投資の世界では、先人の方々が多くの格言を残しています。
その中には、語り継がれる名言が多くあり、取引がうまく行かない時でも励みになる言葉が多いため、教訓として抑えておくと迷いを減らすきっかけにもなるでしょう。
しかし、書籍などを読み込んで全てを把握するのは困難です。
本記事では、投資で迷った際に知っておきたい格言ややるべきこと、長期投資に向いた金融商品などを紹介します。
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投資で悩んだ時に知っておきたい格言と意味
投資で悩んだ際に、励みにしたい投資に関する格言と意味について紹介します。
- 命金に手をつけるな
- 相場に王道なし
- 相場は相場に聞け
- 資産家は恐慌時に生まれる
- 二番底は黙って買え
- 遠くのものは避けよ
- 買いたい弱気 売りたい強気
- 頭と尻尾はくれてやれ
- 三割高下に向かえ
- 相場は明日もある
命金に手をつけるな
「命金に手をつけるな」とは、日々生活するための資金には絶対に手をつけるなという意味です。
相場で損益になった場合、ついプラスに戻そうと生活費に手を出す投資家がいます。
しかし、生活費にまで手を出した場合、勝ちたいという想いが先行し、冷静な判断を欠いてしまう結果になることも。
どんな状況でも焦りは禁物で、損益を出せば生活にも影響するため、命金で投資をしてはいけません。
相場に王道なし
「相場に王道なし」は、どんなに巨額の投資用資金があったとしても、相場で勝つための近道はないという意味です。
古代ギリシャの哲学者「アリストテレス」が遺した、学問に王道なし、という格言をもじった言葉で、相場の必勝法を探しても近道や抜け道はありません。
先人が築いた定石やコツを一心に磨き上げ、地道に習得していくことで投資の知識・経験は養えます。
相場は相場に聞け
「相場は相場に聞け」は、相場の見通しが不明瞭の時は、相場の流れを読み解き、素直に従った方が良いという意味です。
どんなに負け続けている方でも、挽回するためのヒントは必ず相場内に隠れています。
相場の穴を見抜いて、素直に従うことが利益獲得までの近道です。
資産家は恐慌時に生まれる
「資産家は恐慌時に生まれる」とは、市場が極度の不振に陥ったタイミングこそ投資で儲かるチャンスであり、誰も真似できないような大底で購入できる投資家が資産家に転じるという意味です。
実際にアメリカでは、世界恐慌時に「ケネディ財閥」「ゲティ財閥」が基礎を作り、大きく資産を保有しています。
日本国内でも、昭和恐慌時に「三菱」「住友」「安田」「三井」などの財閥が、大きく差をつけた過去があります。
資産家になるためには、どんな状況でも狼狽えず、腰を据えて大局を見据える度胸を養いましょう。
二番底は黙って買え
「二番底は黙って買え」は、二番底が本当の安値になるパターンが多く、その後大きな上昇トレンドに入ることがあるという先人の経験から生まれた格言です。
二番底とは、「下落相場の過程で見かける二番目の大安値」「大底をつけた後、安値を切り上げた」の二つの意味があり、後者はプラスに考えることができます。
二番底は下落途中でわからないこともあり、株価が反発して中期線を超えて安値が切り上げるチャンスもあるため、二番底でも慌てず冷静な判断を下す必要があるでしょう。
遠くのものは避けよ
「遠くのものは避けよ」は、自分の興味・関心を持てない商品やサービス、もしくは詳細までわからない商品などを提供している企業には、投資対象から除外した方が良いという意味です。
株価がいくら上昇していても、ビジネス内容がわからないため、知らないものに手を出すことは控えた方が無難です。
また、消費者の立場で、「将来性があるか否か」と判断がつきやすい企業に投資する方が、成功確率も相対的に上がるでしょう。
買いたい弱気 売りたい強気
「買いたい弱気売りたい強気」は、上昇傾向に入りそうなので買いたいが、少しでも安く買いたいため早く下落して欲しいと、弱気な相場感を持つことが「買いたい弱気」を指します。
反対に、売りたいが少しでも高い値段で売りたいため、上昇するまで待つことを「売りたい強気」といいます。
購入すると決めた場合は強気に買う、売却する際は迷わず売る、という明確な意思を持つことで成功に近づくという考えです。
頭と尻尾はくれてやれ
「頭と尻尾はくれてやれ」は、最安値で購入して最高値で売却したいと考える投資家が多い反面、底値で買って最高値で売却するとほぼ失敗するため控えた方が無難という意味です。
買い・売りのいずれのパターンでも、上下は少し残す方が賢い選択です。
欲を出さずにほどほどのところで手を引くことで、必要以上に損益を出さずに済むかもしれません。
三割高下に向かえ
「三割高下に向かえ」は、取引において3割を目標に取引することで、メリハリのついた迷いのない投資ができるという意味です。
