FXで利益をあげるためには、どの通貨ペアを選ぶかが重要になります。
自分はどのスタイルで取引をするのか、どのように稼いでいくのかも、選んだ通貨ペアによって大分変わってきてしまうのです。
通貨ペアは種類が多すぎて、初心者はどれを選べばよいか分からない方も多いのではないでしょうか?
今回は特にそうした初心者に向けて、通貨ペアを選ぶ際の基本的な考え方と、おすすめの通貨ペアを紹介していきます。
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FXは通貨ペアの組み合わせで取引する
FXは通貨ペアの組み合わせで取引をします。
そもそもFX取引は、各国の通貨の交換したときの差額を利用して利益を追求するものです。
例えば、米ドルは単独で取引されるのではなく、米ドルと他の通貨との組み合わせ、のように必ずペアで考えます。
代表的な通貨ペアには米ドル/円(USD/JPY)、米ドル/ユーロ(EUR/USD)、米ドル/カナダドル(USD/CAD)などがあります。
通貨ペアの値動きを理解するためには、各国の経済情勢や金融政策、政治的な出来事などの情報を注視する必要があります。
例として、米国経済が好調な時は円が売られる可能性があり、その結果米ドル/円のレートが上昇することが予想されます。
また、FX取引では両国の経済状況を比較する際にも注意が必要です。
たとえば、米国と日本の経済がともに悪化している場合でも、相対的に米国の方が強いと評価されれば米ドルの円に対するレートは上昇する傾向があります。
このように、FX取引では2つの通貨から構成される通貨ペアの動向を正しく分析し、適切なタイミングで取引を行うことが利益を上げるために重要です。
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FXの通貨ペアには2種類ある
FXの通貨ペアは、大きく分けて2種類に分けられます。
- クロス通貨(クロス円、クロスユーロ 等)
- ドルストレート
クロス通貨(クロス円、クロスユーロ 等)
通常、世界の基軸通貨である米国のドル(USD)を含まない通貨ペアを「クロス通貨」と呼びます。
円を含む場合は「クロス円(通貨)」、ユーロを含む場合は「クロスユーロ(通貨)」となります。
クロス通貨は、一旦ドルストレートの通貨ペアを介して取引される特徴があります。
たとえば、ユーロ/円の買い取引ではユーロ/米ドルの買いとドル/円の買いが同時に行われ、その結果としてユーロ/円の買い取引が擬似的に行われます。
クロス通貨は時折不自然な値動きを示すことがあり、これは異なる2種類のドルストレート通貨ペアの組み合わせから生じるものです。
特に初心者の投資家は、クロス円中心の取引に注意が必要です。
ドルストレート
世界の基軸通貨である米ドル(USD)を含む通貨ペアは「ドルストレート」と呼ばれ、為替市場で直接取引されます。
代表的なドルストレートにはEUR/USD、USD/JPY、GBP/USD、USD/CAD、AUD/USD、USD/CHFなどがあります。
ドルストレートは、取引量が大きくトレンドが長く続く傾向があります。
基軸通貨である米ドルが関与するため、為替市場の動向に強く影響を与える通貨ペアと言えます。
FXの通貨ペアごとの取引量
為替市場は世界中で取引されていますが、取引が銀行間などで行われるため、特定の取引所を介さずに行われています。
そのため取引実態が見えにくい一面があり、これは株式取引とは異なる特徴です。
2019年の国際決済銀行(BIS)の調査によれば、各通貨ペアの為替取引全体でのシェアは以下の通りです。
ランキング | 通貨ペア | シェア |
---|---|---|
1位 | ユーロ/米ドル(EUR/USD) | 24.0% |
2位 | 米ドル/円(USD/JPY) | 13.2% |
3位 | ポンド/米ドル(GBP/USD) | 9.6% |
4位 | 豪ドル/米ドル(AUD/USD) | 5.4% |
5位 | 米ドル/カナダドル(USD/CAD) | 4.4% |
これにより、為替市場で取引される通貨ペアの上位5つは全てドルストレート通貨ペアであることがわかります。
