資産運用する際、「ドル建て」という言葉を見たことがある方もいるでしょう。
投資信託を購入する際に悩みとなるポイントの一つがこのドル建てでの購入です。
外貨建てで購入した場合、為替レートが大きく変動した際には元本割れとなってしまう可能性もある等、注意すべき点がいくつかあります。
そこでこの記事では、投資信託を米ドル建てで購入する際のメリットとデメリットについて解説します。
米ドル建ての投資信託の購入を検討している方はぜひ目を通してみてください。
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米ドル建て投資信託とは
まずは米ドル建て投資信託確認とは何かについて解説していきます。
外貨建て投資信託と外国籍投資信託の違い
米ドル建て投資信託は、米ドルで購入し、収益や分配金などが米ドルで表示される投資信託を指します。
他にもポンドやユーロ建てなど、様々な国の外貨建て投資信託が存在します。
一方、外国籍投資信託は海外で設立・運用されている投資信託のことを指します。
似た表現ですが、外貨建て投資信託とは異なるので注意が必要です。
米ドル建て投資信託は日本円で購入可能ですが、購入の際には日本円をドルに両替する必要があります。
もちろん米ドルを保有している場合はそのまま米ドル建て投資信託を購入できます。
米ドル建て投資信託の種類
代表的な米ドル建て投資信託の種類は以下の通りです。
- 株式ファンド
- 債券ファンド
- バランスファンド
- 不動産投資信託(REIT)
米ドル建て投資信託も国内の投資信託同様に、リスク許容度や投資目的に応じて選択肢があります。
ハイリスクなものからリスクが低いものまで幅広い選択が可能です。自身の投資目標に合わせて、株式と債券を組み合わせるなどの戦略を検討することが重要です。
米ドル建て投資信託のメリット
米ドル建て投資信託の主なメリットは下記の通りです。
- 為替差益を狙える
- テキストテキストリスクを分散できる
- リスクを分散できる
為替差益を狙える
米ドル建て投資信託の主なメリットは、為替差益を狙える点です。
為替差益とは、円から米ドルに両替した際と、米ドルから円に戻した際の為替レートの違いから生じる利益のことを指します。
例えば、1ドルが90円の時に1万ドル分を購入すると、90万円が必要です。
その後1ドルが120円に上昇した時に1万ドルを円に戻すと、120万円が手元に戻ってくる計算です。
投資信託の運用益に加えて、為替差益が発生すれば、さらなる利益を期待できます。
リスクを分散できる
また日常生活ではあまり気にすることが少ないかもしれませんが、円安の時には円建ての資産価値が相対的に減少することがあります。
一部の資産をドル建てで保有することで、円安による資産の減少リスクを軽減することができます。
このように、米ドル建て投資信託は資産のリスク分散にも役立ちます。
米ドル建て投資信託のデメリット
米ドル建て投資信託のデメリットは下記の通り。
- 円高による為替差損のリスク
- アメリカ経済の動向により損失が生じるリスク
円高による為替差損のリスク
米ドル建て投資信託には円安ドル高が進む場合に為替差益が期待されますが、逆に円高ドル安になると為替差損が発生し、元本割れのリスクが高まります。
例えば、1ドルが100円のときに100万円で1万ドルを購入し、後に1ドルが90円に下落した場合、1万ドルを売却しても得られる金額は90万円となり、10万円の損失が生じます。
為替の変動は予測が難しく、損失を被らないよう慎重な検討が必要です。
アメリカ経済の動向により損失が生じるリスク
アメリカは世界経済において中心的な位置を占めていますが、そのために国内外の様々なリスクも存在します。
国内の政治的不安定や国際紛争、大統領選挙など、市場変動の要因は多岐にわたります。
アメリカ経済は成長が期待される一方で、これらの要因によって市場が急落する可能性もあります。
したがって、アメリカの政情変動によるリスクも考慮して投資判断を行うことが重要です。
米ドル建て投資信託のリスクを回避できる「為替ヘッジ」
米ドル建て投資信託のリスクを回避する方法として覚えておきたいのが「為替ヘッジ」です。
為替差損を軽減できる為替ヘッジとは
為替ヘッジは、為替レートの変動による資産の価値の変動を避けるための方法です。
具体的には、あらかじめドルから円に両替する際の為替レートを契約することで、為替差損のリスクを軽減します。
例えば1ドル100円で米ドル建て投資信託を購入し、為替ヘッジを適用すると、契約通り1ドル100円での取引が保証されるため、為替差損の心配がありません。
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為替ヘッジのメリット・デメリット
為替ヘッジありの投資信託を選べば、為替差損の影響を気にすることなく外国の投資信託を運用できます。
ただし為替ヘッジの適用により為替差益を得ることはできません。
例えば1ドル100円で購入し、後に1ドルが120円に上昇しても、為替ヘッジありの場合は差益が得られません。
また為替ヘッジのためにはヘッジコストがかかります。
ヘッジコストは通常信託財産から差し引かれるため、金利差の大きい国の通貨建て投資信託ではコストが大きく影響することもあります。
為替ヘッジは為替リスクを軽減する手段ですが、コストとリターンのバランスを考慮し、適切な選択が必要です。
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投資信託以外にドル建てで資産運用を行えるおすすめの商品
