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借金して株式投資をするのはアリ?信用取引で借金を背負う可能性も

編集者:Money Theory編集部
株式投資 借金

昨今は空前の副業ブームですよね。

その流れで株式投資に興味を持たれている方も多いのではないでしょうか?

億万長者も夢ではない、とても魅力的な資産運用方法ですよね。

しかし、実際始めようとすると、「手持ちの資金がない…」という方も多いのではないでしょうか。

「借金しても、株で稼げば大丈夫でしょ!」と考えているそこのあなた!

絶対にダメです!

株式投資はそんなに単純なものではありません。

投資手法によっては借金を背負ってしまう可能性もあるのです。

今回は、株式投資と借金の関係性について徹底解説していきます。

借金して株式投資するのはダメ!絶対に後悔する

冒頭でもお伝えしましたが、借金してまで株式投資をするのは絶対にしてはいけません

特に初心者の方は、金銭的に余裕がある状態で取り組むことをおすすめします。

株式投資で資産を増やし続けるには、専門的な知識と経験が必須です。

お金がない素人が株式投資を始めるのは、武器を持たずに戦に行くようなものです。

安易な考えで始めて成功するほど簡単ではないことを覚えておきましょう。

株式投資において最も大切なこと

そもそもの大前提として、皆さんは株式投資において最も大切なことはなんだと思いますか?

もちろん、株の知識や経験も大切です。

しかし、一番大切なことは「余裕」です。

株式投資で損失をださないためには、冷静に合理的な判断を下す必要があります。

そのためには、精神的にも金銭的にも余裕がある状態で取り組むことが大切なのです。

切羽詰まった状態では冷静な判断ができなくなってしまい、利益を出すどころか大きな損失につながってしまいます。

借金して株式投資をおすすめしない2つの理由

では、なぜ借金して株式投資をすることはダメなのでしょうか?

答えは、株式投資において最も大切な「余裕」がなくなってしまうからです。

ここでは借金して株式投資をするのをおすすめしない理由を具体的にお伝えしていきます。

株式投資は余裕資金で行うものだから

借金して株式投資をすることをおすすめしない理由1つ目は、株式投資は余裕資金で行うものだからです。

余裕資金がない場合、生活費を株式投資にあててしまうことになりますよね。

特に「お金がない」と日ごろから感じている人は、一度資産を減らしてしまうと「損失の分を取り返そう」という感情が出てきてしまいます。

すると、冷静な判断ができなくなり、結果的に大きな損失になるのです。

余裕資金を株式投資に充てている場合は、万が一損失を出してしまっても生活水準は変わりません。しかし、生活資金を株式投資に充ててしまうと、損失が出た場合生活が大きく変わってしまいます。

