1.「株の先見性」を簡単に解説
株の先見性…株価が持つ性質のひとつで、将来の材料を先取りして株価に織り込みながら推移すること。例えば、好材料が表面化しても株価にはその好材料もすでに織り込んでいるため反応しない。むしろ材料尽くしで下落することが多い
2.「株の先見性」を詳しく解説
では、「株の先見性」について詳しく解説していきます。
今回ご説明する株の先見性は、知っていると非常にスムーズに株式投資ができる、とても役立つ知識です!
ぜひ読んでから株式投資に取り組んでみてください。
株価は変化を先取りして動く
実際に株式投資をしている方は分かるのではないかと思うのですが、「会社の業績は悪いのに、株価が上がってる」や「景気が悪いのに、株価が上がりだしている」という事態に遭遇することが多々あります。
実際、2020年の新型コロナウイルスによる緊急事態宣言によって経済は大きな打撃を受けましたが、株価は上がるという奇妙な事態も起こりました。
逆に、会社の業績や景気が良いのに、株価が下がり始めるという現象も起こります。
株価は会社の業績や景気に左右されるわけですから、本来なら景気や会社の業績が良ければ上がり、悪くなれば下がるはずです。
では、なぜ上記のような現象が起こるのでしょうか。
答えは、投資家が状況を先読みしながら動くからです。
例えば、ある投資家が「この会社の製品は最近すごい勢いで売り上げを伸ばしている。もしかしたら、今後業績が上がるかもしれない」と気づいたら、その人はその会社の株をすぐに買いますよね。
反対に、「この会社は業績は伸びているけど、商品の動きが鈍くなっている」と気づいたら、その会社の株を手放します。
つまり、投資家は「変化の兆し」を読み取りながら行動するため、業績や景気に変化が現れる前に株価が動いてしまうことが多いのです。
このように、株価が実態より先に動くことが今回ご説明している「株の先見性」なのです。
「株価のことは株価に聞け」
前述したような現象から、株の世界では「株価のことは株価に聞け」と言われています。
つまり、株の先行きを知るには、今の株価の動きをみることが大切であるということです。
なぜなら、現在の株価には目ざとい人や情報通の人の動きが反映されているからです。
そのため、株価が景気や業績と反対の方向に動き始めたら、「変化の兆し」に気づいた投資家が動いていると思うようにしましょう。
実際、株式市場全体の動きを示す日経平均の動きは、実際の景気の動きよりも平均して半年程度先行して動いていることがわかっています。
株初心者こそ知ってほしい!狙うべきは「不人気株」
ここまでご説明してきた「株の先見性」が株式投資を非常に難しくしています。
特に株式投資初心者の方は、ついつい現在表面にでている材料をもとに株を購入し、結果損をしてしまうことが多いのではないかと思います。
そこで、ここからは株初心者にこそ知ってほしい豆知識を伝授します!
実は「株の先見性」と言っても、銘柄によって先見性が強いものと弱いものがあります。
一般的に、株の先見性はその銘柄が人気になるほど強くなります。なぜなら、人気株は多くの投資家が注目していて盛んに取引されているからです。つまり、多くの投資家がその会社の動向をチェックしているのです。
反対に、投資家からの注目度が低いたた値動きが停滞している不人気株も当然存在します。
株初心者が狙うべき株はこの「不人気株」です。
なぜなら、このような不人気株のなかには「利益も資産もあるのに株価が割安」という銘柄が多く存在しているからです。また、その株の良さがしっかり確認できる状態になっても、株価がそれを反映して上昇するには、時間を要します。
つまり、「株の先見性」が弱いため、初心者の方でも現在の株価に惑わされることなく株式投資ができるので儲けやすいのです。
「株の先見性」のポイント
- 株の先見性…株価が持つ性質のひとつで、将来の材料を先取りして株価に織り込みながら推移すること。例えば、好材料が表面化しても株価にはその好材料もすでに織り込んでいるため反応しない。むしろ材料尽くしで下落することが多い
- 株初心者は株の先見性が弱い「不人気株」を狙うと儲けやすい