2023年7月、twitter(現:X)にて、LINE画面での不正の証拠が流出したビッグモーター。
以降、街路樹問題や保険金の不正請求など、数々の不正が発覚し世間からの評判は一気に下落してしまいました。
数々の問題を受けて気になるのは、ビッグモーターの株価ですが、現在は暴落傾向を見せているのでしょうか?
本記事では、株価暴落による上場廃止理由や、今後の動向などを紹介します。
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ビッグモーターが株価暴落で上場廃止?
ビッグモーターの株価暴落によって上場廃止とささやかれていますが、果たして本当なのでしょうか?
以下のポイントから、噂の真偽について解説します。
- 上場廃止で株価暴落は本当?
- 子会社ハナテンとは?
上場廃止で株価暴落は本当?
上場廃止という噂が流れていますが、ビッグモーターは株式を公開していません。
上場廃止自体もしておらず、大企業というイメージだけで「株価暴落」「上場廃止」という噂が広がりました。
ビッグモーターの不祥事を一覧で紹介します。
- 車検での不正
- 街路樹の伐採問題
- インサイダー取引
- 罰金制度
- 保険金の水増し請求
ビッグモーターの不祥事を検索する人が増え、今後の株価が気になる人も相対的に増えたため、上場廃止などの噂が広がったのでしょう。
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子会社ハナテンとは?
上場廃止という検索が増加した理由は、「株式会社 ハナテン」というビッグモーターの子会社が2016年に上場廃止した過去も要因となっているでしょう。
「株式会社 ハナテン」は、2015年にビッグモーターからTOB(株式公開買付)を受け、完全子会社化しました。
その際、2016年1月に上場廃止したことから、ビッグモーターの上場廃止と誤解する人も増えた可能性も高いです。
ビッグモーターの今後は?
ビッグモーターの不祥事発覚から数ヶ月経過しましたが、今後どうなると予想されているのでしょうか?
下記のポイントから、ビッグモーターの今後についてみていきましょう。
- ビッグモーター不祥事は罪になる?
- ビッグモーター倒産の可能性は?
ビッグモーター不祥事は罪になる?
ビッグモーター側は複数の不祥事を受け、国土交通省からの「不正修理」「車検での不正」に対する聞き取り調査を受けています。
さらに、2023年7月28日、全国34に及ぶ事業所にて一斉立ち入り検査も実施されました。
道路運送車両法に基づき、違反行為と認められた点数が360点以上に及ぶと、民間車検場として指定が取消処分になります。
その結果、2023年10月13日に複数の事業所で違反があったと発表され、特にビッグモーター浜松東店では、「1万3584点」分の違反行為が認められました。
点検整備の一部を実施せず、620台に及ぶ乗用車を合格にしていたことが起因していると考えられます。
その他の店舗でも、道路運送車両法に記載されている内容にも違反していた点から、行政処分は避けられないでしょう。
ビッグモーター倒産の可能性は?
複数の不祥事発覚を受け、指定事業所の認定取り消しリスクが危惧されます。
自社での車検が困難となり、人員確保や信頼回復のためにコストがかかるため、経営状況はより厳しい状況へ追い込まれるでしょう。
さらに、保険料の不正請求による損保会社への支払い、街路樹問題への賠償など、賠償責任を負う可能性も高いです。
複数の賠償責任から、ビッグモーターの資金が持つかどうかが、倒産の可能性を左右すると考えられます。
ビッグモーターはなぜ上場しない?
ビッグモーターに限りませんが、あえて上場しない企業があるのは何故でしょうか?