「買いのタイミングから三割下落したら売却しよう」、「買いから三割上昇したら売却しよう」と明確にすることで、損切り・利食いを的確に行えます。
損益を出した場合、どうしても保有し続けてプラスになるまで待ちたくなりますが、三割を超えてさらに株価が下落するリスクがあります。
三割程度を目安に損切りすることで、結果的に損失を低減させられるでしょう。
相場は明日もある
「相場は明日もある」は、買いたい銘柄に好材料がある場合、脇目も振らず飛びついてしまいがちですが、判断材料を揃えてから買いに移っても遅くはないという意味です。
どうしても即購入しなければならない相場は存在しないため、翌日に機会を持ち越しても良いと思うことで、気持ちに余裕を持たせることができます。
特に初心者のうちは、利益をあげようと必死になってしまいがちなので、焦った時でも一旦冷静になって、物事を俯瞰してみましょう。
投資で悩んだ時にやるべきこと
投資でどうしてもうまくいかない場合、以下のポイントをもう一度整理してみましょう。
- 目標・目的を明確にする
- 生活に影響が出ない範囲で投資を行う
- 長期的な目線で考える
目標・目的を明確にする
初心者の方は忘れがちですが、投資を行う上で最も重要なポイントは、「いつまでに・どれくらい増やすか」を見定めることです。
短期間で大きく利益を狙う投資戦略と、長期間で小さく利益を積み上げる投資戦略は、選択するべき投資スタイルや金融商品が全く異なります。
目先の利益ばかりに夢中になり、相場を読み間違えてしまう事態も起こりうるため、まずは自分の状況を再確認して、時には目標を振り返ることも大切です。
最終的な目標を明確にして、必要な金額・金額をもう一度洗い出し、挽回する機会を伺いましょう。
生活に影響が出ない範囲で投資を行う
自己資金のうち、少しでも多くの資金を投資に回したくなりますが、最低でも3ヶ月〜6ヶ月程度の生活費を残すのがポイントです。
生活に充てる自己資金がない状態でリスクが発生した場合、元の金額に戻すのは時間がかかる上に、気持ちも焦ってしまい、的確な判断ができなくなります。
相場は計画通りに動かないと最初から想定して、最低限3ヶ月〜6ヶ月程度の自己資金を残すことで、損失が出ても余裕をもった取引ができるでしょう。
長期的な目線で考える
投資では、長期的な視点を持って臨むことも大切です。
長期保有を前提にした長期投資では、複利効果を活かして利益を向上させられます。
複利は、得られた利息分も元本に組み込んで、元本に対しても利息がつくことで資産が増えていくことを指し、少ないリスクで利益を大きく狙えます。
長期であればあるほど複利効果は上昇するため、短期よりも長期で運用することを前提に考えましょう。
長期投資におすすめの金融商品
長期投資向けの金融商品を紹介します。
- 株式投資
- 投資信託
- ETF
株式投資
株式投資は、企業の発行する株式の売買・保有によって利益を得る投資です。
株式の価値が上昇することを見越して長期投資することで、大きくリターンを狙える可能性があります。
また、信用取引でレバレッジを効かせる投資戦略も取れるため、ハイリスク・ハイリターンな投資をしたい方にも最適な商品といえるでしょう。
銘柄にもよりますが、株式の保有で配当金などのインカムゲインを受け取ることも可能なため、長期投資はもちろん、短期投資にも興味のある方は検討してください。
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投資信託
投資信託は、個人の投資家から運用資金を募り、投資の専門家に委託して運用してもらう投資です。
投資信託は複数の資産がパッケージ化されている点が特徴で、株価の指数連動を目指す銘柄や、REIT(不動産)に投資できる銘柄もあります。
株式投資のように、一つの銘柄へ集中投資する必要もなく、リスクヘッジが簡単にできて長期保有も気軽に行えます。
知識や経験がない方も始めやすいため、将来の目的・目標のために資産運用を始めたい方へおすすめの金融商品です。
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ETF
ETFは、噛み砕いて説明すると、証券所へ上場している投資信託です。
通常の投資信託とは異なり、証券所へ上場しているためリアルタイム取引が可能で、取引所のオープン時間に合わせて変動する価格を見られます。
米国ETFなどを低コストで運用できる上に、投資信託よりもコストを抑えた商品なので、少額で長期的な保有を考えている方におすすめの金融商品です。
格言の本質を理解して投資に挑もう
投資に関する格言や運用で迷いが生じた際にやるべきこと、長期投資におすすめの金融商品について解説しました。
しかし、投資の格言の種類は多く、記事内で紹介した格言もほんの一部に過ぎません。
どんなに魅力的な優良銘柄に見えた場合でも、相場を100%読み解くことは不可能です。
思うような運用ができず迷った際は、先人の言葉を思い出して、基本に立ち返ってみましょう。