2020年のコロナショックによって本業の収入が減った人が続出し、資産運用を真面目に検討しはじめる人が増えました。
近年の資産運用は20代から始めている人も多く「私もそろそろ始めたい」と思っている人もいますよね。
ただし資産運用は元本割れのリスク等が発生する為、運用方法を間違えると資産を減らしてしまいます。
一般的に資産運用している人は様々な金融商品に分散投資してポートフォリオを作成しています。
今回は、どのような分散投資方法がおすすめなのか、投資方針に沿って最適なプランを紹介します。
年代別におすすめのポートフォリオも紹介するので、これから資産運用を始めようと考えている人は参考にしてください。
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【ポートフォリオ付き】おすすめの分散投資を紹介
資産運用をしたい人の中でも「ガツガツ資金を増やしたい!」人や「堅実に少しずつ増やしていきたい」人が居ます。
今回はリスク・リターン別におすすめの分散投資を紹介します。
各商品の割合や円グラフのポートフォリオを初心者にも分かりやすく解説するので、資産運用でどのような商品に投資しようか迷っている人は必見です。
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ローリスク・ローリターンの分散投資
「とにかくリスクを減らしたい!」「長期間運用する」という人はローリスク・ローリターンの分散投資がおすすめです。
ローリスク・ローリターンの特徴は損失リスクを徹底的に抑えて運用していく所で、リスクを減らすメリットがある代わりにリターンも減ってしまうデメリットがあります。
積極的に資産を増やしていきたいという人には向いていませんが、気長に投資してちょっとでも資産が増えたら嬉しいなという人におすすめの分散投資です。
これからローリスク・ローリターンの具体的なポートフォリオを紹介します。
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国内債券中心のポートフォリオ

リスク・リターンを抑えたい人に「国内債券」は最適の投資先です。
国内債券は元本保証がされている為、投資した資金は払い戻しした時に必ず戻って来ます。
株式投資とは違い、元本割れのリスクを抑えて投資出来るのでリスクを大きく減らせます。
日本が経済破綻を起こさない限り、資産を減らしてしまうことが無いのでローリスクで運用したい人は国内債券を中心に分散投資のポートフォリオを作成しましょう。
具体的な分散投資の割合は下記の通りです。
国債中心の分散投資 | |
---|---|
金融商品 | 割合 |
国内債券 | 60% |
先進国債券 | 20% |
国内株式 | 10% |
先進国株式 | 10% |
国内債券と先進国債券が8割を占めているポートフォリオです。
国内株式・先進国株式の投資は、長期的に安定している企業・高配当株などがおすすめです。
投資先を細分化させるポートフォリオ

国内外の債券や株式・REITを均等に分散投資することによって、価格変動を抑えつつ安定したリターンを狙う方法があります。
投資の市場はある金融商品が下がると違う商品が上がる仕組みがあるため、均等に分散投資すると大きなリスクを抑えるメリットがあります。
しかしキャピタルゲインでの利益見込みが少なく、大きなリターンを求めるには不向きです。
具体的な分散投資の割合は下記の通りです。
投資先を細分化させる分散投資 | |
---|---|
金融商品 | 割合 |
国内債券 | 12.5% |
先進国債券 | 12.5% |
新興国債券 | 12.5% |
国内株式 | 12.5% |
先進国REIT | 12.5% |
国内REIT | 12.5% |
新興国株式 | 12.5% |
先進国株式 | 12.5% |
全ての投資商品を均等に分けているので、ローリスクにうんようしながら手広く投資できます。
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利益を狙いつつリスクも考慮する分散投資
「リスクをある程度抑えたいけどリターンも欲しい!」という人が資産運用する人達の中で一番多いです。
資産運用は資産を不労で増やすメリットがあるので、できればメリットを最大限に活かしたいですよね。
ただしローリスク・ローリターンの運用に比べてリスクの比率が上がるので、投資先の厳選は慎重に判断しましょう。
具体的なポートフォリオを紹介します。
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投資先を国内にしたポートフォリオ

ある程度リターンを狙う人は国債などの割合を減らして、国内株式や国内REITの割合を増やします。
株式やREITは国債よりボラティリティが高い為、リターンを狙った分散投資が可能です。
ただし株価の暴落や不動産投資信託の価格暴落によって元本割れのリスクが出てくるので、株式の購入は慎重に判断しましょう。
投資先を国内に絞ると、企業情報が入手しやすくリスク回避も素早く行動できるのでおすすめです。
具体的な分散投資の割合は下記の通りです。
投資先を国内にした分散投資 | |
---|---|
金融商品 | 割合 |
国内債券 | 20% |
国内株式 | 40% |
国内REIT | 40% |
投資先を国内に固めると、情報が入手しやすいメリットがありますが、世界規模での分散投資が出来ていないので、リスクもあります。
投資する時期によって不向きな場合もあるので注意しましょう。
国内REITを取り入れて利益を狙うポートフォリオ

