不動産投資を始める時は、新築マンションだけでなく中古マンションも購入の選択肢に入ります。
中古マンションは新築マンションに比べて価格が比較的安く、立地や価格帯がさまざまなので高利回りが期待できる物件もあります。各人の、投資スタイル・リスク許容度に応じて物件を選べることからも近年人気が高まっています。
しかし新築に比べて中古マンションはリスクを知っておかないと、設備の修理費用、入居者退室時のリフォーム費用など、想定外に資金が必要になる場合があります。
また、適切なメンテナンスを行わないと、資産価値が下がる要因にもなりかねません。
そこでこの記事では中古マンション投資のメリット・デメリットから実際の失敗例まで解説しました。
マンション経営って儲かるの?メリットとリスクから経営を成功させるポイントまで解説
中古マンションに投資するメリット
中古マンションに投資するメリットは多くあります。
- 物件の購入価格が比較的安い
- 高利回りが期待できる物件もある
- すぐに家賃収入を得られることがある
- 節税効果がある
- 団体信用生命保険に加入できる
各メリットについて詳しく解説していきます。
物件の購入価格が比較的安い
中古マンションは新築マンションに比べ、購入価格が安いことがメリットです。
2021年11月の新築マンションの平均価格は6123万円であるのに対し、中古マンションの平均価格は4360万円とおおよそ2000万円もの差があります。
購入価格が安いことで、マンション投資を始めるときの心理的なハードルが低く感じられる方も多いのではないでしょうか。
高利回りが期待できる物件もある
中古マンションは立地や価格帯の選択肢が豊富なのもメリットです。
郊外にあるマンションや、築年数が古いマンションであれば、物件価格が低く、高利回りが期待できる物件もあります。
利回りは年間の家賃収入と物件の購入価格で求めることができるので、物件価格の低い中古マンションは高利回りになりやすいのです。
実際の利回り相場も新築が2〜5%ですが、中古は3〜7%と中古マンションの方が高い傾向があります。
すぐに家賃収入を得られることがある
投資用の新築マンションは、完成した部屋に対して一斉に入居者を集めることになります。
30戸~100戸以上の部屋を一度に賃貸募集するため、購入した部屋の入居者が決定するまでに数ヶ月~半年程度かかるケースがあります。
中古マンションを購入する場合は既に住民が住んでいる物件であるオーナーチェンジ物件を購入できることが多く、入居者を探す手間がなく、すぐに家賃収入を得ることができます。
物件購入の翌月からローンの返済に家賃収入を充てることができるため、自己資金への負担が少なくなります。
オーナーチェンジ物件って何?メリット・デメリットや物件の選び方について解説
節税効果がある
マンションに投資することは節税にも繋がります。
マンションの購入費用やランニングコスト、減価償却費などは経費として計上でき、給与所得と不動産所得の「損益通算」により、所得税と住民税を安くすることができます。
また相続税の対策にもマンション投資は向いており、現金として保有しているよりマンションとして保有した方が相続税は安くなります。
団体信用生命保険に加入できる
中古マンションを購入する時はローンを組むことがほとんどですが、不動産投資用のローンを組む時には住宅ローンと同様に、団体信用生命保険に加入できるケースが多いです。
団体信用生命保険に加入することで、ローン契約者が死亡や重度の障害を負ってローンの返済ができなくなった時、ローンの返済義務がなくなります。
返済義務がなくなっても物件を手放す必要はなく、家族に収益性のある物件を残すことができるので、生命保険の代わりになるのです。
マンション投資はリスクが多い?メリット・デメリットから他の投資との違いまで解説
中古マンションに投資するデメリット
メリットの多くある中古マンション投資ですが、デメリットも多く存在します。
- 修繕費がかかる
- 空室リスクがある
- 賃貸需要が低いと家賃が安くなる
- 管理状態が悪いと資産価値が低くなる
各デメリットについて詳しく解説していきます。