クロス通貨ペアの取引量
一方、クロス通貨ペアでは以下が上位3つとなっています。
ランキング | 通貨ペア | シェア |
---|---|---|
1位 | ユーロ/英ポンド(EUR/GBP) | 2.0% |
2位 | ユーロ/円(EUR/JPY) | 1.7% |
3位 | ユーロ/スイスフラン(EUR/CHF) | 1.1% |
こちらのクロス通貨ペアのシェアはドルストレートに比べて低く、EUR/GBPでさえも全体の2%のシェアに過ぎません。
これにより、為替取引市場においてドルストレート通貨ペアの取引が圧倒的な割合を占めていることが分かります。
FXの通貨ペアの基本的な仕組み
FXは2国間の通貨の取引で利益を狙う方法で、始める時に必ず対となる通貨のペアを選ぶ必要があります。
通貨ペアを選ぶ際は、売り通貨と買い通貨を選びます。※買い通貨/売り通貨
米ドル/円の場合、円を売って米ドルを買い、その差益で儲けることを前提とした通貨ペアということになります。
- スワップポイント
- スプレッド
- 相関・逆相関
- 強弱
スワップポイント
それぞれの通貨ペアにはスワップポイントとスプレッドというものも設けられています。
スワップポイント(金利差調整分)は、売り通貨と買い通貨の金利差から得られる利益のことを指します。
このスワップポイントは毎日受け取ることができる利益で、取引とは違った方法で儲けることが可能です。
スプレッド
一方、通過の売値と買値の差をスプレッドと呼びます。
スプレッドは取引手数料のないFXでの実質的なコストになるため、初心者はできるだけスプレッドの狭い通貨ペアを選んだほうが安心です。
スプレッドは各FX会社によって異なる他、時間帯によって広さが変わるケースもあります。
スプレッドを表現する際の単位は、銭・pipsのどちらかを使って表現します。
銭は日本円を含む通貨ペアのスプレッドで利用される単位ですが、それ以外の通貨ペアではpipsが使われます。
1pipsは0.01という意味で、日本円なら0.01円=1銭。米ドルなら0.01セントとなります。
相関・逆相関
通貨ペアの相関・逆相関は、取引を有利に進めるためには重要な知識です。
- 通貨ペアAが上がると通貨ペアBが上がる⇒相関関係にある
- 通貨ペアAが上がると通貨ペアBが下がる⇒逆相関関係にある
通貨ペアの相関・逆相関関係はFX会社が提供している相関係数で見ることができます。
一例として、セントラル短資F X が提供している日本円クロスの相関係数を見ていきましょう。
通貨ペア | USD JPY | EUR JPY | GBP JPY | AUD JPY | CAD JPY | NZD JPY | CHF JPY | ZAR JPY | CNH JPY | TRY JPY | MXN JPY |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
USD JPY | 1.00 | 0.59 | 0.58 | 0.39 | 0.64 | 0.53 | 0.37 | 0.53 | 0.85 | 0.48 | 0.52 |
EUR JPY | 1.00 | 0.74 | 0.71 | 0.77 | 0.82 | 0.45 | 0.70 | 0.71 | 0.56 | 0.66 | |
GBP JPY | 1.00 | 0.75 | 0.86 | 0.89 | 0.27 | 0.79 | 0.80 | 0.65 | 0.82 | ||
AUD JPY | 1.00 | 0.88 | 0.92 | -0.02 | 0.77 | 0.50 | 0.64 | 0.80 | |||
CAD JPY | 1.00 | 0.92 | -0.04 | 0.94 | 0.74 | 0.84 | 0.95 | ||||
NZD JPY | 1.00 | 0.21 | 0.85 | 0.72 | 0.68 | 0.86 | |||||
CHF JPY | 1.00 | -0.05 | 0.50 | -0.26 | -0.03 | ||||||
ZAR JPY | 1.00 | 0.69 | 0.93 | 0.97 | |||||||
