投資信託

投資信託とは?利益の出る仕組みやメリット・デメリットを初心者にもわかりやすく解説

編集者:Money Theory編集部
投資信託とは

近年、貯金を資産運用に回そうと考えている人々が増加し、「投資信託」の需要が高まって来ています。

2020年のコロナショックにより収入が減った人たちが多く、貯蓄への不安を抱えている人もいますよね。

投資信託は仮想通貨やFXといった投資方法と違い、投資家本人にトレードスキルが無くても始められるので投資初心者におすすめです。

今回は投資信託とはどういったものなのか、詳しく解説していきます。

将来お金の心配をしたくないという人や投資信託をはじめて不労所得が欲しい人は、参考にしてください。

投資信託とは

投資信託とは

投資信託とは、投資家がファンドマネージャーにお金を預け、ファンドマネージャーが投資家達から集めた資金で取引して利益を得る投資方法です。

自分で売買判断を直接する投資方法ではないので、知識の無い初心者でも手軽に始められます。

既にほかの投資をしている人は資産を分散させて運用することもできるので、リスクヘッジとしてもおすすめできます。

投資信託…投資家から集めたお金を一つの大きな資金としてまとめ、資産運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する商品のこと。運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配される

投資信託はプロがお金を増やしてくれる制度

投資信託は、その名の通り「信じて託す」投資です。

資産運用のプロを信じて自分の資産を託し、投資が成功すれば、投資信託のお金、そして投資家が預けたお金も増えるのです。

投資信託は、投資家から集めた資金を元に「販売会社」「運用会社」「信託銀行」の3機関が役割を分担し、運用されています

  • 販売会社…投資信託の募集や販売を行う。投資家から資金を集める
  • 運用会社…資金をもとにファンドを組んで信託銀行へ運用の指示をする
  • 信託銀行…運用会社の指示をもとに受託した資金を株式や債券に投資する

つまり、簡単に表すと以下のような位置関係となります。

投資家⇒販売会社⇒運用会社⇒信託銀行

このように3つの機関を通して得られた収益は、販売会社を通して分配金や基準価額へ上乗せされて、最終的に投資家へ還元される仕組みとなっているのです。

投資信託で利益が出る仕組み

利益がでる仕組み

運用のプロに任せるといっても、どういった仕組みで利益がでているのかしっかり把握していないと不安になってしまいます。

これから投資信託でどうやって利益を得るのかについて説明していきます。

上記でも紹介した通り、投資信託は自分のし資金だけを運用のプロが運営して増やすわけではありません。

他の投資家達の資金も集めて運用していきます。

投資家達から集めた資金で運用していくので、投資信託には「基準価格」というものがあります。

個人で株式投資をして利益を得るのとは少々違う仕組みになっているので、注意しながら見ていきましょう。

基準価格の変動で利益を得る

基準価格は投資信託の値段のことを指します。

一般的に1口あたり。1万口あたりの値段を基準価格にしています。

「口ってなに?」と疑問に思う方もいますが、口は投資信託の取引を行う時に利用する単位となっています。

1口単位で表示している投資信託もありますが通常の場合、運用実績を見やすくする為に1万口当たりの値段を基準価格として公表しているところが多いです。

この基準価格は、ファンドの管理している資金運用によって価格は変動します。

例えば1口あたり100円の投資信託を1万口用意して100万円の資金が集まったとします。

数年後にファンドの運用によって100万円を300万円に増やすことができました。

300万円に利益は増えましたが応募した口は1万口のままなので、利益は当然でてきます。

増えた資金から基準価格を算出すると300円となっているので、1口の利益が200円増えたことになります。

投資信託は上記の例のようにして、資金を増やしていきます。

基準価格の算出方法

基準価格の算出方法は以下の通りです。

基準価格=準資金総額÷総口数×10000

一般的に10000口あたりで公表されているので上記のような計算式になります。

公表されている口単位が違う場合は10000では無くなります。

利益変動のわかる基準価格は1日1書い変更される

株式投資の場合、証券取引所に上場している株は市場が開場している間株価が変動してリアルタイムで売買することができます。

一方で投資信託の価格は1日に1回基準価格を算出して公表されることになっています。

投資信託での売買は基準価格を売買の単位として利用するので、株価の変動によって利益が常々変わることはありません。

投資信託の購入や換金は、1日1回公表される基準価格によっておこなわれることを把握しておきましょう。

投資信託に掛かる手数料を紹介

手数料

投資信託はファンドに資金を預けて資金を増やす投資方法なので、色々な手数料がかかってきます。

個人で売買判断を決めて投資する株式投資の場合、手数料は証券会社への手数料のみとなりますが、投資信託は株式投資より多くの手数料を支払う必要があります。

自分で資金管理をおこなっていない分、投資信託は楽に資産運用できますが、手数料が高めになってしまうことを把握しておきましょう。

販売手数料

販売手数料は投資信託を購入する時に掛かる手数料です。

投資家が投資信託の購入をする時に、申込金の数%を手数料として支払う必要があります。

手数料の金額は選んだ販売会社によって異なり、換金する時に支払うパターンもあります。

販売会社によっては販売手数料ゼロに設定している投資信託を提供している所もあるので、コストをなるべく削減したいという人は販売手数料の割合を見て判断することをおすすめします