このようなリスクを抱えて冷静な判断ができる人はいません。

株式投資は必ず余裕資金で行うようにしましょう。

失敗はつきもの!知識と経験が必要だから

借金して株式投資することをおすすめしない理由2つ目は、株式投資には知識と経験が必要だからです。

株式投資には様々なリスクがつきまといます。

そのため、株式投資で継続的に資産を増やし続けるにはリスクマネジメントが必要不可欠です。

リスクマネジメントを行うには、株価を決定する企業価値や市場動向を読み取る必要があるため、それ相応の知識をつけなければなりません。

また、最初から株式投資で成功する人はいないと言っても過言ではないでしょう。

今成功している投資家の人も、過去に多くの失敗をして自らの投資スタイルを確立させているのです。

株式投資は、多くの知識と経験がなければ利益を出すことはできません。

「借金してもすぐ取り返せる」という安易な気持ちで始めると失敗していまいます。

借金して株式投資をする3つのリスク

ここまで、借金して株式投資をおすすめしない理由をお伝えしてきましたが、「具体的にどんなリスクがあるの?」と疑問に思っている方も多いですよね。

そこで、ここからは借金して株式投資をする3つのリスクをお伝えします。

今からご紹介するリスクを理解すれば、「借金はやめよう」と思えるでしょう。

冷静な判断ができなくなり損切のタイミングを逃してしまう

借金して株式投資をするリスク1つ目は、冷静な判断ができなくなり損切のタイミングを逃してしまうことです。

損切…投資家が損失を抱えている状態で保有している株式等を売却して損失を確定させること

株価はいつも予測通りに動くとは限りません。

万が一保有している銘柄の株価が下がってしまった場合、損切は損失を最小限に抑える最も有効な方法です。

しかし、借金を抱えた状態では冷静に損切をするのが難しくなってしまいます。

返済期日のプレッシャーが常にある

借金して株式投資をするリスク2つ目は、返済期日のプレッシャーが常にあることです。

借金は当然定期的に返済する必要がありますよね。

しかし、借金返済に合わせて株式の相場が動くことはあり得ません。本来気にする必要がない借金返済期限のプレッシャーを感じなければならないのです。

このような状態では焦って損失を生み出す可能性も高まってしまいます。

株式投資での借金は免責不許可となり自己破産できない

借金して株式投資をするリスク3つ目は、株式投資での借金は免責不許可となり自己破産ができないことです。

万が一、あなたが株式投資を失敗してしまい、借金を返済できなくなったとします。

このような場合、通常であったら自己破産をする方法がありますよね。

しかし、ギャンブルで作った借金は「射幸行為」として免責不許可になってしまいます。

株式投資で作った借金も射幸行為に入ってしまう可能性があります。

「最悪自己破産という手がある」と安易に考えることはやめましょう。

投資で借金を背負うのは本当?信用取引に注意!

ここまで、借金して株式投資を行うのは絶対におすすめしないとお伝えしてきました。

しかし、株式投資を始めようか迷っている方の中には「損失を出した場合、借金を背負うことになるのでは…」と不安に思われている方も多いのではないでしょうか?

そこで、ここからは株式投資で借金を背負うことはあるのか、詳しく解説していきます。

株式投資で借金を背負うことは基本的にはない

結論から申し上げますと、株式投資で借金を背負うことは基本的にはありません

なぜなら、株価はどれだけ下がっても0円にしかならないからです。

100万円で買った株が大暴落したとしても、-50万円になることはあり得ません。

つまり、100万円投資したものが0円になることはあっても、借金を生むことはあり得ないのです。

株式投資で借金を背負うのは信用取引を行ったとき

では、どのような時に借金を背負ってしまうのでしょうか?

答えは、株式投資において「信用取引」を行ったときです。

株式投資には、「現物取引」と「信用取引」の2種類があります。

  • 現物取引…持っているお金の範囲内で株を買うこと
  • 信用取引…自分が持っているお金以上に多くの株を買うこと

信用取引では、預けているお金を担保にその3倍までのお金を取引に利用できます。

予想通りに株価が動けば利益は現物取引の3倍です。しかし、株価が予想と逆の動きをした場合は損失も3倍です。

損失が大きくなると、担保として預けているお金(委託保証金)が不足してくる場合があります。その際、追加保証金(追証)を入金しなければなりません。

あなたの担保が100万円なのに150万円の損失を出してしまった場合、50万円を追証として入金しなければならないということです。

このように、信用取引において担保以上に損失が膨らんでしまった場合、借金ができてしまう可能性があるのです。

信用取引は現物取引と何が違う?信用取引の特徴

「なんとなくはわかったけど、信用取引と現物取引はそもそも何が違うの?」と疑問に思われた方も多いでしょう。

そこで、ここからは信用取引と現物取引の違いを詳しくご説明していきます。

信用取引がどのようなものかを理解しておくだけで、借金のリスクを減らすことができますよ。

信用取引は売りから入る

信用取引の特徴1点目は、信用取引は売りから入ることです。

通常の現物取引では、「安く買って高く売る」ことで利益を出します。

しかし、信用取引は「高く売って安く買い戻す」ことで利益を出すのです。

「買ってもない株をどうやって売るの?」と思いますよね。

答えは簡単です、証券会社から株を借りるのです。

ここで、信用取引の利益が出るまでの流れを簡単にご紹介します。

【空売りの流れと利益の上げ方】

  1. 株価が下がると予測が立てられる銘柄(会社A)の株を証券会社から借りる
    例えば、会社Aの株価が証券会社から借りた時点で1000円だとする
  2. あなたは証券会社から借りた会社Aの株を1000円で売る
  3. 株価が800円に下がったときに売った株を買い戻す

