トロンは2021年3月17日に国内取引所ビットポイントで、国内で初めて取り扱いが開始された仮想通貨です。
2021年9月14日にHuobi Japan(フォビ ジャパン)でも取り扱いが開始され、徐々に知名度が上がっています。
しかし、2017年にローンチされてからは、何度か価格変動が起こっています。
この記事ではトロンの過去の価格推移から将来の予想まで解説していきます。
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仮想通貨トロンとは?
通貨名 | TRON(トロン) |
---|---|
通貨単位 | TRX |
取引開始日 | 2017年8月23日 |
発行上限 | 10億枚 |
価格 (2022年3月24日) | ¥8.08 |
時価総額(2022年3月24日) | ¥822,021,760,889 |
国内で扱える取引所 |
|
トロン(TRON)はブロックチェーン技術を利用しているプラットフォームです。
ユーザーがゲームや動画、音楽などのデジタルコンテンツを配信、保存、所有ができる場を提供しています。
ビットコインやイーサリアムと言ったメジャーな仮想通貨・ブロックチェーンとは内容が大きく異なっているので、非常に注目を集めています。
トロンではブロックチェーン技術の特性を、デジタルコンテンツを配信する場に活用しているため、他の仮想通貨とは活用の方向性が異なっています。
プラットフォーム上で基軸通貨として扱われている通貨も同じくトロン(TRX)です。
トロンの特徴
トロンは仮想通貨としては珍しいプラットフォームを提供していますが、大きな特徴は次の3つです。
- 分散型のプラットフォーム
- 処理速度が速い
- ユーザーがアプリを作れる
他の仮想通貨に比べて優れているポイントが多いです。
以下にそれぞれ解説していきます
分散型のプラットフォーム
トロンのプラットフォームの形態と似ている物に、音楽や映像を配信するYouTubeなど、のコンテンツがあります。
しかしトロンは分散型(非中央集権型)のプラットフォームなので、YouTubeなどのコンテンツとは大きく異なります。
例えばYouTubeはGoogleの子会社であるYouTube社が運営しており、基本的な権限はすべてYouTube社にあるため中央集権型のプラットフォームです。
中央集権型のプラットフォームではサービスを提供する運営に手数料を支払う必要がある上に、サーバーダウンすると全員が使えなくなります。
しかし、トロンのような分散型のプラットフォームであれば、特定の運営者が排除されるので、ユーザーからクリエイターに報酬を直接渡すことができます。
無駄な手数料が発生せずに、本当に応援している人から応援している分だけ報酬を渡すことが出来ます。
さらに分散型だとブロックチェーン上で分散管理されるので、仮にどこかのブロックでトラブルが起きても、全体に大きな影響を与えるようなトラブルは怒りません。
処理速度が速い
トロンは他の仮想通貨よりも処理速度が速いです。
処理速度が遅いと送金遅延などを引き起こす可能性があるため、仮想通貨において処理速度は非常に重要な要素の一つとなっています。
各仮想通貨の処理可能件数は、次のようになっています。
仮想通貨 | 処理可能取引件数(毎秒) |
---|---|
トロン(TRX) | 2,000件 |
リップル(XRP) | 1,500件 |
ライトコイン(LTC) | 56件 |
ビットコインキャッシュ(BCC) | 24件 |
ビットコイン(BTC) | 16件 |
イーサリアム(ETH) | 16件 |
ダッシュ(DASH) | 10件 |
ビットコインに比べると相当高い処理速度だとわかりますね。
ユーザーがアプリを作れる
トロンでは、ユーザーがブロックチェーン上でDappsというアプリを作ることが可能です。
トロン上のアプリストア「DApps Store」では、トロンのブロックチェーン技術を使って開発されたDAppsが300種類以上も配信されています。
また2020年4月にはトロンベースのDAppsが、Samsungのサムスン・ギャラクシー・ストアで取扱開始されています。
今後トロンで開発されたアプリがGoogle PlayストアやApp Storeでリリースされれば、さらにトロンの評価は上がり人気が出るでしょう。
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トロンのこれまでの価格推移
トロンは2017年8月に新規公開(ローンチ)されてから、上記のような価格変動がありました。
- 2017年12月 仮想通貨バブル
- 2018年4月 韓国の大手取引所「Bithumb」への上場
- 2021年3月 国内取引所BITPoint(ビットポイント)で取扱い発表
- 2021年9月 国内取引所Huobi Japan で取り扱い開始
上記のタイミングでトロンの価格は下落、急騰しています。
以下にそれぞれの価格変動の理由を解説します。
【2017年12月】仮想通貨バブル
