株式投資

株式投資で使う「特定口座」とは?初心者は絶対に特定口座(源泉徴収あり)にしよう

編集者:Money Theory編集部
特定口座とは

株式投資をするには、まず取引をするための口座を開く必要があります。

しかし、いざ始めようとすると、証券会社やら口座やら、様々なことをたくさんの選択肢のなかから選ばなくてはなりません。

多くの株式投資初心者の方は、始める前にくじけてしまいます。

そこで今回は、「特定口座」とはどのようなものか、また株式投資における口座の種類はどのようなものがあるのか、お伝えしていきます!

株式投資をこれから始めようと思っている方、どの口座の種類を選べばいいかわからない方、ぜひ参考にしてください!

特定口座とは?何がお得?初心者の方にもわかりやすく解説

では、そもそも特定口座とはどのようなものなのでしょうか。

そもそも、株式の売買で得た利益に対して約20%の税金がかかります。

税金がかかるということは「確定申告」をしなければならないということです。

確定申告とはどのようなものか、皆さんご存じですか?

確定申告…1年間の合計で売却益が出た翌年に自分で申告期限までに税務署に確定申告書や必要書類を提出して、申告・納税する手続きのこと

言ってしまえば、とても面倒くさい作業です。

会社員の場合は会社がやってくれますが、自営業や副業で得た利益に対しては自分でやらなければなりません。

株式投資も個人でやることがほとんどですから、当然自分で確定申告をしなければならないのです。

しかし、そんな面倒くさい確定申告を自分でやらなくてもいい方法があるのです!

それは、株式投資を行う口座を「特定口座(源泉徴収あり)」にすることです。

口座を開設する際に、特定口座(源泉徴収あり)を選べば、利益にかかる税金は証券会社が代わりに納めてくれます!

初心者の方や計算が面倒な方に、ぜひおすすめしたい方法です。

株式投資で利用できる口座は3種類ある

そもそも株式投資で利用できる口座は3種類あります。

  • 特定口座(源泉徴収あり)…証券会社が1年分の株取引をまとめた書類(年間取引報告書)を作成してくれる。確定申告不要
  • 特定口座(源泉徴収なし)…証券会社が1年分の株取引をまとめた書類(年間取引報告書)を作成してくれる。確定申告は必要
  • 一般口座…年間取引報告書を自分で作成し、確定申告もしなければならない

つまり、面倒くささで言うと、一般口座>特定口座(源泉徴収なし)>特定口座(源泉徴収あり)の順番です。

株式投資初心者の方は、確定申告が必要ない「特定口座(源泉徴収あり)」がおすすめです。

特定口座と一般口座の違いとは?徹底比較

株式投資の口座には3種類あるとわかっていただけたでしょうか。

では、ここからは特定口座と一般口座の違いを徹底比較していきます。

「特定口座と一般口座、結局何が違うかよくわからない…」という方はぜひ参考にしてください。

一般口座と特定口座の最も大きな違いは「税金をどう納めるか」

一般口座と特定口座の違いを一言でいうとすれば、税金をどう納めるかということです。

先ほども少しふれましたが、株式投資で利益を出すと、利益の20.315%(=所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%)が課税されます。

例えば、20万円で買った株式を20万円で売ったとき、その利益は10万円ですが、そのうち10万円×20.315%=20,315円が税金として引かれてしまいます。

つまり、実際に受け取れる額は10万円-20,315円=79,685円となるのです。

この税金を納める手続きをどのようにするかの方法が口座の種類によって異なるのです。

3種類の口座の違いを表で徹底比較!

では、具体的にどのように違うのか、表で徹底比較していきます!

特定口座(源泉徴収あり) 特定口座(源泉徴収なし) 一般口座
確定申告の有無 なし あり あり
自身でやること 特になし。納税に関することはすべて証券会社が行ってくれる 証券会社が作成した年間取引報告書を使って、確定申告を行い、税金を納める 税金の計算から確定申告、納税まで、すべて自分でやる

