三角持ち合いは、多くの投資家がチャート上で意識している形状で、正確に読み取ることができると利益を大きく伸ばす取引が可能となります。
株式投資では、企業情報や経済情報から株を売買することも大切ですが、株価チャートからシグナルを読み取って売買することも大切です。
しかし株価チャートで「三角持ち合い」の形状を読み取ってもだましが発生することがあります。
今回は、三角持ち合いのだましパターンを詳しく解説していきます。
だましを見極めて三角持ち合いの相場を活用すると、収益を伸ばすことが可能です。
投資初心者でも必要なスキルなので、投資手法に取り入れたい人は参考にしてください。
三角持ち合いとは
三角持ち合いとは、株価の値動きから三角の形をつくる形状パターンのことをいいます。
三角形を作ると言っても様々な形状の三角が発生し、読み取る意味合いも異なります。
三角持ち合いの形状パターンは以下の通りです。
三角持ち合いの形状パターン
- 二等辺三角形=レンジになる可能性
- 左上直角三角形=上昇する可能性
- 左下直角三角形=下降する可能性
上記の三角持ち合いの形状パターンは、レンジ相場やトレンド発生を読み取ることが可能です。
株価の動きが三角形の形状をしている状態
三角持ち合いは一般的に、三角の形状をしている状態でないと三角持ち合いとはいいません。
上記でも説明しましたが、それぞれのシグナルを読み取って取引すると勝率を上げることができます。
しかし、三角持ち合いの形状パターンからでるシグナル通りに投資してもだましに引っかかることがあります。
だましは三角持ち合いの形状パターンが示唆している状態と真逆の方向に向かったり、値動きが鈍くなってしまい急騰・暴落がおきなかったりする現象です。
だましが発生すると、多くの投資家は損失してしまいます。
三角持ち合いのだましチャートパターン
三角持ち合いのだましチャートパターンを紹介します。
各三角持ち合いの形状を説明しながら、だましの場合どの方向感になるのか解説します。
だましは引っかかる頻度が多くなると、資産を大きく減らしてしまう可能性があります。
最悪、追証になってしまった人もいるので注意が必要です。
二等辺三角形の形状
二等辺三角形の形状パターンは、売買が均衡しており値動きがどちらに傾くかわからない状況です。
値動きがどちらに傾くかわからない状態だと、だましが発生するというより予想する事自体が難しくなります。
すべての三角持ち合いが売買スタートのシグナルではないので、二等辺三角形の形状をしている時に売買するのは控えましょう。
上下のどちらかに傾き始めると、新しい三角持ち合いの形状が生まれるので、示唆がはっきりでるまで待つことをおすすめします。
左上直角三角形の形状
左上直角三角形の形状パターンは、下値を切り下げて株価が徐々に上がっている状況で、株価上昇の示唆になります。
上にブレイクする可能性が高く、直角三角形の形状をチャートが上に突出すると大きく上昇する可能性があります。
しかし、だましは上記の示唆とは真反対に動きます。
一度三角持ち合いのラインを超えてブレイクした後、強く上昇する姿勢を見せた瞬間に下落がはじまります。
一定期間下落し、三角持ち合いによって買い取引をした人は損をしてしまいます。
上昇するシグナルを読み取った時は、早期判断で買うのではなくだましが発生するか見極めて取引することが重要です。
左下直角三角形の形状
左下直角三角形は、上値を切り下げて下降しているチャートパターンで、三角持ち合いのラインを下回ると大きく下落する可能性があります。
三角持ち合いの形状を下に突出すると、下落のサインとなり空売りするタイミングになります。
しかし、下落サインがでているにも関わらずだましになることもあります。
だましが発生してしまうと、ある程度下落した後に急騰しはじめます。
上記で説明した二等辺三角形でのだましと同じ状態になるので注意する必要があります。
三角持ち合いのだましを回避する方法
三角持ち合いのだましを回避する方法は大きく分けて3つあります。
三角持ち合いのだましを回避する方法
- 大口トレーダーの参入を見極める
- どの場面でも予想外を想定する
- だましに引っかかる予兆がある時点で損切りする
だましは、どんなに構えていても引っかかってしまう場合もあります。
だましに引っかかったとしても大ダメージを受けない行動をすることが重要です。
歩み値をみて大口トレードでの急騰・暴落を未然に回避する
三角持ち合いでのだましの大きな原因は、大口トレードでの急騰・暴落です。
莫大な資産を持っている投資家が、大口トレードすると株価チャートは大きく動き、動いたことによって他の投資家達も同じ波に乗ろうとします。
三角持ち合いの場面であっても、大口トレードによって株価が揺れ動くと、本来の動きとは全く違う動きになる場合があるので注意しましょう。
大口トレードを見分ける方法として、歩み値をみる方法があります。
歩み値は、銘柄の取引数量や約定値を見ることがかのうで、大口トレードが入ったことを瞬時に把握することができます。
三角持ち合いのセオリー通りにならない場合を想定する
三角持ち合いはセオリー通りに動くと、うまく活用して利益をだすことに成功しますが、相場に絶対はありません。
セオリー通りに動かないことを予想して、損切り設定を予めきめておきましょう。
損切りすることを最初に決めておくと、予想外のチャートパターンでも損失を抑えることができます。
だましの動きを見せた時点で損切りする
だましが発生した時に、瞬時に損失を抑える方法は損切りです。
いつまで経ってもチャートを見つめていると、損失が増え続きます。
だましの動きが見えた瞬間に損切りすることをおすすめします。
三角持ち合いのだましを見極める時の注意点
三角持ち合いのだましを見極める時の注意点は以下の通りです。
三角持ち合いのだましを見極める時の注意点
- 売買を即決しない
- 損切りポイントはきめておく
- 追証に注意
三角持ち合いで、上昇・降下をよむことは非常に重要です。
うまく活用できれば大きな利益に繋がるので、だまし発生を見極めてうまく利用しましょう。
形状パターンをみて売買を即決しない
三角持ち合いの形状パターンをみて、売買を即決しないようにしましょう。
三角持ち合いの形状で、今後の成行きを予測することは可能ですが、100%予測が当たる根拠はありません。
即決して取引をはじめると、だましに引っかかる可能性が高くなります。
行動を速めて取引に大成功することも重要ですが、損失することも想定して行動しましょう。
損切りポイントは決めておく
損切りポイントは予めきめておく必要があります。
予想外の動きになったときに、損切りせず株を保有していると最悪追証になってしまうケースがあります。
いつか元に戻るだろうと思わずに、ある程度損失が想像できる場面では積極的に損切りしましょう。
損切りすると、資産はマイナスになってしまいますが、次の取引チャンスに挑むことができます。
含み損が増えて動けなくなるよりも有益な行動なので、投資初心者も心がけてください。
信用取引で投資する人は追証に注意
信用取引で投資する人はレバレッジを最大3倍かけることが可能です。
レバレッジ取引になると、追証が発生してしまう可能性があるので注意しましょう。
三角持ち合わせパターンで取引して、予想外のチャート方向に行ってしまうと、自分の資産以上に含み損が発生してしまう場合があります。
三角持ち合いのだましを見極めて発生後に売買できるようにしよう
三角持ち合いはチャートを分析するにあたって非常に重要な形状です。
しかし、三角持ち合いがだすシグナル通りに相場が動かない場合もあります。
だましは、どのような場合でも発生するので、だましの可能性を考慮して投資しましょう。
タイミングが合えば大きな利益を狙える
三角持ち合いを有効活用して、良いタイミングで売買することができれば大きな利益を期待できます。
損小利大トレードが可能になるので、だましの発生に注意して取引に活用してみましょう。