不動産投資では、ローンでレバレッジをかけながら投資できるのが魅力の一つです。
ローンの返済額は、返済期間・借入金利・借入額の三つによって決まります。
三つのバランスを考え、損益計算やキャッシュフローを把握することが投資の成功につながるでしょう。
この記事では、不動産ローンを活用するポイントについて解説します。
- 不動産投資ローンの基本
- 不動産投資ローンの種類と特徴
- ローンを活用した不動産投資戦略
融資の条件は、属性や金融機関によっても変わります。
細かくポイントを理解し、安定経営を目指しましょう。
不動産投資ローンの基本
不動産投資ローンとは、賃貸として貸し出す収益を目的として、不動産を購入するためのローンです。
居住用として購入するための住宅ローンとは、金利や融資条件に違いがあります。
不動産投資ローンの利用で、サラリーマンでも投資に手を出せます。
初期投資を抑えて、高額の投資をできるので魅力が大きいです。
特に、アパート一棟やマンション一棟を視野に入れている方には、利用価値が高いといえます。
不動産投資ローンの種類
上記でも述べたとおり、不動産投資ローンとは賃貸経営用の物件購入時につかいます。
FXや株式では、ローンを組んで投資を進めることはできないので、初期投資を抑えられます。
不動産投資ローンには、借り入れの種類が2タイプあるので、覚えておきましょう。
- 固定金利型
- 変動金利型
基本的には、変動金利型での融資になりますが、銀行によっては固定金利で貸し出してくれます。
変動金利は、基準金利の変動とともに、不動産投資ローンの金利が変動し、返済額が変更されます。
変動金利のメリットは、金利の水準が固定金利よりも低くなる傾向があります。
しかし、金利が変動するので、安定しないのも特徴です。
反面、固定金利型は、金利固定なので金利の面をあまり気にせずお金を借りられます。
しかし、変動型の金利が下がった時の支払いよりも大きくなるので注意が必要です。
ローンを利用する理由とメリット
不動産投資ローンを使うことによって、得られるメリットを紹介します。
- 団体信用保険に加入できる
- レバレッジを活かした投資ができる
- 初期投資が抑えられるので手持ち資金を残した投資ができる
少ない自己資金で高額の投資ができるのが、最大の特徴です。
融資を使うことで大きな物件も取得できるので、その分大きな利益を期待できます。
また、債務者が完済できずに病気や事故で支払えない状態になる可能性もあります。
その備えが、残債を金融機関に返済してくれる団体信用保険への加入です。
債務者に何かあっても残債が残らず、家族には家賃収入が入るので、安心してローンを組めます。
不動産投資では、手持ち資金を残した状態で融資を受けるのが基本です。
融資の活用で、突発的な出費にも備えられ、安定的な運営もできるでしょう。
不動産投資ローンの種類と特徴
不動産投資ローンとは別に、いくつかの物件用ローンがあるので紹介します。
- 銀行ローン、信販ローン、住宅ローンなどの種類
- 各種ローンの特徴と選ぶポイント
銀行などでも審査はありますが、融資を受ける際は、特徴についての把握が必要です。
銀行ローン・信販ローン・住宅ローンなどの種類
不動産投資ローンの種類による大きな違いは、金利にあります。
特に、信販ローンは、銀行ローンよりも審査基準が緩いですが金利も高くなる駅行があります。
また、住宅ローンは投資目的では、融資をつけることはできません。
万が一、金融機関にバレれば一括返済を命じられる危険もあります。
金利が低いからと、住宅ローンでの投資は絶対に控えましょう。
各種ローンの特徴
ここからは、各種ローンの特徴について解説します。
銀行ローン
銀行ローンは、住宅ローンよりも高い金利になる傾向があります。
また、審査基準も異なり、購入する物件の種類、所有するしている物件数なども審査対象です。
信販ローン
信販ローンは、銀行ローンと比較しても審査基準は緩い特徴があります。
また、融資申し込みから、借入にかかる期間も短いのでスピーディに対応も可能です。
しかし、審査が緩い分、金利は高くなる傾向があるので注意しましょう。
住宅ローン
住宅ローンは、居住用物件に用いられるローンです。
投資ローンとは違い、個人の年収や職業が審査基準になります。
不動産投資ローンよりも審査基準が緩いので、サラリーマンでも十分手を出せます。
不動産投資ローンの審査基準
不動産投資ローンを組む場合の審査は、住宅ローン審査とは違う特徴があります。
- 審査ポイント(収入、信用、担保など)
- 審査を通過するためのコツ
担保の状況や年収も審査対象になります。
細かくみていきましょう。
審査ポイント(収入、信用、担保など)
不動産投資ローンの審査でみられるポイントは、以下の通りです。
- 年収
- 信用
- 経営の実績
- 担保