トロンは2017年8月のローンチ(新規公開)後、すぐに仮想通貨バブルによって価格が急騰しました。
バブル時は約0.23ドルの高値をつけており、最も高い数値を出しています。
しかし、2018年に入ってトロン財団を率いるジャスティン・サン氏が中国の動画配信サイトBAOFengとの連携を発表したのをピークに、価格は下落していきました。
【2018年4月】韓国の大手取引所「Bithumb」への上場
2018年4月には、韓国の大手仮想通貨取引所のBithumbへ上場したことで、再び価格が急騰しました。
2018年4月の始値が約0.034ドルで急騰時の最高値が約0.094ドルと、3倍近くまで伸びています。
以前のバブル時ほどではないですが、かなり高い数値まで短期間で回復しました。
しかし、その後は再び価格は下落して、0.01ドル程度を推移しています。
【2021年3月】国内取引所ビットポイントで取扱い開始
2021年3月に国内仮想取引所のビットポイントで取り扱いが開始され、再び価格が急騰しました。
ビットポイントが取扱いを開始するまで国内仮想通貨取引所でトロンを購入することはできませんでした。
2018年の急騰以降、トロンは約5円付近で取引されていましたが、取扱いが開始されると発表されて価格が急騰しました。
4月には約18円程度まで価格は上がり、短期間で3.5倍ほどの伸びを見せました。
【2021年9月】国内取引所Huobi Japan で取り扱い開始
ビットポイントで取引可能になって以降再び価格が下落していたトロンですが、2021年9月に新たに国内取引所Huobi Japan で取り扱い開始されることで価格が上昇しました。
約6円付近まで下がっていた価格が、9月には最大約13円まで上がったので、再び倍近くまで価格が上昇したことになります。
取扱い開始したHuobi Japanは世界170ヵ国、数千万人のユーザーにサービスを提供しているHuobi Groupの日本法人で、非常に信頼度も高いです。
現在日本国内でトロンを取り扱うことができる取引所は少ないので、今後も新たな取引所が出来た場合は価格が上昇することが予測されます。
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トロンの現在の価格動向
トロンの1年間の価格動向をみると、2021年3月に一時急騰し、4月〜5月にかけてさらに価格が伸びるという値動きをしました。
その後、一度価格は緩やかに推移して2022年3月現在は¥8.08で取引されています。
トロンはこれまで海外の取引所でしか購入できませんでしたが、ビットポイントやフォビジャパンに上場をしてトロンを購入しやすくなりました。
今後はトロンの取引所が増える、トロンのいいニュースが報道されるなどの要因で価格が上昇することが期待できます。
トロンの今後の見通し
トロンは現在日本で取引できるようになったことで価格が上昇していますが、今後は次のような要素が原因となって価格変動が起こる可能性があります。
- 開発の進展
- ジャスティン・サン氏の動向
- 新たな国内取引所への上場
状況によっては価格が急騰することも下落することも考えられます。
以下にそれぞれ解説していきます。
開発の進展
トロンは2017年から2027年の10年単位で開発が進められています。
ロードマップは以下のようになっており、現在は4段階目のApolloです。
開発段階 | 解説 |
---|---|
Exodus | 分散型コンテンツモデルを用い、ユーザーが無料でデータを保存、アップロード、配布可能な仕組みの構築 |
Odyssey | 報酬システムの構築や、コンテンツを保有している人がネットワーク上で利用できるようにする |
Great Voyage | システム管理機能を実装する |
Apollo | 独自トークンの発行と実用化のための開発 |
Star Trek | 分散型システムのオンラインゲーム開発のためのプラットフォームの実用化とトロンでの資金調達の実現 |
Eternity | クラウドファンディングの実現とプラットフォームのアップデート |
今後の開発の進展によってサービスの充実や安定が望めるため、価格の上昇に期待できます。
YouTubeなどの中央集権型のプラットフォームに成り代わることが出来れば、さらに飛躍的に価格上昇が期待できるでしょう。
ジャスティン・サン氏の動向
トロンの創業者であるジャスティン・サン氏はトロンを通じた違法な資金調達の疑いがあったために起訴されかけています。
実際には「正式に起訴はされていないものの、中国政府の管理下に置かれている」とメディアで報道されました。
また他にもサン氏が手がける音声配信サービスPeiwoが違法ポルノビジネスに関与しているとの疑いがあるなど、サン氏は良くない噂が多いです。
もちろんサン氏自身は、これらの疑惑をいずれも否定していますが、創業者の悪評がトロンの価格に悪影響を与えるのは間違いありません。
ジャスティン・サン氏の動向によっては、価格が一気に下落する可能性もあります。
新たな国内取引所への上場
2022年3月現在、トロンの国内における上場先は、BITPointとHuobi Japanのみです。