国内REITは複数の不動産へ分散投資できる記入商品で、株式投資のリスクヘッジで投資すると利益を狙いつつリスクを考慮した資産運用が可能です。
国内REITと国内株式・先進国株式を織り交ぜつつ、国債を持っておけばバランスの良いポートフォリオが作成できます。
具体的な分散投資の割合は下記の通りです。
投資先を国内にした分散投資 | |
---|---|
金融商品 | 割合 |
国内債券 | 20% |
国内株式 | 30% |
国内REIT | 20% |
先進国株式 | 30% |
先進国株式はGAFAを中心に組み込むと、リスク・リターンのバランスを考慮した運用になるのでおすすめです。
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積極的に利益を狙う分散投資
リスクを考慮した資産運用を考えている人が多数ですが、20代~30代は年齢が若いこともあり、リスク許容範囲が30代以降の人達より広がります。
上記のことから若い世代は比較的利益に特化した分散投資で攻めるのも良いでしょう。
利益を積極的に求める資産運用も一つの手段としてあるので、投資目標など考慮して攻める運用を検討してみてください。
これから利益を積極的に狙うポートフォリオを紹介します。
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新興国の株式を中心にしたポートフォリオ

新興国株式や先進国の株式を中心にしたポートフォリオは、全体のボラティリティが高くなります。
世界的に経済がストップするレベルの問題が起きると、大きなリスクが浮上しますが、世界的に経済成長が著しく動き始めると大きな利益になります。
実際に2020年コロナショック後の動きは、全体市場が上昇し新興国株式や先進国株式は最高値を突破しています。
リスクも比例して大きくなりますが、大きなリターンを期待できるので大きな利益を目標にしている人におすすめです。
具体的な分散投資の割合は下記の通りです。
新興国の株式を中心にした分散投資 | |
---|---|
金融商品 | 割合 |
新興国株式 | 30% |
国内株式 | 10% |
先進国株式 | 60% |
新興国株式はGDPの成長が著しい国をピックアップし、長期的に企業成長の見込みがある株式に投資しましょう。
ただしボラティリティがかなり大きい為、損切りしなければならない場面で冷静な対処が必要になります。
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為替・仮想通貨を混ぜ合わせたポートフォリオ

分散投資というと基本的に株式や債券・不動産などの商品を組み合わせますが、リターンを追求する人は為替や仮想通貨といった投機に近い商品を利用するのも一つの手段です。
特に仮想通貨は新しい金融商品で、将来への期待が大きい商品です。
レバレッジをかけず長期的に保有すると大きなリターンを得る可能性もあります。
ただし、為替や仮想通貨は株式に比べてボラティリティが高く、レバレッジをかけて取引すると資産を大きく減らすリスクがあるので注意しましょう。
具体的な分散投資内容は下記の通りです。
新興国の株式を中心にした分散投資 | |
---|---|
金融商品 | 割合 |
先進国株式 | 60% |
仮想通貨 | 10% |
為替 | 30% |
仮想通貨や為替の取引はある程度取引スキルが必要になる為「ガッツリ投資で稼ぎたい!」という人以外は運用が厳しくなる可能性があります。
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【ポートフォリオ付き】年代別おすすめの分散投資
ご自身のリスク許容範囲に応じて分散投資する手段もありますが、年代によっておすすめの分散投資も異なります。
年代によって出費額が異なったり、リスクを取れる許容範囲が変わったりするので、様々な要因を考慮してポートフォリオを作成しましょう。
これから年代別おすすめの分散投資を紹介するので参考にしてください。
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20~30代におすすめの分散投資

20~30代におすすめの分散投資 | |
---|---|
金融商品 | 割合 |
国内債券 | 20% |
国内株式 | 30% |
先進国株式 | 30% |
新興国株式 | 20% |
20代の人は、まだ結婚しない人やマイホームのローンを組んでいる人が少ない為、リスク許容範囲を広く取ることができます。
また、30代になると家庭を持ち出費が重なる人も多く、よりリターン重視の商品をメインに運用することが多いです。
20~30代は長期間運用できる為、リターン重視のポートフォリオを組むのがおすすめです。
ただし人によって収入の安定性やライフスタイルが異なるので、自分の状況を加味して検討しましょう。
40~50代におすすめの分散投資

40~50代におすすめの分散投資 | |
---|---|
金融商品 | 割合 |
国内債券 | 40% |
国内株式 | 30% |
先進国株式 | 30% |
40代~50代になってくると老後の資金や、子供への遺産などの準備を考え始めますよね。
20~30代のより長期的な運用は難しく、リスクを取った行動が20~30歳に比べると難しくなります。
ただし、考え方によっては積極的な短期投資での高いリターンを求めることができます。
40~50代でおすすめの分散投資はリターンを狙いつつリスクも考慮できるバランス型の分散投資をおすすめします。
60代~におすすめの分散投資

