「NISAは年齢制限がある?」
「新NISAの年齢制限が変更になるって本当?」
少額非課税投資制度であるNISAは利益が非課税になる制度で、現在始めるか悩んでいる人も多いでしょう。
しかし、実はNISAには年齢制限があります。
この記事では現行のNISAとジュニアNISAの年齢制限について解説し、さらに2024年以降の新NISAで変更される年齢制限も合わせて紹介します。
NISAはデメリットが多い?メリットとデメリットから利用すべき人を解説
NISAの年齢制限は20歳以上・上限なし
現行のNISA・つみたてNISAは20歳以上であればだれでも始めることができます。
NISAの年齢上限はなく、80代90代でも可能です。
ただし、口座開設する年の1月1日時点で20歳になっている必要があるので気をつけましょう。
NISAとつみたてNISAには年齢制限に違いはありませんが、非課税期間や投資可能期間に次のような違いがあります。
一般NISA | つみたてNISA | |
---|---|---|
利用対象者 | 日本在住の20歳以上の方(口座開設する年の1月1日現在) | |
対象商品 | 株式・投資信託・ETF | 金融庁の定めた投資信託 |
非課税枠(年間) | 120万円 | 40万円 |
非課税期間 | 5年間 | 20年間 |
投資可能期間 | 2023年まで | 2037年まで |
NISAもつみたてNISAも、20歳以上であれば始めることができます。
NISA利用年代の割合
NISAの現在の利用年代は次のように分布されます。
利用年代 | NISA口座数(万) | つみたてNISA口座数(万) |
---|---|---|
20代~30代 | 106 | 174 |
40代 | 104 | 75 |
50代 | 110 | 38 |
60代 | 119 | 12 |
70代 | 134 | 5 |
80代以上 | 73 | 1 |
NISAは一人1口座しか口座開設できないため、口座数がそのままNISA利用人口に直結します。
そのため、少額投資ができるつみたてNISAは若年層からの指示が厚いことが分かります。
また80代以上の人も73万口座登録されているので、高齢の人もNISAを利用して投資を行っています。
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NISAの年代別運用方法
NISAはどの年代でも等しく利用されていましたが、年代別に運用方法が少しずつ変わってきます。
大きく分けて、老後資金を貯蓄する必要のある20~50代と、老後の60代以上の運用方法に分けて解説します。
20~50代のNISA運用方法
老後の資金を貯める必要がある20代~50代の場合、長期的に資金を運用していけるつみたてNISAでの運用がおすすめです。
つみたてNISAは非課税期間が20年間と長く、現在30歳の人は50歳までつみたてNISAを運用し続けられます。
20~30代の手持ち資金や収入が安定していない間は一般NISAで月10万円投資するのは非常に厳しいはずなので、つみたてNISAなら月3万円程度までの投資に収めることが可能です。
特に投資初心者の場合は投資に高額つぎ込むのもためらわれる人が多いので、少額で始められるつみたてNISAは特におすすめの投資方法です。
また、40代・50代の人も老後のことを考えて投資をするなら、つみたてNISAで着実に資金を増やす投資をしておくと安心できます。
投資を本格的に進めたいなら一般NISAもおすすめ
20代~50代でも、投資を本格的にするなら一般NISAを活用しましょう。
一般NISAは5年間しか非課税期間がありませんが、年間120万円・最大600万円の投資が非課税で行えるので短期間で大きく稼ぐことも可能です。
さらに非課税期間5年間が経過しても、ロールオーバーをすれば翌年の非課税枠を使って保有商品を持ち続けることが出来る仕組みもあります。
ただし、NISA口座は一般NISAかつみたてNISAのどちらかしか持てないため、自身の毎月の投資額に合わせて決めると良いでしょう。
60代以上のNISA運用方法
60代~80代などの高齢者世代の場合は、退職を迎えて年収が減っていることが多いため、投資をする人は気を付けて行いましょう。
余剰資金がある人以外は、投資をしない方が良いです。
また余剰資金を場合も、つみたてNISAで一定の基準を満たした投資信託に投資をすることで、できる限りリスクを抑えましょう。
余剰資金が十分にある場合は一般NISAに投資しても構いませんが、損切ラインを決めて投資するなど、リスクコントロールをしっかりと行ったうえで投資することが重要です。
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ジュニアNISAの年齢制限は0歳~19歳