どちらの国内取引所への上場が決まったタイミングで価格は上昇しているため、新たな国内取引所が出ると再び価格は上昇する可能性が高いです。
現在徐々に仮想通貨について関心が向けられているので、今後新たな取引所が出る可能性は高く期待できます。
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トロンの見通しからわかるおすすめの購入タイミング
トロンの価格変動と見通しから、トロンを購入するタイミングは次の通りです。
- ビットコインが高騰しているとき
- トロンのいいニュースが出たとき
- トロンが暴落しているとき
特にトロンは「国内取引所へ参入した」「ジャスティン・サン氏の中国動画配信サイトとの提携」など、いいニュースが上がったタイミングで価格が急騰しています。
そのため、価格の上り幅が大きくなると予測できるタイミングで購入するのがコツです。
以下にそれぞれ解説していきます。
ビットコインが高騰しているとき
ビットコインが高騰しているタイミングは、トロンも価格が上昇しやすくなります。
ビットコインが他の仮想通貨を引っ張る役割を果たしているため、レートが上昇していくと他の仮想通貨も連動して上昇します。
特にトロンは価格が引っ張られやすく、2017年12月の仮想通貨バブル時も非常に高い価格を推移しました。
明らかにビットコインが上昇しているときや上昇すると予測できる時は、トロンを購入するタイミングと言えます。
トロンのいいニュースが出たとき
トロンは仮想通貨ですが、実用化に向けた動きもあります。
例えばYouTubeとは違って分散型のプラットフォームだからデメリットが少ないなど、かなり実用面でも注目されています。
そのようなニュースでトロンにプラスとなる情報があれば、価格の上昇が期待できます。
トロンの実用化に向けた動きなどのいいニュースによってトロン評価されると、購入したいと考えるユーザーが増加するので購入タイミングと言えます。
トロンが暴落しているとき
トロンが暴落しているタイミングも、購入タイミングの一つです。
明らかにトロンの価値が低くなっている場合、その後価格が上昇することが期待できます。
そのため暴落している間に購入すれば利益を出しやすいと思えば購入してもいいでしょう。
仮想通貨は暴落した状態からも再び価格が急騰する可能性があり、実際トロンも2018年以降に比べて2021年3月には3~4倍の価格に跳ね上がりました。
暴落している時に購入し、上昇するのを待つのが仮想通貨の買い方です。
トロンが購入できる仮想通貨取引所の詳細
現在トロンが購入できる仮想通貨取引所は次の2つだけです。
- BIT Point (ビットポイント)
- Huobi Japan(フォビ ジャパン)
どちらで購入してもメリットがあるので、それぞれの特徴を踏まえて利用する取引所を選ぶと良いでしょう。
BIT Point (ビットポイント)
取引所名 | BITPoint |
---|---|
運営会社 | 株式会社ビットポイントジャパン |
取扱仮想通貨(暗号資産) | 11種類 |
レバレッジ | 2倍 |
販売所手数料 | 無料 |
取引所手数料 | 無料 |
入金手数料 | 無料 |
出金手数料 | 無料 |
BITPointは2016年に設立された仮想通貨取引所で、非常に多くのユーザーが利用しています。
BITPointはほぼすべての手数料が無料となっているので、利益が減りづらくお得に取引できます。
現物取引だけでなく、レバレッジをかけたFX取引も利用できるので、少ない資金で高額の利益を出すことも可能です。
現在、口座開設&入金で2000円相当のビットコインがもらえるキャンペーンを行っています。
Huobi Japan(フォビ ジャパン)
取引所名 | Huobi Japan |
---|---|
運営会社 | フォビジャパン株式会社(Huobi Japan Inc.) |
取扱仮想通貨(暗号資産) | 14種類 |
レバレッジ | 2倍 |
販売所手数料 | 無料 |
取引所手数料 | 0.000%〜0.200% |
入金手数料 |
|
出金手数料 | 330円(税込) |
Huobi Japanは世界170ヶ国、数千万人のユーザーを持つHuobiグループが運営する国内取引所です。
円建て以外にもBTC建て、ETH建て、HT建てなどが可能で、国内最多の35ペアを扱っているため非常に利用幅が広いことが特徴です。
最低取引額は2円からと非常に安くなっているので、資金をかけたくない人にもおすすめです。
ただし、Huobi Japanのレバレッジ取引はBTCのみしか対応していないので、トロンでレバレッジをかけることが出来ません。
トロンの今後の見通しは概ね良好
トロンは2021年3月から国内取引所で取引できるようになった仮想通貨ですが、今後も成長していくことが期待できます。
開発の進展や取引可能な国内取引所が増えるとますます価格も上昇していくと予測されます。
しかし、トロン財団トップのジャスティン・サン氏の言動によっては大きく下落する可能性もあるので気をつけましょう。