60代以降になると、将来的に大きなお金が必要になるケースが少なくなってきます。
そして退職金を減らさないように堅実に運用することを考える人が多く、20~30代の頃と逆のローリスク・ローリターン投資がおすすめです。
分散投資内容の半分を日本国内の商品にして、債券の割合を増やすと価格変動によるリスクを抑えられます。
初心者でも分散投資して投資先の割合を決めるべき?
資産運用初心者だから最初から投資を考えるべきなのか?と疑問に思う初心者も居ますよね。
中には少額運用からはじめる人も居る為、個別銘柄投資やFX取引からはじめて分散投資しない人もいます。
しかし分散投資は資産を守る為にも必要な手法です。
これから初心者でも分散投資が必要な理由を紹介します。
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計画的に運用する為にも分散投資は必要
分散投資は投資目標を達成するためにも必須の行動です。
投資プランを立てて、計画通りに資産を増やすには分散投資で堅実に利益を求めることが重要です。
中には超短期的な市場の動きで利益を積み重ねる投資家もいますが、そういった専業投資家でも分散投資の考えは取り入れています。
初心者でもポートフォリオを作成しよう
ポートフォリオの作成は初心者でも作成できます。
一般的に適切な分散投資の割合は、国内株式25%・国内債券25%・外国株式25%・外国債券25%となっています。
偏りが無くバランスの良い形になっているので、どうしても分散投資の割合を決められないという人は既存のポートフォリオを参考にして作成してみましょう。
分散投資の割合はどう決める?
分散投資の商品を決めた状態で「どのくらいの割合で分散しよう…?」と悩んでいる人もいますよね。
投資する配分は、リスク・リターンのバランスを考えながら決める必要があります。
またご自身の投資目標によっても最適の割合が異なります。
これから割合の判断方法を詳しく解説するので、参考にしてください。
リスク・リターンのバランスを考える
まず、リスク・リターンのバランスを考えましょう。
ボラティリティの高い金融商品と元本割れリスクの少ない金融商品の組み合わせを適当にしていると、上手く資産を増やせなくなってしまいます。
またご自身の投資戦略によってバランスを変えなければなりません。
どのくらいの利益を得たいかによってもリスク・リターンの比率が変わるので目標に見合ったバランス調整を心がけましょう。
年代によって投資する商品割合を変える
上記で紹介したように、年代によって直面する問題や投資目的が変わる為商品割合が変わります。
年代によって商品を必ず変えなければ行けないわけではありませんが、年齢によって目標の利益率やリスク・リターンの考え方も変わるので、定期的に見直しをしましょう。
投資目標に基づいて割合を決める
資産運用をはじめる人は、投資目標を決めないと失敗してしまう可能性が高くなります。
投資目的を明確にすることによって、リスク・リターンのバランスや相性の良い金融商品を見つけることができます。
最初は「なんとなく資産運用はじめたい」と思う程度で良いですが、後に明確な数字を設定する必要があるので、しっかり決めて資産運用を始めましょう。
分散投資のポートフォリオを作成する手順
分散投資をする為に、ポートフォリオを作成する人がほとんどです。
しかし「どうやって作るの?」と作り方がわからない人もいます。
これから分散投資のポートフォリオを作成する手順を紹介します。
- 投資する金額を決める
- 毎月の積立金額を決める
- 増やしたい金額から積立期間を決める
各工程を分かりやすく説明するので、参考にしてください。
①投資する金額を決める
分散投資を開始するにあたって、投資する金額を定めていないと目標利益を定めることが難しくなります。
投資できる金額は余剰資金であることが必須で、万が一減っても私生活に影響のない状態にしておきましょう。
投資する金額は後に大きくなっても問題ありません。
まず分散投資をはじめる上で投資できる金額を把握しておきましょう。
②毎月の積立金額を決める
資産運用は、始めからある程度資金を集めて開始する方法もありますが、毎月の収入からいくらか積み立てて運用していく方法もあります。
積立投資は、少額運用からはじめる人でも可能で、長期間運用するとまとまった資金になります。
毎月の積立金額は、投資資金を決める時と同じで余剰資金から判断しましょう。
③増やしたい金額から積立期間を決める
投資できる資金や毎月の積立金額をきめた後は、目標利益を決めます。
金額で設定すると、利益率が高くリスクの高い投資をしなければならなくなったり不可能な計画を立ててしまったりするので利率で考えましょう。
例えば100万円投資しつつ、毎月3万円積立てるとすると年間で136万円投資している状態です。
そして目標金額が+100万円の場合、年利10%を目標にすると約10年になります。
ただし積立資金が増え続けるので、10年より早めに達成する可能性もあります。
このように目標金額と年利を考慮すると、運用計画の道筋を建てることができるのでおすすめです。
分散投資の割合を調整して資産運用を成功しよう
分散投資の割合は、リスク許容範囲や年代によっておすすめの状態が異なります。
まずはご自身の投資可能額と目標利益を考えて、現状どの投資プランが最適か確認しましょう。
分散投資は、初心者でも必須の投資手法で、リスクヘッジしながら資産を増やしたい人は実行する必要があります。
ポートフォリオの作成は少々時間がかかってしまいますが、めんどくさがらず商品の割合を決めて作成しましょう。
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