修繕費がかかる
不動産は年数が経つにつれて修繕が必要になりますが、中古マンションは購入した時点で建築から年数が経っているので、新築マンションに比べて修繕費がかかります。
修繕費が嵩む(かさむ)と、いくら購入時に聞いていた利回りが高くても、実質利回りが低くなってしまいます。
収益を多くするためには修繕費などのランニングコストを少なくする必要があるので、物件購入前に物件の状態を確認しましょう。
空室リスクがある
マンション投資での収入源は家賃なので、空室が多いと収益が落ちてしまいます。
空室リスクは、既に入居者がいる物件が多い中古マンションには関係ないことのように思えますが、購入後に入居者が退去する場合もあります。
中古マンション投資で入居者を新たに見つける時は、エリアの賃貸需要、募集の時期、競合物件の状況に応じて、家賃や初期費用の魅力付けをしたり、リフォームで他のマンションとの差を出す必要があります。
賃貸需要が低いと家賃が安くなる
マンション投資でもっとも大切なのは、安定した家賃収入を得ることです。
家賃は賃貸需要によって決まります。投資用マンションの賃貸需要は、築年数や設備以上に、中心地からの距離や交通アクセスなど「立地」の要因が大きくなります。
賃貸需要の低い立地のマンションを購入してしまうと、空室期間が長引いたり、家賃が下がったりするので注意が必要です。
管理状態が悪いと資産価値が低くなる
中古マンションは管理状態によって資産価値が変わってくることにも注意が必要です。
法定耐用年数は、マンションに使われる構造の鉄骨鉄筋コンクリート造や鉄筋コンクリート造で47年と定められています。
ただしこの年数は税務における設定ですので「マンションの寿命」とはいえません。メンテナンスが行き届いていれば、より長い期間(60年~100年以上)使用できると考えられています。
一方で、建物の定期的な修繕が行われないなど管理状態に問題があると、当然、資産価値や売却価格に悪影響があります。
中古マンション投資の失敗例
上記でデメリットについて解説しましたが、デメリットを意識せず物件を購入するとどうなるのでしょうか。
下記から実際の失敗例を紹介していくので、事例を参考に投資に向いた物件を見つけられるようにしましょう。
購入後すぐに大規模な修繕が必要になった
マンションは数十年に一度大規模な修繕が必要になりますが、築年数の古い物件を購入した直後に大規模修繕が必要な部分が見つかったという例があります。
特に、築30年~40年以上経過した中古マンションでは、配管や給水設備の劣化が進んでいるケースがあるのですが、外からは分かりにくく、購入前に物件を見ても修繕が必要かどうか分からない場合があります。
大規模修繕には数百万〜数千万円がかかるので、長期的な視野で計画的に実施していくことが大切です。
区分所有(分譲)タイプの中古マンションであれば、管理組合が主体となって建物全体のメンテナンスを行っています。
そのため、一棟マンションを所有する場合と比べれば、各部屋のオーナーの負担がはるかに少なくなっています。
ただし、管理組合の運営状況によっては資金が不足しているケースがあります。
購入時には過去の修繕履歴や修繕積立金の総額、建物管理会社が作成している修繕計画を確認しておくと安心です。
郊外のマンションを買ったが入居者が見つからない
価格が安いからという理由で郊外の中古マンションを購入した結果、入居者が見つからず経営に失敗したという事例も多く存在します。
郊外にあるマンションは基本的に価格が安く、1000万円未満で買えるものもありますが、郊外ではマンションの賃貸需要は低く、入居者が見つかりにくくなります。
購入時から住んでいた入居者が退去した後に空室期間が長引くと、初めに想定していた利回りまで届かず、結局赤字続きで家賃収入が得られないことになるので、価格や表面上の利回りだけでマンションを選ぶのは危険です。
入居者を見つけるにはニーズの高い土地での経営が必須なので、周辺地域の調査や、現在の入居率と空室がある場合はその理由を調べるようにしましょう。
投資に失敗しない中古マンションを選ぶには