CNH JPY | 1.00 | 0.57 | 0.68 | ||||||||
TRY JPY | 1.00 | 0.90 | |||||||||
MXN JPY | 1.00 |
相関係数が1.00に近づくほど相関関係が強くなり、0に近づくほど相関性はなくなります。
逆に係数がマイナスになると、反対をしやすくなります。
強弱
チャート予測をするための重要指標の1つが、通貨ペアの強弱です。
例えば、同時に以下のような関係性が成り立っていたとします。
- 円安・米ドル高が進行⇒米ドルが強く、円が弱い
- 円高・ユーロ安が進行⇒円が強く、ユーロが弱い
この場合、米ドル>円>ユーロという強弱関係が出来上がっていると考えられます。
FXは1番強い通貨を買って、1番弱い通貨を売るのがセオリーですから、通貨ごとの強弱関係を理解し、最強―最弱の通貨ペアを組めば、大幅に上昇して高利益を得られる可能性が高くなります。
失敗しない通貨ペアの選び方
FXでは豊富な通貨ペアの中から取引するペアを選ぶ必要があり、初心者はペア選びが難航しがちです。
失敗せずに通貨ペアを選ぶために抑えておきたいポイントを解説していきます。
- スプレッドの狭い通貨ペアを選ぶ
- 流動性(ボラティリティ)がある通貨ペアを選ぶ
- 発行国の安定性で選ぶ
- 通貨の取引量で選ぶ
- スワップポイントの高さで選ぶ
スプレッドの狭い通貨ペアを選ぶ
買い通貨と売り通貨の政策金利差であるスプレッドは、実質的なFXの取引手数料になります。
取引で利益を増やすためには、1回あたりのコストを減らすことも大切になります。
コストを減らすためには、政策金利差が少ない=スプレッド差が狭い通貨ペアを選ぶことが重要です。
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流動性(ボラティリティ)がある通貨ペアを選ぶ
FX取引で利益を出すには、流動性(ボラティリティ)の高さが必要になります。
流動性があるとトレンドが発生しやすくなり、初心者でもチャートを読みやすくなります。
流動性のない通貨は安全なようにも感じますが、全く値動きがないと思ったら急激に上下へ変動するリスクがあるので、逆に緩やかに変動しているほうが安全という見方もあります。
発行国の安定性で選ぶ
通貨発行国に大きなイベントが起こると、通貨価格に影響して変動しやすくなります。
政治闘争や紛争、疫病などで通貨価格が乱高下したケースは、2021年3月にトルコリラが大統領と中央銀行総裁の対立で暴落した事件などが挙げられます。
通貨価格が突発的な出来事で乱高下するケースは、先進国よりも独裁体制を敷いている新興国などで起こりがちです。
乱高下のしやすさを利用して高利益を得ようとする方もいますが、最初のうちは安定した通貨を選ぶようにしましょう。
通貨の取引量で選ぶ
通貨は基本的に、取引量が多いほど値動きは安定します。
取引量が少ないとシェアの大きい企業や投資家が売った時に、大きな値動きが発生します。
通貨の取引量は、以下の順に多くなります。
- 米ドル
- ユーロ
- 日本円
- 英ポンド
- 豪ドル
- カナダドル
- スイスフラン
- 中国人民元
- 香港ドル
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スワップポイントの高さで選ぶ
スワップポイントがいくらかに関しては各FX会社のHPに書かれているので、そちらをチェックする必要があります。
同じ通貨ペアでもFX会社によって設定されるスワップポイントは異なるため、注意が必要です。
スワップポイントは取引のない日も毎日貯まっていくので、1日で貯まるスワップポイントが10円なら、年間で3,650円の利益になります。
このように、スワップポイントで稼ぐ際は、どれくらいの期間でいくら稼ぐのかという計画を立てることをおすすめします。
ただし、スワップポイントは2国間の金利差によって決まるので、高スワップを貯めたい時は新興国の高金利通貨を選ぶ傾向にあります。
こうした新興国は市場が不安定で、政策や紛争のリスクを抱えていることが多く、ロスカットの危険性も高いので注意が必要です。
