株式投資

ETFとは?仕組みや投資信託との違いを解説

編集者:Money Theory編集部

投資を始めると「ETF」という言葉を良く聞きますよね。

ETFは分散投資できる人気金融商品で、近年FIREを目指す若者から高い支持を得ています。

ETFは国内だけでなく米国の株式もまとめて投資できるので、幅広く投資できます。

しかし「結局ETFの意味がわかない!」という初心者もいますよね。

そこで今回は、ETFとはどのようなものなのか分かりやすく解説します。

ETFの仕組みやメリット・デメリットも説明するので、ETFに興味がある人は参考にしてください。

【初心者向け】ETFのおすすめ銘柄を紹介!米国・日本ETFのメリットや各銘柄の利率を比較

ETFとは

ETFとは

ETFは代表的な株価指数との連動を目指す、上場投資信託です。

国内で有名な株価指数といえば、日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)があります。

ETFは上記で紹介した株価指数と同じ動きを目指して運用成果を出す金融商品です。

代表的な株価指数と連動を目指す上場投資信託

ETFは国内の株価指数だけでなく、米国の株価指数と連動を目指すものもあります。

国内では米国ETFが人気になっており「VOO」や「QQQ」などに投資する投資家が増加傾向にあります。

国内で人気のETF

  • NF日経225連動型上場投信…日経225と連動を目指す
  • VTI…CRSP USトータル・マーケット・インデックスに連動
  • SPY…S&P500と連動を目指す

ETFは投資信託と違い上場している投資信託なので、市場が開場している間は取引することができます

米国ETF「VOO」とは?銘柄構成・配当金や買い時を分かりやすく解説

ETFの仕組み

ETFは株価指数の連動を目指している為、株価指数で取り扱っている複数の銘柄で構成されています。

通常株式投資は、1つの銘柄をピックアップして購入します。

ETFの場合、1つの商品を買うことによって複数の銘柄に投資することができます。

上記のようにETFは自動的に分散投資できる仕組みになっています。

複数の銘柄で構成されている

ETFは複数の銘柄で構成されていますが、商品によって組み合わせが異なります。

どの株価指数と連動を目指しているかによって構成が異なるので、ETFを選ぶ時はどの株価指数と連動を目指しているのか確認しましょう。

また構成割合の多い銘柄は、株価変動の影響をETFが大きく受けるのでチェックしておきましょう。

そしてETFは運用の仕組みが2つあります。

  • 現物拠出型ETF
  • リンク債型ETF

これからそれぞの仕組みを紹介します。

現物拠出型ETF

現物拠出型ETFは、市場で買い付けた現物株の集合を運用会社に拠出して、ETFの運用会社が設定します。

そして指定参加者(証券会社)は、現物株の集合「現物株バスケット」とETFを交換している状態です。

現物拠出型ETFはETFと相互に交換できるので、価格は現物株バスケットと連動している状態になります。

指定参加者に対して発行されたETFの受益証券が証券取引所に上場されるので、一般投資家は上場されたETFの受益証券を市場で売買することができます。

リンク債型ETF

リンク債型ETFは現物拠出型ETFと異なり、指定参加者と運用会社はETFと金銭を交換します。

指定参加者が運用会社に金銭を拠出してETFの設定がされるので、指標に連動する仕組みが現物拠出型ETFより複雑な仕組みになっています。

指定参加者が拠出した金銭は、指標などに連動するリンク債に投資される為、ETFとリンク債が連動します。

リンク債の価格は指標などに連動するようになっている為、結果的にリンク債型ETFは指標と連動するようになっています。

リンク債型ETFは現物拠出が厳しいとされる新興国などの株価指数に連動するETFで使われます。

基本的には現物拠出型ETFが採用されています。

ETFと投資信託の違い

ETFと投資信託は仕組みが似ている為、違いがわからなくなる人もいます。

基本的に複数の銘柄が構成されている商品という所は同じですが、異なる部分が存在します。

これから違いを詳しく解説していくので、投資信託とETFどちらに投資するか迷っている人はチェックましょう。

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上場しているか否か

ETFも投資信託も簡単にまとめてしまえば、どちらも投資信託です。

大きく異る分は、投資信託が上場しているかしていないかの差です。

投資信託は上場している商品ではない為、証券会社や銀行などの金融窓口で購入することができます。

一方でETFは上場投資信託なので、株式と同じ証券取引所で売買注文をだすことができます。

ETFは売買単位が決まっており、売買単位毎に注文できます。

取引できるタイミングが異なる

ETFは上場している投資信託なので、株式と同じく市場でリアルタイム取引することができます。

注文方法は指値注文・成行注文どちらも可能で、短期取引で利益を得る手段も利用できます。

一方で投資信託は上場していない為、リアルタイム取引ができません。

投資信託の価格は注文をだした翌営業日に公表されます。

ETFのメリット

ETFは初心者でも嬉しいメリットが豊富に存在します。

初心者でも分散投資できる

個別銘柄投資で分散投資を考えた時、セクターの組み合わせや大型株・中型株・小型株のバランスを考えて運用する必要があります。

またどの個別銘柄も1単元で購入する為、まとまった資金が無いと分散投資できません。

しかしETFは1つの商品を購入するだけで複数銘柄に投資している状態が完了する為、1万円程度からでも分散投資ができます。

組み合わせを個人で考える必要も無いので、初心者が取扱い易い商品です。

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積立投資で長期運用できる

ETFは投資信託の一種で、運用会社が常に最善のパフォーマンスを出す為に管理しています。

そのため投資信託同様、長期積立投資で利益を得ていくことも可能です。

リアルタイムで売買注文を出せる為、タイミングの良い場面で購入して、効率良くドルコス平均法を利用することもできます。

リアルタイム取引できる

ETFはリアルタイム取引できるので、自身が「ここだ!」と思ったポイントで決済できます

ご自身の投資プランに沿って柔軟にコントロールできるETFは、投資信託より自由度が高いです。

またレバレッジETFといって株価指数2倍の動きを目指す商品もあるので、積極的にリターンを求める投資もできます。

様々な投資方針に沿って購入できるので、自由に取引したいという人におすすめです。

ETFのデメリット

魅力的なETFですが、デメリットも存在します。

分配金が自動で再投資できない

ETFの組み入れ銘柄の配当金や利息は決済時に全て分配されます。

支払われた分配金を自動で再投資することが出来ない為、再投資する際は手動で買付する必要があります。

大きなデメリットではありませんが、手間がかかってしまいます。

価格の乖離が発生する

ETFは上場株式での市場価格と投資信託の基準価格2つの価格があります。

市場で表示されている価格は、市場の需給できまるので、基準価格と価格乖離が発生してしまう可能性があります。

海外のETFは二重課税が発生する

国内でも人気の米国ETFは、日本でかかる税金と米国でかかる税金が二重で発生する為、税金を過剰に支払ってしまいます

国内では外国税額控除を確定申告際、申請すれば米国でかかった税金を控除することが可能です。

しかし米国ETFの分配金は外国税額控除の対象外になる場合があるので注意しましょう。

ETFでリスクを抑えた分散投資を始めよう

ETFは手軽に分散投資出来る商品で、リスクを抑えた運用が可能です。

ETFは国内・国外と豊富な種類が存在しているので、手広く投資することもできます。

また各証券会社が人気ETFランキングを提供しているので、参考にしつつ自分に最適のETFを見つけましょう。

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