では実際に中古マンションに投資をする時には、どのようにマンションを選べばいいのでしょうか。
中古マンション投資に失敗しないために気をつけるべきポイントは、3つあります。
- 好立地にあるマンションを選ぶ
- 物件の状態を必ず確認しておく
- 自己資金に余裕を持たせる
- 信頼できる賃貸管理会社をパートナーにする
各ポイントについて、詳しく解説していきます。
好立地にあるマンションを選ぶ
中古マンションで入居者を見つけるには、好立地にあるマンションを選ぶことが重要です。
駅や商業施設の近くである利便性の高い場所や、都心のマンションであれば、万が一今いる入居者が退去しても次の入居者が見つかりやすいです。
空室リスクを回避するためにも、入居者のニーズが高い好立地にあるマンションを購入しましょう。
物件の状態を必ず確認しておく
購入した後に「思ったより修繕費がかかってしまった…」とならないためにも、購入前に物件の状態を確認しておきましょう。
外装だけでなく内装も確かめたいですが、オーナーチェンジ物件では入居者がいる関係で内見ができないので、修繕履歴や書面、前回空室時の写真などから物件の状態を確かめることになります。
特に修繕履歴は直近にどんな修繕をしたのか分かるので、次はいつどんな修繕が必要か見通しが持てます。
外観や共有部分の確認はできるので、その部分で管理状況はある程度確認できますが、それでも心配な場合は専門家に住宅診断(インスペクション)を依頼するという方法もあります。
自己資金に余裕を持たせる
各リスクへの対策を取っても、空室や修繕はいずれ発生します。
そのため、あらかじめ費用が発生することを想定し、突発的な出費にも対応できるだけの自己資金を常に用意しておくようにしましょう。
20平米~30平米前後のワンルームマンションであれば、1部屋あたり50万円が余裕資金の目安となります。
信頼できる賃貸管理会社をパートナーにする
マンション投資は長期にわたる資産形成であり、購入してからの「経営」の側面が強い投資です。
手間をかけずに安心して、安定運用を続けるためには、専門的な知見が豊富な賃貸管理会社に任せるとよいでしょう。
特に、これからマンション投資を始める方、本職が忙しいサラリーマン(会社員・公務員など)の方は、ご自身で対応できることが限られます。
信頼できるパートナーを見つけることが、中古マンション投資で失敗しない秘訣であり、成功する秘訣です。
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中古マンションへの投資は収益を得やすい
中古マンションは新築マンションに比べて購入価格が低いケースが多いです。
立地や価格帯もさまざまで、安定性の高い都心物件、高利回り物件など、リスク許容度に応じた選択ができます。
購入後すぐに家賃収入が得られるオーナーチェンジ物件もあり、節税にもなるので中古マンションへの投資はメリットが多くあります。
しかしその一方で修繕費が嵩む(かさむ)可能性があったり、空室リスクがあったりと気をつけておかないと想定より収益が少なく、経営に失敗してしまうこともあるので注意が必要です。
好立地で良好な管理状態が保たれているマンションであれば、これらのリスクは回避できるので、投資の前に必ず物件の調査を行うようにしましょう。
そして、信頼できる賃貸管理会社をパートナーにすることで、手間をかけずに安心・安定の運用が可能となります。
株式会社 明光アセットデザイン 代表取締役社長<保有資格>公認 不動産コンサルティングマスター、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、AFP(日本FP協会認定)投資用マンション専門企業の経営全般に携わる。自身でも東京にワンルームマンション複数部屋を所有し「自己資金ゼロ」の資産形成を実践。日経ホール開催「日経不動産投資フェア」、東京ビッグサイト開催「資産運用EXPO」など、大規模セミナー会場での講演実績多数。「不動産のプロ」としての知見はもちろん「マンション経営オーナー」としての実感を交えたわかりやすい解説に定評がある。