保険は、保険料を負担することで、万が一の事態に備えられる金融商品です。
保険の中でも、学資保険や個人年金保険など、資産運用に適した商品も多いことも特徴です。
しかし、初心者でも保険を投資目的で利用することはできるのでしょうか?
本記事では、保険で投資できる仕組みや資産運用に適した保険の種類、保険のメリット・デメリットを紹介します。
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保険で投資するってどういうこと?
保険の概要や投資目的で利用される仕組みを紹介します。
- そもそも保険とは?
- 保険で投資ができる仕組み
そもそも保険とは?
保険とは、日常生活で発生するさまざまなリスクに備える商品です。
病気や怪我、災害、第三者への損害賠償責任の負担など、リスクは至る所に潜んでいます。
そこで、同じような不安を感じている人々から一定の保険料を募り、万が一の事態に備えるのが保険で、被害が発生した場合は募った資金から保険金を受け取ることができます。
保険で投資ができる仕組み
保険は、保険料が掛け捨てのタイプと、保険料が掛け捨てではなく、満期保険金として受け取れるタイプの二種類に分かれます。
保険料が掛け捨てではない保険は、満期を迎えた際に満期保険金、解約の際は解約返戻金として、契約終了時点の金額が手元に入ります。
保険商品をうまく活用すると、払込保険料総額よりも返戻金が大きくなるケースもあるため、目的に合わせてまとまった資金を受け取れるようにしておくことが、保険を投資目的で運用するポイントです。
投資と保険での資産運用の違い
投資と保険で資産運用を図る違いを紹介します。
- 投資は大きく利益を得られる可能性があるが知識が必要
- 保険は大きな利益は得られないが万が一の保障がある
投資は大きく利益を得られる可能性があるが知識が必要
投資は、株式や投資信託、債券などで運用される、市場を利用して将来受け取る利益を大きくすることです。
将来の価値上昇を予測して資金を投じ、中長期的な視点で運用します。
金利の低い銀行へ預金するよりも、大きく利益を得られる可能性がありますが、効率よく運用成果を得るには知識・時間が欠かせません。
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保険は大きな利益は得られないが万が一の保障がある
投資は自分で金融商品を選択して運用しますが、保険では保険会社が資産を運用します。
投資商品ほど大きな利益を期待できませんが、万が一の事態が発生した場合に備えて、保障を確保しつつ資産運用できる点がメリットです。
口座振替やクレジットカードで自動引き落としされる保険が多いため、貯蓄が苦手な方でも、計画的に貯蓄しやすい特徴もあります。
投資目的で利用される保険の種類
投資目的で利用できる保険一覧を紹介します。
- 終身保険
- 低解約返戻金型終身保険
- 学資保険
- 個人年金保険
- 養老保険
- 外貨建て保険
- 変額保険
終身保険
終身保険は、被保険者が死亡・高度障害に陥った場合、保険金受取人が保険金を受け取れる保険商品です。
保険期間は終身に対応しており、加入期間が長期に及ぶにつれて、受け取れる解約返戻金も増えていきます。
解約返戻金は、保険料払込期間終了後でも少しずつ増えるため、解約時期によっては払込保険料の総額以上の解約返戻金を受け取れるケースもあります。
低解約返戻金型終身保険
低解約返戻金型終身保険は、保険料の払込期間を過ぎた場合、解約返戻金が増加する終身保険です。
通常の終身保険よりも、保険料払込期間中の解約返戻率が低く抑えられています。
そのため、通常の終身保険よりも低額で同等の保障を受けられ、払込期間の経過後は払込保険料の総額以上で返戻金を受け取れます。
学資保険
学資保険は、子どもの教育資金の貯蓄を目的にした保険商品です。
高校・大学入学時に祝金や満期保険金としての受け取りが可能で、契約者が死亡した際は、その後の保険料の払込は免除されます。
また、保険料が免除になった場合でも、子どもの年齢に応じて祝金や満期保険金として受け取れます。
個人年金保険
個人年金保険は、60歳・65歳など、受け取り開始の年齢を迎えた時点から受け取れる年金を、自分で準備する保険商品です。
個人年金保険には、「確定保険」「終身年金」「有期年金」の三種類があり、それぞれ特徴が異なります。
いずれも年金支払期間前の保険料を支払っている間に被保険者が死亡した場合、払込保険料の相当額が死亡給付金として受取人に支払われます。
養老保険
養老保険は、死亡保障と貯蓄の機能が備わった保険商品です。
保険期間は、10年間や60歳までなどの契約時に定めた一定期間で、期間中に死亡・十度障害を患った場合は「死亡保険金」、満期を迎えた場合は「満期保険金」を受け取れます。