信託報酬

信託報酬は、投資信託を換金するときに発生します。

換金する時というのは株式投資で言う「利確」であり、自分資産をプラスにして利益を手持ちにすることができます。

信託報酬は一般的に0.2~0.3%の手数料が換金する代金から差し引かれます。

信託報酬は、販売手数料と同様で各販売会社によって手数料が若干違うので、販売手数料と同じ様に注目しておくべき手数料です。

信託財産留保額

信託財産留保額は簡単に言えば資金の管理費用となります。

信託補修週の割合を年率で算出し、保有額に対して年率約0.1%運用会社に信託報酬として支払われます。

信託報酬の割合は年率に幅が1~2%程度あり、ハイリスク・ハイリターン型の運用方法は手数料が高めに設定されていて、安定性重視のインディックス型の方が低めに設定されています。

ただし販売会社によって設定が異なるので、あくまでもインディックス型の方が信託報酬は低い傾向にある程度に把握しておきましょう。

投資信託のメリット

メリット

では、投資信託のメリットを3つご紹介します。投資信託のメリットは以下の3点です。

  1. 少額の資金で始められる
  2. 投資のプロが運用をしてくれる
  3. いろいろな国や資産に投資可能

それぞれ詳しくご説明します!

少額の資金で始められる

投資信託のメリット1つ目は、少額の資金で始められることです。

多くの投資家から集まった資金をまとめて運用をするため、自分の投資金額は少額でも効率のよい運用を行うことができるのです。

投資資金が十分にない方にはおすすめです。

投資のプロが運用をしてくれる

投資信託のメリット2つ目は、投資のプロが運用をしてくれることです。

投資信託は、「プロが自分の代わりに運用してくれる」というある種のサービスも込みの商品となっているため、お金さえだせば自分は何もする必要がありません。

さらに、代わりに投資を行ってくれる人は運用のプロですから、自分で行うよりよっぽど安心です。

投資の知識や投資にさける時間があまりない方にはありがたいサービスですね。

いろいろな国や資産に投資可能

投資信託のメリット3つ目は、いろいろな国や資産に投資が可能なことです。

通常、個人投資家しかも素人同然の株初心者が、外国の株式や債券で利益を出すのは至難の業です。国内投資より様々な知識が必要となるからです。

投資信託なら、さまざまな種類のファンドの中から選ぶだけで、自分の投資したい国や資産に投資をすることができます。

投資信託のデメリット

デメリット

メリットが分かったところで投資信託のデメリットを2つご紹介します。投資信託のデメリットは以下の2点です。

  1. 元本保証がされない
  2. コストがかかる

それぞれ詳しくご説明していきます。

元本保証がされない

投資信託のデメリット1つ目は、元本保証がされないことです。

投資信託はが元本保証の商品ではありません。

そのため、購入した価格よりも下がってしまい元本割れとなってしまうリスクがあります。

投資信託の投資対象によってリスクは異なるため、どういったリスクがあるのかあらかじめ確認することが大切です。

コストがかかる

投資信託のデメリット2つ目は、コストがかかることです。

先程から申し上げているように、投資信託は「プロに運用を任せる」ことも商品の内容に含まれているため、その分余分なコストがかかります。

投資信託で主にかかるコストをまとめたので、参考にしてください。

  1. 購入時…「購入手数料」投資信託を買う時に支払う手数料がかかる
  2. 保有時…「運用管理費用」投資信託を持っている期間中に、毎日支払われる費用。「日経平均株価」「東証株価指数(TOPIX)」などのパッシブファンドは運用管理費用が低い。積極的に利益を追求するアクティブファンドは運用管理費用が高い。
  3. 解約時…「信託財産留保金」投資信託を換金する時にかかる費用。投資信託の運用資産の一部を現金化する際の換金費用を負担させる目的で徴収される。

上記のうち、特に運用管理費用(信託報酬)は保有期間中は毎日差し引かれ、長期的にみると運用成果に与える影響は大きいです。

よく確認してから投資するようにしましょう。

投資信託をはじめる時に注意するポイント

注意事項

投資信託は手軽にはじめることができる資産運用ですが、当然注意するポイントもいくつかあります。

資産運用は資金を増やすのが目的ですが、元本割れしてしまうリスクもあります。

どの投資信託に投資するかによってリスク・リターンが変わってくるので、当然投資の基礎知識は必要です。

取引テクニックや細かい経済指標の把握はそれほど必要ありませんが、投資信託をはじめる時はある程度投資に関する基礎知識を学んでおきましょう。

コストをなるべく抑えられるようにしよう

ファンドが利益を多く生み出したとしても、手数料が高くなってしまうと利益が減ってしまします。

手数料の低い物が良いというわけではありませんが、コストとリターンの金額は自分で計算して塩梅の良いと思うものに投資しましょう。

手数料の低いものは、安定型のインディックス投資であったり、財産留保額が導入されていなかったりします。

中には手数料無料で購入できる「ノーロード商品」というものもあるので、有効利用してみるのも1つの手段です。

資産を損失する可能性があることを把握する

投資初心者にありがちですが、「資産運用は楽にお金を増やしていくもの」と勘違いしている人がいます。

たしかに投資信託は、自分で直接株の売買判断をすることは無いので手軽さはありますが、必ずしも資産が増えるというわけではありません。

ファンドの運用によって資産よりマイナスになってしまう可能性もあるので、資産運用する時は損失リスクもしっかり把握して始めましょう。

投資信託は初心者におすすめの資産運用

投資信託はファンドに投資してお金を増やす方法なので、初心者でも簡単にはじめることができます

FXや仮想通貨といった個人のスキルが必要な資産運用方法ではないので、仕事で忙しい人にも向いています。

しかし簡単に始められるからといって損失リスクを考えなくても良い訳ではありません。

投資信託をはじめる時は投資する投資信託を慎重に選んで、資産をゼロにすることの無いように運用していきましょう。

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