つまり…

株を先に売ることで1000円を手にして、あとから800円を支払って買い戻すことで、

1000円-800円=200円

が手元に残ります。

この200円があなたの利益となるのです。

このように、通常の現物取引のように買いから入るのではなく売りから入ることができるのが、信用取引の大きな特徴です。

信用取引には期限がある

信用取引の特徴2点目は、信用取引には期限があることです。

「先に売りから入ってお金を貰って、その後死ぬまで買い戻さなければいいじゃん」と思いついた方もいらっしゃると思いますが、残念ながらそれはできません。

信用取引には決済期限があるからです。現物取引の場合、買った株をいつまでも持ち続けても問題ありません。

しかし、信用取引の場合、決済(買いから入った場合は売る、売りから入った場合は買う)を半年以内にしなければならないのです。

信用取引は短期間向きの投資手法と言えます。

信用取引にはコストがかかる

信用取引の特徴3点目は、コストがかかることです。

主なものが貸株料です。賃株料とは、いわゆる株のレンタル料のことです。

ないものを先に売るわけですから、誰かから株を借りる必要がありますよね。

市場に出せる株の在庫があるときは、賃株料はかからない、または低い金額のことが多いです。

しかし、あまりにも空売りが増えて株の在庫が減ると、レンタル料である賃株料は上がってしまいます。

信用取引をする際には、日ごろから賃株料をチェックするクセをつけておくことが大切です。

損失を出さないために!初心者でも株式投資で失敗しないポイント

ここまで、株式投資と借金について解説してきましたが、最後に初心者の方でも株式投資で失敗しないためのポイントをご紹介します!

今からご紹介するポイントを抑えるだけで、失敗するリスクを低減させることができますよ。

現物取引から始める

初心者でも失敗しないポイント1点目は、現物取引から始めることです。

先程もご説明したように、現物取引で資金以上の損失を被ることはありません。

例えば、100万円を投じたとしたら、どれだけ大きい損失でも100万円以上になることはないのです。

そのため、分散投資をしながら、現物投資を行えば、借金を背負うほどの大きな損失を被るリスクはかなり低減されます。

生活費には絶対に手をださない

初心者でも失敗しないポイント2点目は、生活費には絶対に手を出さないことです。

株式投資において最も大切なことは余裕だとお伝えしました。

仮に生活費から株式投資をした場合、万が一大きな損失を出せば、生活に大きな影響がでてしまいます。

このような状況では、冷静な判断ができず損失が膨れ上がってしまう可能性があります。

株式投資で成功するためにも、投資資金は生活費からは絶対に出さないようにしましょう。

IPO銘柄への投資を行う

初心者でも失敗しないポイント3点目は、IPO銘柄への投資を行うことです。

IPOとはどのようなものか皆さんご存知ですか?

IPO…市場で新たに売り出された新規公開株。それまでオーナー社長や会社関係者だけが持っていた未上場企業の株を、証券会社を通じて公募の形で売り出し、同時に会社を上場させる

IPOは、真新しさや成長性から投資家の資金が集中する傾向にあるため、株価が急上昇することが多いのです。

そのため、IPO銘柄への投資を行うことは、資金を減らさずに資産を増やすことができる投資スタイルであると言えます。

株式投資は余裕資金かつ現物取引で始めよう!

いかがでしたでしょうか?

株式投資の資金は絶対に借金をして作ってはいけないとわかっていただけましたか?

また、初心者のうちは資金以上の損失が出る可能性がある信用取引ではなく、現物取引を行うようにしましょう。

いきなり大きな利益を狙うと必ず失敗します。

まずは損失を出さないことを第一に、着実に資金を増やしていくようにしましょう。

また、投資額は生活に支障がでない金額にしましょう。

冷静に株式投資に取り組むことが成功への第一歩ですよ。