株式投資

株主優待とは?もらい方や受け取りの流れを初心者にもわかりやすく簡単解説

編集者:Money Theory編集部
株主優待とは

株主優待を簡単に解説

株主優待…株を持っている人(=株主)に対し、会社の利益を還元する制度の一つ。自社の製品や割引券など、特徴は企業によって様々

そもそも株主優待とは

では、株主優待について詳しく解説していきます。

株主優待とは、簡単に言うと「企業からのプレゼント」です。

ちなみに、皆さんは株式投資においてどのような稼ぎ方があるか、しっかりと理解できていますか?

株式投資における稼ぎ方は主に以下の3通りです。

  • 値上がり益…「安く買った株を高く売る」ことで、差額が利益となる方法
  • 配当益…株主に対し、会社の利益の一部を還元することで得られる利益
  • 株主優待…自社の商品や割引券という形で株主に利益を還元する方法

株式投資において値上がり益が最も稼げるため、多くの投資家は値上がり益を得ることを目的に株式投資を行っています。

株主優待は値上がり益に比べると稼げる額としては小さいです。

「なら、そんなに株主優待のことを気にしなくていいのでは?」と思われるかもしれませんが、現金に換算するとかなり高利回りな銘柄は多く存在します。

配当に株主優待を加えた実質配当利回りが5%超える銘柄も多いです。

普通に銀行で預けても、利回りが5%と高くなるのはあり得ないですよね。

つまり、値上がり益関係なく配当と株主優待だけで利益を得ることも十分可能なのです!

株主優待の具体例

株主優待がどのようなものか、お分かりいただけたでしょうか。

株主優待がお得なことが分かると、具体的にどんな株主優待があるのか気になりませんか?気になりますよね?!(笑)

そこで、ここから株主優待で具体的にどんなものをもらえるのかをご紹介していきます!

せっかく株主優待をもらっても活用できなければ意味がありません。

ぜひ、ご自身のライフスタイルに合った株主優待がある銘柄を選んでください!

1番人気は食に関する株主優待

株主優待の中でも最も人気なのは、やはり「食」です。

ここでは、筆者がおすすめする3つの企業の株主優待をご紹介します。

企業 優待内容
ダイドードリンコ 自社製品の詰め合わせを年2回
ワタミ 居酒屋のワタミで使用できる優待券(6000円相当)を年2回
吉野家HD 3000円相当の優待券を年2回

このように、多くの企業でお得な優待が受けられます。

好きなお菓子や飲み物があったら、それらを提供している企業の株主優待を調べるのも一つの手です!

使いやすさなら金券・チケット

株主優待の中でも、最も普遍的に利用できるのが金券やチケットです。

せっかく株主優待をもらっても活用できなければ、現金に換算すると少なくない額を無駄にしてしまいます。

食品など製品になると、中にはいらない株主優待もあるかもしれませんが、金券やチケットであればどなたでも使いやすいですよね。

ここでは、筆者が特におすすめしたい3つの企業の株主優待をご紹介します。

企業 優待内容
全日本空輸 国内線片道普通運賃が半額になる優待券1枚 自社グループのホテルや旅行が割引になる優待券1冊を年2回
東京テアトル 映画ご招待券4枚を年2回
スターフライヤー 国内線片道普通運賃が半額になる優待券3枚を年2回

上記でお分かりいただけたかと思いますが、金券やチケットの優待内容は航空関係の企業が多いです。

海外出張が多い方や海外旅行によく行く方には、ぜひ活用してほしい株主優待です。

ファンには嬉しい自社製品

最後にご紹介するのが、自社製品がもらえる優待特典です。

特に、特定の企業のブランドが好きな方にはたまらない特典内容ですよね。

ここでは、特に筆者がおすすめしたい3つの企業の優待内容をご紹介します。

企業 優待内容
ファンケル 3000円相当の自社製品、または「ファンケル銀座スクエア」利用券
ビッグカメラ 買い物優待券(年3000円相当)
イオン 3%のキャッシュバックが受けられる「オーナーズカード」

特に女性は化粧品に強いこだわりを持つ方も多く、「この製品以外は使いたくない!」という方もいらっしゃることでしょう。

そんなこだわりが強い方にとって、例えばファンケルのように、株主優待で自社の製品をもらえるのはとても嬉しいですよね。

ぜひ好きなブランドを提供している企業の優待特典を調べてみることをおすすめします。

株主優待を手に入れる条件

株主優待でどのようなものがもらえるのかを具体的にイメージしていただけたのではないでしょうか。

では、株主優待をもらうためには何をすればよいのでしょうか?

実は、株主優待を受け取るには絶対に守らなければいけない条件があるのです。

条件を満たさなければ株主優待を受け取ることはできないので注意してください。

【株主優待を受け取る条件】
権利確定日に株主でいること

「どういうこと?」と思われている方も多いことでしょう。

詳しくご説明していきます。

そもそも権利確定日とは何か皆さんご存知ですか?