- 購入する物件の条件
などがあります。
物件の条件は、利回りや収益性の高さが、審査の結果にも影響します。
特に、築年数の浅い物件や、アクセス抜群な物件は、空室リスクも低いです。
好条件の物件には、融資もつきやすい傾向にあるので、有利に融資を進められるでしょう。
審査を通過するためのコツ
融資を通過するためには、投資物件の見直しや、自己資金を余分に用意するなどのコツが必要です。
法廷耐用年数が残っていない物件は、資産価値が低いです。
そのため、金融機関も慎重になり、融資を受けられない可能性があります。
また、駅からのアクセスが不十分であったり、入居が見込めない地域も審査が厳しい条件に該当します。
その際は、法廷耐用年数が浅い物件の選定や、入居者獲得を見込める地域を選定することで、審査も通りやすくなるでしょう。
また、自己資金は、不動産に対して2〜3割準備する必要があります。
自己資金を頭金に入れることで、ローンの総額も低くなり、レバレッジ効果を十分活かせます。
金融機関からの信用も得られるので、次回の融資を受ける際も通りやすくなるでしょう。
ローン返済を成功させるためのポイント
不動産投資ローンの借り入れは、リスクも伴います。
そのため、計画的なローン返済が成功のポイントです。
- 返済計画の立案
- 安定した収入の確保
- リスク管理
不動産投資では、家賃収入を返済に当てることも可能です。
キャッシュフローや融資条件も考え、ローン完済を目指しましょう。
返済計画の立案
不動産投資ローンの借り入れ時は、必ず返済計画とシミュレーションを行いましょう。
キャッシュフローなどから長期的な返済計画を立てて、返済計画を考えます。
シミュレーションを行えば、融資を受ける際にも提示できるので、有利になるでしょう。
収支のシミュレーションができるツールもあるので、必要な方は利用してください。
安定した収入の確保
不動産投資ローンは、滞納リスクも伴うので、安定的な収入の確保が必要です。
購入する物件の家賃収入が、十分に返済できる額か確認しましょう。
空室が一室でもあれば赤字になる物件は、リスクになるので避けるべきです。
3室程度の空室があっても、家賃収入で対応できる返済計画であれば安心です。
また、サラリーマンの方は、自分の年収にも注目しましょう。
年収で700万円程度あれば、融資の通る可能性も高まり、返済にも有利になります。
ただ、あくまで目安なので絶対必要ということはありません。
投資物件の条件や、返済期間にも注意して返済計画を立てましょう。
リスク管理
円滑な返済をするためには、リスク管理を徹底して行う必要があります。
ローン返済でみられるリスクに、滞納があります。
物件の購入額が高額にも関わらず、家賃収入が十分取れない場合、滞納の恐れもあるでしょう。
また、売却時の評価額も完済額に満たなければ、自己破産の可能性も浮上します。
不動産投資ローンの利用は、なるべく空室機関を出さない、変動金利を利用しないなどの対策が大切です。
注意すべきリスクと対策
不動産投資ローンの利用は、滞納リスク以外にもあります。
- 金利変動リスク
- 空室リスク
以下を参考に、安定的な経営を目指しましょう。
金利変動リスク
融資を変動金利型で借りた場合、金利上昇の恐れがあります。
金利上昇で損失を抑える方法を紹介します。
- 固定金利型への切り替え
- 不動産投資ローンの借り換え
- 自己資金での繰上げ返済
- 担保
- 不動産投資物件の売却
不動産投資ローンの借り換えによって、金利を抑えられる可能性もあります。
低金利の融資を選ぶことで、損失を減らして投資を進められるでしょう。
また、投資物件の売却益で返済する手段もあります。
金利上昇時は、インフレ傾向にあるため、物件の売却益も十分期待できます。
空室リスク
不動産投資で一番避けるべきリスクは、空室リスクです。
物件の空室時は、家賃収入が得られません。
返済計画で空室時の返済を考慮してない場合、赤字になる可能性もあるでしょう。
空室時に立てるべき対策は、以下の通りです。
- 物件の設備入れ替え
- リフォーム、リノベーションの実施
- 募集条件の見直し
- 仲介会社との連携
物件の購入前から、不動産投資は始まっています。
エリアの選定や家賃相場など、事前の確認も必ず実施しましょう。
不動産投資とローンの関係性を理解しておこう!
- 不動産投資ローンは、賃貸として貸し出す投資物件用のローン
- 不動産投資ローンの利用で、レバレッジの活用や初期費用を抑えた投資ができる
- 返済リスクの対策には、返済計画を事前に立てる必要がある
マンションやアパート一棟などの不動産投資を行う上で、ローンの融資は必要になります。
しかし、自分の属性や年収など、住宅ローンと比較しても融資条件は厳しくなります。
融資を受けるコツなどを活用し、不動産投資を成功に近づけましょう。