死亡保険金、ならびに満期保険金は、被保険者の身に万が一が起きても起きなくても同額が支払われます。
外貨建て保険
外貨建て保険は、払い込んだ保険料が外貨で運用される保険商品です。
保険料は米ドルやユーロドル、豪ドルなどの外貨で払い込んで、保険金・解約返戻金を外貨で受け取れます。
外貨建て保険では、流通量が大きく信頼性の高い通貨が採用される点が魅力です。
変額保険
変額保険は、保険料を保険会社が投資信託などを対象とする特別勘定で運用し、運用結果次第で保険金や解約返戻金が変動する保険商品です。
特別勘定とは、株式や投資信託・債券などで運用する仕組みを指し、リスクがあるため、他の保険種類の資産とは別に管理して運用されるのが特徴です。
運用実績次第で、通常の保険よりも高額の満期保険金や解約返戻金を受け取れる可能性がありますが、元本割れのリスクには注意しましょう。
保険のメリット
投資目的で保険を運用するメリットを紹介します。
- 自動で保険料として貯められる
- 節税効果がある
- プロに運用を任せられる
自動で保険料として貯められる
上記で挙げた保険商品は、自動積立設定が可能です。
保険会社にもよりますが、会社から給料が入った際に自動で引き落とされるため、手間がかからず貯蓄が簡単にできるでしょう。
目標金額や期間を設定して、有効活用してください。
節税効果がある
保険料は、生命保険控除を受けられます。
支払った保険料に応じて所得控除の対象となり、節税効果が期待できます。
保険料額 | 控除額 |
---|---|
2万円以下 | 全額 |
4万円以下 | 支払保険料×0.5+1万円 |
8万円以下 | 支払保険料×0.25+1万円 |
8万円超 | 4万円 |
保険料から余剰金と割戻金を差し引いた額に応じて、節税効果を得ながら資産運用が可能です。
プロに運用を任せられる
保険はプロが保険料を集約して運用する商品のため、初心者でも安心して運用を任せられます。
保険で運用される金融商品は、国債や地方債、公社債などの低リスクで運用される商品が多めに組み込まれるため、株式投資などと比較しても元本割れを起こす心配が少ないです。
低リスクの金融商品を、プロがリスク管理を徹底しながら運用するため、知識・経験がない方でも始めやすい特徴を持ちます。
保険のデメリット
保険で運用する際の、デメリットを紹介します。
- 元本割れのリスクがある
- 利率が低い
- 保険料が高額になる
元本割れのリスクがある
初心者にとってもリスクの少ない保険ですが、元本割れの可能性はゼロではありません。
債券などの低リスク商品の運用でも、市場変動によって利回りが低下する恐れがあります。
また、学資保険などでも、契約期間が短い場合に元本割れを起こす可能性があるため、無理のない範囲での保険料設定が大切です。
利率が低い
生命保険などの保険商品は、他の金融商品よりも利率が低くなる傾向があります。
株式投資や投資信託と比較しても、リターンが少なくなるため、高い利益を期待する方は物足りなく感じるでしょう。
保険商品での投資は、ローリスク・ローリターンの運用と理解して、賢くお金を増やしてください。
保険料が高額になる
生命保険は、毎月の支払額が高くなりがちなため、毎月の支払額が無理のない範囲か事前に確認しておきましょう。
満期に受け取れる「満期保険金」の積立分を、追加で支払う必要があり、「掛け捨て保険」と比較すると保険料が割高になることがあります。
保険会社の中には、顧客へ最適なプランを提示してくれる会社もあるため、気になる方は確認してみましょう。
資産運用の注意点
資産運用を始める際は、以下のポイントを意識して行いましょう。
- 目標と目的を設定する
- リスク分散を意識して運用方法を選択する
目標と目的を設定する
保険商品をはじめとする資産運用を行う際は、目標と目的を明確に設定してから行いましょう。
生命保険で運用する場合、短期間の解約は元本割れの可能性が高くなり、かえって損失を生む恐れもあります。
低リスクで運用するためにも、目標金額はどれくらいか、資産を運用して何がしたいかを明確にして取り組んでください。
リスク分散を意識して運用方法を選択する
資産運用を行う際は、「長期」「分散」「積立」を意識して、リスク分散を心がけましょう。
一つの投資商品に絞って購入する集中投資は、値下がりに対応できず損失を生む原因になりかねません。
しかし、複数の商品に資産を分散させて投資を行うことで、値下がりによる損失を最低限に抑えられるため、商品を複合的に組み合わせて利益を狙いましょう。
自分に合った投資法を見つけよう
保険で資産運用ができる仕組みや、投資に適した保険の種類について解説しました。
自分に合った保険の種類を選択することで、銀行の預貯金よりも効率よくお金を貯められて、万が一の事態にも備えられます。
しかし、元本割れのリスクや保険料が高額になるケースもあるため、保険加入の際は内容を良く確認してくださいね。