以下のポイントから、企業が株式上場に二の足を踏む理由を紹介します。
- 上場はコストがかかる
- 買取のリスクを抑えられる
- 経営の自由度の高さ
上場はコストがかかる
企業の上場には、多額のコストがかかります。
発生するコスト | |
---|---|
上場前 | 2,000万円以上 |
上場したタイミング | 500万円程度 |
上場後 | 2,000万円以上(年間) |
企業の上場後は、毎年2,000万円以上のコストがかかり、業績や売り上げが潤沢な企業でなければ厳しいでしょう。
非上場企業であれば、継続的なコスト負担を避けられるため、経営による負荷を低減できます。
買取のリスクを抑えられる
上場した企業は、株式市場にて株式取引が行われるため、株式を買い占めて経営権を握ろうと考える投資家が現れるリスクがあります。
不特定多数への株式公開は、株式市場での取引会社の経営権が移転する恐れも潜んでいます。
しかし、ビッグモーターは全国的なシェアを持つため、買取のリスクも低いです。
上場することで利益の拡大が予想される企業でも上場しないのは、上記の理由も起因しているでしょう。
経営の自由度の高さ
企業は株式上場した場合、経営の自由度が著しく低下する可能性もあります。
企業の株式上場後、多数の株主と関わりを持つ必要があり、業績悪化による説明責任などが生じます。
業績や経営の状態によっては、経営陣の交代を命じられて、経営者による理想の経営ができない事態に発展する可能性もあるでしょう。
非上場企業のメリットとして、株主の介入を受けにくい環境で、独自の経営戦略を追求可能な点があり、自由度の高い経営ができます。
株価が下落した際の対処方法
株価が下落した際、投資家はすぐに売りを検討しますが、万が一のタイミングこそ落ち着いた行動が大切です。
ビッグモーターは株式上場していないため下落には関係ないですが、株価暴落時の対象方法を覚えておきましょう。
- 株式を保有したまま様子を伺う
- 即売りに転じる
- 買い増しする
株式を保有したまま様子を伺う
突発的な株価変動や市場の動きに対する対応が不明確な場合、焦って行動するより冷静に市場を観察することも大切です。
株価変動に敏感になりすぎた場合、冷静な判断を欠く可能性があるため、相場を確認するタイミングを決めるのもおすすめです。
株式投資は、長期的な運用でリスクを分散して安定したリターンを狙えるため、老後資金を目的に運用している方は、短期的な暴落落をあまり気にする必要がないケースもあります。
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即売りに転じる
短期的な収益を狙っている場合、株価の下落による即売りは有効な戦略です。
迅速に売りへ転じることで、損益を最低限に抑えられる上、すでに目標の利益を達成している場合は確実に利益を獲得できます。
株価下落を緻密に分析した上で、将来的に購入時の価格まで回復しないとの結論に達した場合は「損切り」も検討されます。
「損切り」は、損失の出た株式を売却して損失を確定させることを指します。
事前に損切りラインを設定しておくことで、感情的な判断を避け、効率的な資産運用ができるでしょう。
買い増しする
株価下落はピンチであると同時に、同一の銘柄を格安で買い増すチャンスでもあります。
一時的な急落と予測できる場合は、タイミングを見極めて追加の投資も戦略の一つです。
保有株式の株価下落時に買い増す行為を「ナンピン買い」と呼びますが、初心者は失敗する可能性もあるため注意が必要です。
株価急落時に慌てないコツ
市場は常に変動しているため、ビッグモーターでの不祥事発覚のようなタイミングで急落することもあり得ます。
株価変動で慌てないためにも、普段から意識しておくポイントを紹介します。
- 余剰資金で投資を行う
- 投資ルールを定めておく
余剰資金で投資を行う
賢い投資戦略の鉄則は、「余剰資金での運用」です。
余剰資金とは、毎月の収入から生活に必要な経費を差し引いた金額を指し、余剰資金の範囲内であれば、仮に損益を生じても冷静に投資判断を下せます。
反対に、貯蓄が少ない状態で投資を始めた場合は、市場変動に敏感になりすぎるあまり、短期的な下落に振り回されるでしょう。
そのため、投資を始める前に家計簿の見直しや資金計画を整えて、資産運用と安定した家計を両立させるため準備を心掛けてください。
投資ルールを定めておく
投資を始める際、事前に「どれくらいの株価下落は許容するか」を明確にしておくこともおすすめです。
下落時のルールを定めることで、機械的にできるため、感情に流される心配もありません。
投資目的を明確にせず、遊び感覚で行うのは危険です。
いつまでに・どれくらい貯めるのかを明確にして、芯を持って資産運用に臨みましょう。
ビッグモーターは上場していないため株価は関係ない
ビッグモーターは売上7000億円を誇り、全国に300店舗を持つ大手企業として知られています。
従業員数も6000名を超える規模ですが、株式上場はしておらず、株価暴落や上場廃止と関係ありません。
また、多くの人々が「このままの流れでビッグモーターが経営破綻するのではないか」と、懸念を抱いているのが現状です。
多くの信頼を失った今、企業の再建には時間と努力が必要でしょう。