利用対象者 | 日本在住の0~19歳の方(口座開設する年の1月1日現在) |
---|---|
対象商品 | 株式・投資信託 |
非課税枠(年間) | 80万円まで |
非課税期間 | 5年間 |
投資可能期間 | 2016年~2023年 |
一般NISA・つみたてNISAとは別に、ジュニアNISAでは0歳~19歳の年齢制限があります。
しかし、ジュニアNISAの運用や管理は口座名義人ではなく原則として親権者が行うため、0~19歳の人が自分で運用はできない仕組みになっています。
ジュニアNISAは0~19歳の子どもがいる親が、子どもの将来に向けた資産形成ために運用するための制度です。
ジュニアNISAは2023年で制度終了
ジュニアNISAはNISA改正の2023年で終了することが決定しています。
- 子供が20歳になるまで投資資金を引きだせない
- 子供自身が利用できない使い勝手の悪さ
以上の要因で、ジュニアNISAは利用者が非常に少なく、2024年のNISA改正時に廃止されることが決定しました。
しかし、ジュニアNISAが廃止されても、ジュニアNISAで購入した金融商品は子供が18歳を迎えるまでは保有することができます。
現行のジュニアNISAもまだ利用できるため、NISAの非課税枠を利用した投資をもっとしたい人は登録しましょう。
ジュニアNISAは成人年齢に達したら自動で成人用のNISA口座が開設される
ジュニアNISAを保有している場合、子供の年齢が成人年齢に達した年の1月1日に自動で成人用のNISA口座が開設されます。
2022年以前であれば20歳、2023年以降であれば18歳になったタイミングです。
成人用のNISA口座が開設されると、一般口座や特定口座に移管することも可能になります。
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2023年1月からNISAの年齢制限は18歳以上に引き下げ
2023年1月から、NISAの年齢制限は18歳以上に年齢制限が引き下げられます。
年齢制限の引き下げは新NISAに移行するためではなく、民法改正によって2022年4月1日から成人年齢が20歳から18歳に引き下げられることが原因です。
そのため、現行のNISAは18歳以上、ジュニアNISAは0~17歳の子供が対象になります。
一般NISA・つみたてNISA | ジュニアNISA | |
---|---|---|
2022年12月まで | 20歳以上 | 0~19歳 |
2023年1月以降 | 18歳以上 | 0~17歳 |
ジュニアNISAは2023年に廃止されることが決まっていますが、2023年以降は0~17歳の子供が対象に商品は購入できます。
また2024年から始まる新NISAも年齢制限は18歳以上の成人が対象になっています。
NISAは年齢制限よりも口座開設のタイミングに注意
NISAの年齢制限は成人以上であれば一般NISA・つみたてNISAを開設できるので、それほど気にする必要はありません。
年齢制限以上に注意すべきは、口座開設のタイミングです。
2024年から始まる新NISAは二階構造になっており、一階層が20万円分の金融庁が定めた投資信託(現在のつみたてNISAの対象商品)、二階層が102万円の現行の一般NISAの対象商品に投資できる仕組みです。
制度変更で一般NISA対象の国内株式やETFに投資できる金額が、18万円分減ってしまいます。
NISAの改正前に始めておくことで、一般NISAの割合が多く使えることになります。
つみたてNISAを利用する予定ならば問題ありませんが、一般NISAを最大限活用したい人はNISAの改正前に投資しておきましょう。
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NISAと似た制度のiDeCoには20歳~65歳の年齢制限がある
iDeCoとは、老後資金を形成するための少額投資制度です。
毎月自身で決めた金額を積み立てておき、60歳になると老後資金として積みたてた金額を受け取ることができます。
iDeCoは60歳になったタイミングで積立金の払い出しが始まるため、年齢の上限が65歳までと決められています。
NISAと同じく老後資金を確保するためにiDeCoを始める若年層も多いですが、高齢になってからは利用できないので気をつけましょう。
iDeCoとは?仕組みや上限・始め方を初心者にもわかりやすく解説
NISAの年齢制限は2023年1月からは18歳以上に変更される
NISAの年齢制限は現在20歳以上と決められていますが、2023年の1月からは18歳以上に変更されます。
若年層はつみたてNISAを利用している人が多く、今後もつみたてNISAの割合が増えていくことが予想できます。
2024年から新NISAに変更されるので、始めるタイミングも気をつけましょう。