スワップポイントを長期で貯めるには、設定の高さと安定性のバランスを加味することが重要です。
FXを始める前に知っておきたい通貨の関連用語
通貨ペアを選ぶ際は、基本的な通貨の仕組みや分類などの理解は最低限必要になります。
ここからは、FXを始める前に理解すべき通貨に関する用語を紹介します。
- 基軸通貨
- 取引通貨と決済通貨
- クロス円とドルストレート
- メジャー通貨とマイナー通貨
- 高金利通貨(新興国通貨)
基軸通貨
基軸通貨は世界経済の中心となる通貨という意味で、2021年現在は米ドルのことを指します。
貿易・金融で最も多く取引されている上、経済的にも世界トップを走る国で、透明性が高いことも大きな要因です。
基軸通貨が動けば世界経済が動くので、米ドルを含まない通貨ペアでも動向を注視しておく必要があります。
取引通貨と決済通貨
通貨ペアは、取引通貨と決済通貨のペアで構成されています。
- 取引通貨:売買する対象の通貨
- 決済通貨:損益が発生する通貨
通貨ペアの名称は、必ず取引通貨を左側・決済通貨を右側に配置します。
- 米ドル円
- ユーロ円
- ユーロドル
米ドルと日本円での組み合わせは、取引通貨が米ドル、決済通貨が日本円になります。
一方、ユーロと米ドルの組み合わせでは、ドルは決済通貨になります。
米ドル円の場合、実際に取引をするのは米ドルが対象になります。ただし、取引の結果として発生した損益は、日本円の通貨建てで発生します。
通貨の組み合わせによって、どちらが取引通貨でどちらが決済通貨かは決まっています。
クロス円とドルストレート
通貨ペアを考える時に良く出てくる用語が、クロス円とドルストレートです。
すでにお伝えしていましたが、クロス円は、ユーロ円、ポンド円のような米ドル以外の通貨と日本円のペアのことを指します。
為替市場では基軸通貨(米ドル)を介した取引が普通で、ユーロ円、ユーロポンドのような組み合わせをクロス通貨と呼びます。
一方、米ドル円、ユーロドル、ポンドドルなど外国為替の定石通りに米ドルを介した組み合わせをドルストレートと呼びます。
メジャー通貨とマイナー通貨
FX市場での取引量が多い通貨をメジャー通貨、取引量が少ない通貨をマイナー通貨と一般的に呼びます。
メジャー通貨に分類されるのは、基本的に以下の8通貨です。
- 米ドル
- ユーロ
- 日本円
- 英ポンド
- 豪ドル
- カナダドル
- スイスフラン
メジャー通貨は流動性が高く、安定したFX取引に適しています。
高金利通貨(新興国通貨)
後発で先進国入りした新興国は、高金利である一方で為替が安定しないという特徴があります。
南アフリカランド、トルコリラ、メキシコペソといった新興国通貨は、時期によっては政策金利が年20%近くになることもあり、スワップ狙いのトレーダーから人気を集めています。
一方、アメリカやイギリスなどの大国とは違って情報源が限られていることが多い他、政治や社会が不安定で大きな値動きが発生しやすいです。
初心者が勝ちやすいのはメジャー通貨
初心者の場合、まずは安定感あるメジャーな通貨ペアから始めるのが理想。
いきなりマイナーな通貨に手を出すと、大損に繋がってしまうリスクがあります。
メジャー通貨は相場が安定しているだけでなく、スプレッドも安く設定されていることが多いのが特徴。
少額から大きな利益を狙うのは難しいものの、情報収集がしやすく初心者でも勝ちやすいといえるでしょう。
また取引量が多いことから、マイナー通貨よりも情報収集がしやすく、情報収集や分析が苦手な初心者に向いています。
マイナー通貨は上級者向け
一方マイナー通貨は全体の取引量が少なく、それによって価格変動が大きい傾向にあります。
短期間でも大きな利益を上げられる可能性がありますが、その分損失を出すリスクも大きいです。
正確な値動きをデータに基づいて予測できる上級者向けの通貨と言えるでしょう。
為替差益で利益を狙うのにおすすめの通貨ペア
為替差益で儲けるためには、上記の2点を抑えることが大切です。
更にその上で初心者にもおすすめなのは、通貨ペアの片方を日本円にする方法です。
日本円は世界でも屈指の安定通貨で、かつ自国通貨なので情報が手に入りやすいのが魅力です。