権利確定日…企業の決算日。細かい日時は企業によって異なる。この日に株主であれば株主優待を受けることができ

「じゃあ権利確定日だけ株主になればいいのでは?」と思った方もいらっしゃることでしょう。

しかし、それはできません。

権利確定日に株主として登録されておくには、権利確定日の3営業日前までに株を買って、持っておく必要があるのです。

なぜなら、注文が成立しても、実際に株主名簿が書き換えられるまで時間がかかるためです。

この3営業日前の日を「権利付き最終日」と言います。

権利確定日が土・日・祝日に重なった場合は、実質的な確定日が前日に繰り上がるため注意が必要です。

つまり、結局どうすれば株主優待を受けられるかをまとめると以下のようになります。

株主優待を受け取る条件

  • 企業の決算日である権利確定日に株主でいるために
  • 権利確定日の3営業日前(3日前ではない!)までに
  • 企業の株を購入して株主になること

3日前ではなく3営業日前だということに注意してください!

株主優待で株価は変動する

ここまで読んでいただいたカンの良い方は、「権利確定日の前には株主優待目当ての買い注文が多くなって、株価が上昇するのでは?」と心配されていることでしょう。

正解、その通りです。配当や株主優待を得るために、多くの投資家が権利付き最終日を目指して株を買うため、株価は上昇します。

反対に、権利付き最終日の翌日は株主優待目当ての投資家が株を売ってしまうため、株価は下落します。

本当に株主優待の内容が魅力的だと思うなら、株価の動きを気にせずに売買するのも一つの投資手法です。

しかし、値上がり益がメインで株主投資をおまけと考えるなら、権利付き最終日直前に株を買うのは損をすることになるので避けることをおすすめします。

株主優待で選ぶおすすめ銘柄ランキング

株主優待がどのようなものかお分かりいただけたでしょうか?

では、最後に株主優待が魅力的かつ銘柄として人気も高いおすすめの銘柄をランキング形式でご紹介します!

初心者の方は特に、どの銘柄を選べばよいか分からないですよね。

ぜひ参考にしてください。

①オリックス

株主優待で選ぶおすすめ銘柄ランキング第1位は、オリックスです。

企業情報と優待内容は以下の通りです。

企業情報 リース事業からスタートし、さまざまな専門性を獲得することで事業拡大。現在では、法人金融サービス、メンテナンスリース、不動産、事業投資、リテール、海外の6つの事業を手掛けている。世界での事業展開にも力を入れている
優待内容
  1. ふるさと優待
  2. 株主カード

※①特製の食品・飲料などが掲載されたカタログから1品を選択
※②プロ野球観戦やレンタカー、ホテル・旅館、水族館など、オリックスグループのサービスを割引価格で提供

オリックスの株主優待の魅力は、優待内容が多種多様で充実していることです。

銘柄としての人気も高いため、初心者の方も安心して購入できる銘柄です。

②イオン

株主優待で選ぶおすすめ銘柄ランキング第2位は、イオンです。

企業情報と優待内容は以下の通りです。

企業情報 小売を中心に、金融、ディベロッパー、サービスなど、事業ポートフォリオの多様化を推進し、高い相乗効果を創出する独自のビジネスモデルを構築するとともに、中国、アセアン地域を中心に国際化を展開。
優待内容 株主優待カード(オーナーズカード)
半期100万円までの買上金額に対し、保有株に応じた返金率でキャッシュバック
3%返金———-(100株以上)
4%返金———-(500株以上)
5%返金———-(1,000株以上)
7%返金———-(3,000株以上)
※全国のイオン、マックスバリュなどの直営売り場で利用可
※毎月20日・30日の「お客さま感謝デー」では感謝デーの5%割引特典に重ねてキャッシュバック特典も適用
※新規株主に「株主ご本人カード」と「ご家族カード」を各1枚(合計2枚)発行
※イオンイーハート、イオンシネマ、イオンペットなどで会計時割引や優待料金特典あり※2月末日に3年以上継続保有(2月末日および8月末日の株主名簿に同一株主番号で連続7回以上記載)の株主には下記のとおりイオンギフトカードを5月中に進呈
2,000円分—(1,000株以上)
4,000円分—(2,000株以上)
6,000円分—(3,000株以上)
10,000円分—(5,000株以上)

イオンは皆さん一度は訪れたことがあるでしょう。

ここまで安定して流通している企業ですので、つぶれることもよっぽどのことがない限りありません。

また、イオン系列のお店は全国どこでも身近にあるので、優待も有効活用できるのではないでしょうか。

③すかいらーくホールディングス

株主優待で選ぶおすすめ銘柄ランキング第3位は、すかいらーくホールディングスです。

企業情報と優待内容は以下の通りです。

企業情報 970年東京都府中市に「すかいらーく」1号店をオープン。主力業態のガストをはじめ、洋食、中華、和食、イタリアン、回転寿司などグループ合計約3,000店舗を運営。デリバリーやテイクアウトなども展開。
優待内容 自社グループレストラン株主優待カード
3,000円分———-(100株以上)
11,000円分(12月)、9,000円分(6月)———-(300株以上)
18,000円分(12月)、15,000円分(6月)———-(500株以上)
36,000円分(12月)、33,000円分(6月)———-(1,000株以上)

ガストは特に、多くの方にとって身近な存在ですよね。

身近な存在であるファミレスの割引券は、特に小さい子供がいる方にとっては魅力的な優待内容ではないでしょうか。

「株主優待」のポイント

  • 株主優待は企業からもらえるプレゼント
  • 優待内容は、主に「食」「金券」「自社製品」の3つ
  • 株主優待をもらうには権利付き確定日の3営業日前までに株を購入することが必須

「株主優待」の関連キーワード

・権利確定日
・権利付き最終日
・権利落ち日
・配当