このようにみると、特定口座がいかに楽かお分かりただけるのではないでしょうか。

ただ、「一般口座より特定口座のほうが楽なことは分かったけど、源泉徴収ありと源泉徴収なしってそれぞれ何が違ってくるの?」と疑問に思いますよね。

そこで、ここからは特定口座(源泉徴収あり)と特定口座(源泉徴収なし)のメリットと注意点をそれぞれご紹介していきます。

特定口座(源泉徴収あり)のメリットと注意点

まずは、初心者の方におすすめの特定口座(源泉徴収あり)のメリットと注意点をご紹介していきます。

特定口座(源泉徴収あり)のメリット

特定口座(源泉徴収あり)のメリットは以下の2点です。

  • 確定申告が楽
  • 同じ口座なら税金を取り返せる可能性がある

それぞれご説明していきます

確定申告が楽

特定口座(源泉徴収あり)のメリット1点目は、確定申告が楽なことです。

冒頭から何度も言っていますが、確定申告は非常に面倒くさく複雑な作業です。

しかし、特定口座(源泉徴収あり)だったら、基本的に証券会社が確定申告を行ってくれるので、税金に関しては何もしなくてよいです。

株式投資初心者の方ぜひ特定口座(源泉徴収あり)にしましょう。

同じ口座なら税金を取り返せる可能性がある

特定口座(源泉徴収あり)のメリット2点目は、同じ口座なら税金を取り返せる可能性があることです。

特定口座(源泉徴収あり)を選択すると、同一の特定口座(源泉徴収あり)内での取引なら、万が一損失が出ても税金を取り返せる可能性があります。

損失が出たのに税金がそのままでは、より損失が大きくなってしまうため、とてもありがたいメリットですよね。

ただ、証券会社が違うとこのメリットはなくなってしまうため注意してください。

特定口座(源泉徴収あり)の注意点

特定口座(源泉徴収あり)の注意点は、利益が20万円以下でも自動的に源泉徴収されてしまうことです。

年間の利益が20万円以下の場合税金が免除されるため、源泉徴収ありの口座を選ぶと税金が自動的に引かれてしまい損をする場合があるのです。

確定申告は年末締めで行われるため、株式投資を特定口座で始めたいなら、年始に始め確実に20万円以上の利益が出せるようにすることをおすすめします。

特定口座(源泉徴収なし)のメリットと注意点

続いて、特定口座(源泉徴収なし)のメリットと注意点をご紹介していきます。

特定口座(源泉徴収なし)のメリット

特定口座(源泉徴収なし)のメリットは、払う必要がない税金を払わなくてよいことです。

投資の利益が20万円以下の場合、会社員(年収2,000万円以下)で給与以外に収入がなければ、原則として確定申告をする必要はありません。

源泉徴収なしを選択すれば利益が出ても自動的に源泉徴収されることがないため、20万円以下の利益であれば特定口座(源泉徴収あり)よりもお得になります。

特定口座(源泉徴収なし)の注意点

特定口座(源泉徴収なし)の注意点は、20万円以上の利益が出ると税金の手続きが面倒くさいことです。

証券会社が年間取引報告書を作成してくれるので、一般口座よりは楽ですが確定申告は自分で行うため、特に初心者の方にとっては大変な作業になってしまいます。

そもそもの税金がかからない!超お得で楽なNISAがおすすめ

ここまで、特定口座(源泉徴収あり)だったら面倒な確定申告を省くことができるとお伝えしてきました。

しかし、実はそもそも税金がかからない、つまり確定申告もいらず利益から税金も引かれない超お得な制度があるのです!

その名も「NISA」です。

詳しくご説明していきます。

NISAとは?NISAの特徴を徹底解説

では、そもそもNISAとはどのようなものなのでしょうか。

NISA…株式投資や投資信託の利益や配当金に一定の非課税を設定した制度

つまり、NISAは今までさんざんお話してきた20.315%の税金を無くすことができる制度なのです!

NISAを使わなければ、儲けに対し20.315%もの税金がかかってしまうわけですから、使うに限りますね!

必要経費はできる限り安く抑えたほうが利益は上がります。

また、特に初心者の方は株式投資の知識を勉強するだけで精一杯なのに、税金のことまで考えていたらとても大変です。

楽できるところは楽をするのが、株式投資で成功する秘訣です。

ぜひNISAを利用することをおすすめします。

NISAを利用するときの条件に注意!

とてもお得なNISAですが、実は利用するにはいくつか条件があるので注意が必要です。

NISAを利用する際には、細かい様々な条件がるのですが、ここでは特に重要な条件を5点ご紹介します。

NISAを利用する際の主な条件は、以下の5点です。

  1. 非課税の対象は「配当金」「分配金」「譲渡益」
  2. 1年間の投資額の上限は120万円
  3. 非課税期限は5年間
  4. 毎年新たに120万円の非課税枠が設定されるため、最大600万円の投資額が非課税になる
  5. 非課税期間の5年後以降は課税口座に移行する

つまり簡単に言ってしまえば、年間120万円以下の投資額であれば、株式投資でどれだけ稼いでも税金0円になるのです!

初心者の方で、いきなり100万円以上の取引をする方はまずいないのではないでしょうか。

そのため、株式投資をこれから始める方は、ぜひNISAを利用することをおすすめします。

税金と手数料は、確実にとられるコストです。

買った株の値段は、自分でコントロールすることができませんが、コストをコントロールすることは可能です。

利益から約20%の税金が差し引かれないことは、利益が約20%アップしたのと同じ効果をもたらしてくれます。

利用しない手はありません。

ただ、国債や外債は対象外となるので注意してください。

お得なNISAをスタートする方法

では、このようなお得なNISAを利用するにはどうしたらよいか、気になりますよね。

NISAの始め方をご説明していきます。

NISAを利用するには、まずNISA口座を開設する必要があります。

口座を開設する際にNISA口座を選択すればよいだけなので、とても簡単です!

NISAは1人1口座までです。

NISAは、いったん買った株を別の金融機関に移すことができません。

また、NISAは長期投資が基本となるため、NISAを開設する金融機関にどのような金融商品があるかをしっかりチェックすることが大切です。

株式投資初心者は楽ちんな「特定口座(源泉徴収あり)」か「NISA」を使おう

いかがでしたでしょうか。

株式投資初心者の方は特に、税金関係は複雑であまりかかわりたくないのが本音ですよね(笑)

楽できるところは楽しちゃいましょう!

ぜひ株式投資の口座を開くさいは、「特定口座(源泉徴収あり)」か「NISA」を利用してみてください!

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