その中でもおすすめの組み合わせを紹介します。
- 米ドル/円(USD/JPY)
- ユーロ/円(EUR/JPY)
米ドル/円(USD/JPY)
扱いやすさ | 最高 |
---|---|
スプレッドの狭さ | 最狭基準 |
流動性(ボラティリティ) | 最高基準 |
スワップポイント | 高基準 |
安定性 | 最高基準 |
初心者におすすめの代表的な通貨ペアが米ドル/円です。
FXを始めるほとんどの方が、まずはこの通貨ペアから取引を始めます。
世界の基軸通貨同士のペアということもあり安定性は抜群。スプレッドが安く、ボラティリティも高いオールマイティな通貨ペアです。
このペアの為替情報は簡単に手に入れることができるのもおおきな魅力です。
米ドル/円のペアはほぼ全てのFX会社が取り扱っていますが、スワップの差があるので注意しましょう。
ユーロ/円(EUR/JPY)
扱いやすさ | 最高~高 |
---|---|
スプレッドの狭さ | 最狭基準 |
流動性(ボラティリティ) | 最高基準 |
スワップポイント | × |
安定性 | 最高基準 |
ユーロ/円もFXで代表的な通貨ペアで、高い安定性を誇ります。
経済力のある欧州各国の共通通貨であるユーロは通貨の中でも安定性は高いという評価はあります。
ただし移民やテロの問題、その他の政治的リスクを抱える国を多く擁している他、新興国も多く加盟しているため、常に安定しているとも言えません。
2020年現在は申し分のない安定度と言えますが、スワップポイントがマイナスになるリスクもあり、長期で保有する危険性も高いです。
スワップポイントがマイナスになることもある!?
- 買い通貨の銀行金利-売り通貨の銀行金利=スワップポイントとなるため、政策金利が0.0%のユーロを円で買うとマイナスになる。※マイナススワップはコストとなり、トレーダーが支払う必要がある
スワップポイントを貯めるのにおすすめの通貨ペア
通貨ペアを選ぶ時は、前述の通り金利の高さと安定性のバランスを見る必要があります。
初心者は高金利かつ、経済が成熟した国の通貨を選ぶことをおすすめします。
まずは円×高金利通貨のクロス円取引から始めましょう。
- 豪ドル/円(AUD/JPY)
- NZドル/円(NZD/JPY)
- トルコリラ/円(TRY/JPY)
- 南アフリカランド/円(ZAR/JPY)
豪ドル/円(AUD/JPY)
扱いやすさ | 最高 |
---|---|
スプレッドの狭さ | 最狭基準 |
流動性(ボラティリティ) | 高基準 |
スワップポイント | 〇 |
安定性 | 最高基準 |
豪ドル通貨は高金利通貨の中でもかなり安定しており、スワップ狙いの運用を始めるにはうってつけの初心者向け通貨ペアです。
安定性が高く、ロスカットのリスクは低いですが、その分スワップポイントが最も貯まるという訳ではなく利益に限りがあります。
最初のうちは豪ドル/円でスワップ運用になれておき、経験を積んだら後述する通貨ペアを検討していくのがおすすめです。
NZドル/円(NZD/JPY)
扱いやすさ | 最高 |
---|---|
スプレッドの狭さ | 最狭~狭い |
流動性(ボラティリティ) | 高基準 |
スワップポイント | 〇 |
安定性 | 最高基準 |
NZドルも安定性の高い高金利通貨です。
ただ、NZドルの値動きは近隣のオーストラリアの動きをかなり踏襲しており、かつスプレッドが相対的にやや広めなので、あえて豪ドルではなくNZを選ぶのが良いかと言われると疑問です。
各社のスワップポイントを比較し、豪ドルよりもメリットがあると判断したなら選択の余地があります。
トルコリラ/円(TRY/JPY)
扱いやすさ | 高 |
---|---|
スプレッドの狭さ | 普通~狭い |
流動性(ボラティリティ) | 中 |
スワップポイント | ◎ |
安定性 | やや低め |
2020年現在、スワップポイント狙いのトレーダーに最も人気が高いのがトルコリラ/円ペアでしょう。
金利15%前後で推移していた時もあるほどで、上手く運用すれば大きな利益を得ることができます。
ただ、トルコも政治・経済が安定している訳でなく、過去にデフォルトを起こしたこともあるなど、決して初心者にとって安心な通貨ペアとは言えません。
