、福岡市の物件価格は東京や大阪よりも安いだけでなく、人口増加などで将来性も期待できるため、長期的に需要を見込めるエリアです。
地価が上昇傾向にある
福岡県の公示地価・基準価格は、2013年以降上昇を続け、中心部にあたる天神や博多エリアは特に上昇傾向になります。
全国的に見ても著しく、地価上昇率は全国の都道府県の中でも1位で、金融機関からの融資も通りやすくなり、売却時にも高額で不動産を手放すことが可能です。
福岡中心部に不動産資産を保有することで、将来的な資産価値を期待できるでしょう。
福岡市の人口増加率が高い
福岡市の人口は164万人を突破し、2022年の住民基本台帳の人口移動報告では、転入者数が転出者数を上回る「転入超過」となり、全国3位を記録しています。
全国市区の中でも、総人口増加数が全国で一番高く、10代・20代の若者人口比率も全国1位と、安定した需要を見込めるでしょう。
学生や単身者をターゲットにする際は、間取りがコンパクトで、物件設備の整ったワンルームマンション投資がおすすめです。
中古ワンルームマンション投資は初心者でもできる?メリット・デメリットも解説
福岡県の不動産投資におすすめのエリア
福岡県内で不動産投資を行う際、おすすめのエリアを紹介します。
- 福岡市
- 北九州市
- 久留米市
福岡市
福岡市は、交通インフラが大変整っていることから、不動産投資を検討しやすいエリアです。
博多駅は新幹線の発着駅として機能し、福岡空港は国内外のアクセスポイントとしての役割を果たしています。
地下鉄の利用で、博多駅から福岡空港へわずか5分で到着します。
さらに、市内は西鉄バスの路線網により、多くの場所で1時間に30本以上のバスが運行しているため、学生からサラリーマンの方まで不便に感じることはないでしょう。
スポーツファンにとっても、福岡ソフトバンクホークスのホームグラウンド、福岡Paypayドームや、アビスパ福岡のベスト電器スタジアムが存在することが大きな魅力です。
そして、都心部の活気から少し離れると、大濠公園のような豊かな自然スポットも楽しめるため、福岡市は、多面的な魅力を持つ地域といえるでしょう。
不動産投資ではキャピタルゲインとインカムゲインのどちらを狙うべき?キャピタルゲインで利益を出すコツは?
北九州市
北九州市は福岡市に次ぐ都市として、九州の玄関口として栄えてきました。
空港や新幹線駅だけでなく、関門海峡に面する門司港からは、本州への定期船も運行しています。
交通インフラが整っている点はもちろん、海が近いため釣りやマリンスポーツも楽しめる貴重なエリアです。
さらに、子育て環境の充実度も注目すべき点で、次世代育成環境ランキングの政令指定都市部門にて、北九州市は7年連続でトップに輝いています。
久留米市
不動産投資を福岡県で検討する際、福岡市や北九州市のほかにも、物件価格をリーズナブルに抑えられる久留米市での物件購入もおすすめします。
筑後川と耳納連山に囲まれた久留米市は、四季折々の美しい自然に恵まれています。
さらに、市内には31の病院と200以上の診療所があるため、医療面でも充実しているエリアです。
筑後地域の産業の中核を担ってきた久留米市は、生活に必要な施設やサービスが揃っていて生活に不便なことはないでしょう。
福岡県で始める不動産投資の注意点
福岡県で不動産投資を始める際は、以下のポイントに注意しましょう。
- 中心部までアクセスしやすいエリアを選ぶ
- エリアによって最適な物件のタイプを見極める
- 中心部以外では駐車場付きの物件にこだわる
中心部までアクセスしやすいエリアを選ぶ
福岡県の都心にあたる、天神や博多周辺は発展しており、家賃相場も他のエリアと比較すると高めに設定されています。
投資物件を選ぶ際は、高い収益性と空室発生しない経営を目指せる、都心部までアクセスしやすいエリアを選びましょう。
福岡市中央区や博多区は、発展した商業施設や充実した交通網に恵まれ、利便性が高いため賃貸需要も多く、安定した収益を期待できます。
反対に、早良区や城南区など離れたエリアは家賃相場も安く、人気が低い傾向にあります。
賃貸需要の減少は空室率が増えるリスクとなり、不動産投資の失敗につながるため、中心部近くのエリアは、資産価値の維持において大切なポイントです。
株式投資と不動産投資はどっちがおすすめ?特徴や仕組みを徹底比較
エリアによって最適な物件のタイプを見極める
物件購入の際は、人気エリアに位置しているか、入居者のニーズを叶えているかを必ず確認しましょう。
利回りはもちろん、空室が発生するリスクも考慮する必要があり、地域性に合わせた物件の選定が安定した経営につながります。
「想定利回り」という指標は、物件が常に満室であることを前提とした数値で、 中古物件に関しては、設備の古さや必要なリフォーム費用が反映されていないことが多いです。
例えば、単身者用の間取りが人気のエリアなのか、実質利回りまで参照して十分な利益が出ているかなど、総合的な視点で購入する物件を見極めましょう。
中心部以外では駐車場付きの物件にこだわる
福岡県の中心部を離れたエリアで不動産投資を検討する際は、電車でのアクセス面だけでなく、駐車場が確保できるかも合わせて確認しましょう。
特に、福岡市内の博多や天神から離れたエリアでは、出勤や普段の買い物も車で行う家庭が多いです。
単身者用の物件であれば1台分、ファミリー向けでは2台分の駐車スペースがベストです。
福岡の郊外エリアの物件購入を考える際には、駐車場の確保は必須なポイントといえるでしょう。
福岡県の特徴を掴んで不動産投資を成功させよう!
福岡県で不動産投資を検討している方に向けて、福岡県で賃貸経営を行うメリットやおすすめのエリアを紹介しました。
九州で一番の都市というだけでなく、新幹線や飛行機などの交通インフラも充実し、2022年には国内第3位の転入者数を記録しています。
特に、福岡市は人口の上昇とともに賃貸需要の上昇も期待されるため、特徴を掴んで安定した経営を目指しましょう。