投資信託以外にも、ドル建てで資産運用を行える商品はいくつかあります。
- 株式投資
- 外貨預金
- ドル建て保険
- 海外不動産投資(カンボジア不動産)
株式投資
株式投資は、外国企業の株式をドル建てで購入することができます。
ドル建てで投資することで、株価上昇と為替差益の両方を得る可能性があります。
また、通貨の両替手数料を気にする必要がなく、円からドルへの両替手間も省けます。
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外貨預金
外貨預金は、米ドルを含む外国通貨を預けることで、為替変動や金利で収益を狙う方法です。
外貨預金の金利は円預金よりも高い場合があり、将来的な資産増加が期待できます。
為替リスクに注意しつつ、適切に運用することが大切です。
ドル建て保険
一部の保険商品もドル建てで契約できます。
これにより保険料を米ドルで支払い、保険金や解約返戻金も米ドルで受け取ることができます。
ドル建ての保険は保険料が割安になる可能性があり、高い利回りの運用を期待できる点が魅力です。
海外不動産投資(カンボジア不動産)
カンボジアの不動産投資は、ドル建てで行える魅力的な選択肢です。
カンボジアでは米ドルが広く使用されており、不動産の収益を米ドルで受け取ることができます。
またカンボジア国内の金融機関で米ドル預金が可能であり、高い金利を享受できる点も魅力です。
これらの商品を選ぶ際には、自身の投資目標やリスク許容度に合わせて選択することが重要です。
しっかりとリサーチし、専門家のアドバイスも受けながら、最適なドル建て資産運用方法を見つけましょう。
米ドル建て投資信託におすすめのネット証券
証券会社選びに悩んでいる方に、米ドル建て投資信託におすすめの証券会社を紹介します。
ネット証券はスマホから場所を選ばず取り引きでき、実店舗を構える総合証券よりも手数料が格安であることから利便性が高いことで注目されています。
そこで、ここでは特におすすめできるネット証券を厳選してピックアップしています。
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約定金額ごと | 99円 | 275円 | 535円 |
1日定額制 | 0円 | 0円 | 0円 |
0コース(信用取引込) | 0円 | 0円 | 0円 |
積立NISA | 195銘柄 |
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投資信託 | 2,613本 |
外国株 | 米国株式(4,810銘柄)/中国株式/ASEAN株 |
ポイント投資 | 楽天ポイント |
取引ツール(PC) |
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スマホアプリ |
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楽天証券の評判・口コミはどう?楽天ポイントで投資できる仕組みや口座開設手順を解説
SBI証券
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取引手数料 | |||
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取引金額 | 10万円 | 50万円 | 100万円 |
約定金額ごと | 99円 | 275円 | 535円 |
1日定額制 | 0円 | 0円 | 0円 |
積立NISA | 208銘柄 |
---|---|
投資信託 | 2,683本 |
外国株 |
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ポイント投資 |
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取引ツール(PC) |
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松井証券
2024/03/08時点の情報です。
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取引金額 | 10万円 | 50万円 | 100万円 |
約定金額ごと | 0円 | 0円 | 1,100円 |
約定金額ごと(25歳以下) | 無料 | 無料 | 無料 |
1日定額制 | – | – | – |
積立NISA | 199銘柄 |
---|---|
投資信託 | 1,715本 |
外国株 | 米国株式(2,832銘柄)米国ETF(355銘柄) |
ポイント投資 | 松井証券ポイント |
取引ツール(PC) |
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投資するならドル建て投資信託を検討しよう
米ドル建て投資信託のメリット・デメリットや為替ヘッジについて解説しました。
ドル建て投資信託の主なメリットは、為替差益を得られることと分散投資ができること。
一方で為替変動リスクや為替手数料には注意しておく必要があります。
リスク軽減に有効な為替ヘッジの仕組みを把握し、米ドル建て投資信託の運用を始めてみてください。
つみたてNISA(積立NISA)のおすすめ銘柄・ネット証券を紹介!初心者にも分かりやすく徹底比較