南アフリカランド/円(ZAR/JPY)
扱いやすさ | やや低め |
---|---|
スプレッドの狭さ | やや広め |
流動性(ボラティリティ) | やや低め |
スワップポイント | ◎ |
安定性 | × |
南アフリカランド/円は、高スワップ狙いのトレーダーはぜひ抑えておきたい通貨ペアです。
ただ、トルコリラよりも政局不安で変動しやすい要素があるので、初心者に強くおすすめはできません。
とはいえ、「高スワップを貯める」という目的を考えると、トップクラスで魅力的な通貨ペアと言って良いでしょう。
初心者におすすめできない通貨ペア
初心者におすすめできない、扱いが難しい通貨ペアも紹介します。
- ユーロ/米ドル(EUR/USD)
- ポンド/円(GBP/JPY)
ユーロ/米ドル(EUR/USD)
米ドル・ユーロ・日本円と、3大基軸通貨に数えられる通貨のうち2つで組んだ通貨ペアということもあり、多くの方が初心者向けのマッチングと思うことでしょう。
実際、為替取引では最も取引量が多いペアであるので、間違った組み合わせではありません。
ただ、国内でFX取引をおこなう場合は、ほとんどの方が口座に円を入金するようになります。
- 入金:円
- 買い通貨:米ドル
- 売り通貨:ユーロ
この場合、実態としては円/米ドル取引と、米ドル/ユーロ取引の2段階がおこなわれていることになります。
そのため、米ドル、ユーロのチャートを見なければいけないなど、いろいろ複雑になってしまうため、日本のFX初心者には向いていないのです。
ポンド/円(GBP/JPY)
世界屈指の金融国家であるイギリスのポンドとクロス円の組み合わせということで、こちらも初心者向けの安定した通貨ペアのように思えます。
しかし実は、英ポンドは変動性が高く、初心者には難しい通貨の1つでもあります。チャートの読みが甘いうちにこの組み合わせを選ぶと、急激な変動に対応できない可能性が高いのです。
ただ、ボラティリティの高さ=利益の上げやすさにもつながるので、中級者以上はチャレンジしてみる価値が十分ある通貨ペアでもあります。
スキャルピング・デイトレードをする時の通貨ペアの選び方
スキャルピングやデイトレードのように短期売買をする際は、通過ペアの選び方も少し違ってきます。
短期売買におすすめの通貨ペアの条件
通貨取引量が多い
ニュースが豊富
スプレッドが狭い
短期売買では短い時間で判断をする必要があるため、FX会社が多くのニュースをリアルタイムで配信していることも重要な要素となります。
また、少ない利益を短期で積み上げる方法をとるので、スプレッドの狭さは非常に大切です。
短期売買におすすめの通貨ペア3選
短期売買におすすめの通貨ペアは、以下が代表的です。
- 米ドル/円
- ユーロ/円
- 英ポンド/円
ただ、短期売買を認めていないFX会社も多いので、どの口座を選ぶかもしっかり検討しましょう。
上記3つのうち、英ポンド/円は前述の通り、やはり初心者にはおすすめできません。
長期トレードをする時の通貨ペアの選び方
年に数回や2年に1回という長期スパンでのトレードを検討する場合、何より注意したいのがスワップポイントです。
流通量やスプレッドは取引が少ない分気にする必要はありませんが、スワップポイントがマイナスの場合はどんどん損失が膨らむので注意が必要です。
長期トレードにおすすめの通貨ペア3選
スワップポイントが高いことを考えると、以下の通貨ペアがおすすめです。
- トルコリラ/円
- メキシコペソ/円
- 南アフリカランド/円
長期トレードは、経済指標や金融政策といったマクロな要素を分析(ファンダメンタル分析)することが重要なので、一般的なトレードとは少し異なります。
経済の知識や国際情勢への理解が必要になるので素人には向きませんが、逆に勉強した方ならおすすめの方法と言えます。
初心者におすすめのFX会社
初心者におすすめのFX会社3社をまとめました。
取扱通貨ペア数も多く、スプレッド・スワップポイント共に業界トップクラスの水準で提供しているFX業者です。
どのFX会社を選べば良いのかわからないと迷っている方はぜひ参考にしてください。
- GMOクリック証券
- 外為オンライン
- みんなのFX
GMOクリック証券
2024/03/25時点の情報です。
メジャー通貨スプレッド・スワップポイント | ||
---|---|---|
通貨ペア | スプレッド | スワップポイント |
米ドル円 | 0.2銭※原則固定 | 256 |
ユーロ円 | 0.4銭※原則固定 | 219 |
通貨ペア | 20種類 |
---|---|
取引通貨単位 | 1.000通貨単位 |
サポート対応時間 | 24時間 |
GMOクリック証券は、FXの取引高NO.1のFX会社。
総合的にサービスが充実しており取引ツールが高性能なので、初心者から上級者まで満足して利用できます。
スプレッド・スワップポイント共に業界トップクラス。
大手の安心感もあり多くのユーザーに選ばれています。
まずは全体的にサービスの質が高いFX会社を選びたいという人におすすめです。
GMOクリック証券の評判・口コミはどう?株式・FXの手数料評価や初心者におすすめの理由も解説
外為オンライン
2024/03/25時点の情報です。
メジャー通貨スプレッド・スワップポイント | ||
---|---|---|
通貨ペア | スプレッド | スワップポイント |
米ドル円 | 0.9銭 | 195 |
ユーロ円 | 1.9銭 | 145 |
通貨ペア | 26種類 |
---|---|
取引通貨単位 | 1,000 |
サポート対応時間 | 平日10:00~17:00 |
外為オンラインでは26種類もの通貨ペアを扱っています。
また情報コンテンツを豊富に提供するFX会社としても知られていて、自分で情報収集する手間が軽減でき分析もしやすいです。
分析が苦手なFX初心者の方に最適です。
また外為オンラインは「iサイクル2取引」というリピート系FX自動売買を提供しています。
常にレートを監視する必要がないメリットがあり、システムに任せて取引できるため、忙しい方でもFXを始めやすいです。
外為オンラインの口コミ・評判はどう?メリット・デメリットと口座開設の流れを徹底解説
みんなのFX
2024/03/25時点の情報です。
メジャー通貨スプレッド・スワップポイント | ||
---|---|---|
通貨ペア | スプレッド | スワップポイント |
米ドル円 | 0.2銭※原則固定 | 245 |
ユーロ円 | 0.4銭※原則固定 | 219 |
通貨ペア | 34種類 |
---|---|
取引通貨単位 | 1.000 |
サポート対応時間 | 平日10:00~17:00 |
みんなのFXはなんと34種類もの通貨ペアを扱うFX会社。
マイナー通貨にも興味がある、とにかくいろんな選択肢が欲しい、という方にうってつけです。
始めはメジャー通貨に絞ったとしても、中級者、上級者になるにつれマイナー通貨に今日にが出てきたとき、通貨ペアの選択肢が少ないFX会社ではもったいないです。
後からFX会社を変更すると、口座を開設しなおしたり取引ツールの操作感を一から養わなければいけない等のデメリットもあります。
将来的にいろんな通貨で取引してみたいという気持ちがあるなら、取り扱い通貨ペアがあらかじめ豊富なみんなのFXで、口座開設するのがおすすめです。
みんなのFXはスワップポイントが業界トップクラスですので、長期運用でスワップ取引したい人にもおすすめですよ。
みんなのFX(トレイダーズ証券)の評判・口コミはどう?メリット・デメリットと口座開設時の注意点を徹底解説
通貨ペアの組み合わせは奥が深い!
通貨ペアに基礎知識や初心者におすすめの通貨ペア、失敗しないや選び方や勝ちやすい通貨ペア等について紹介しました。
通貨ペアの組み合わせは単に型どおりに組むのではなく、強弱や相関関係などを理解するとより奥が深く感じます。
このような指標・数値だけを追っていても意味がなく、それぞれのミクロ・マクロな経済動向をチェックしておく必要もあります。
初心者にとっては難しい部分でもありますが、理解することで勝率はどんどん上がってきます。
今回の内容を参考に、自分なりのトレードスタイルや相性の良い通貨ペアを模索しながら、FXを始めてみてください。