ロボアドバイザーは投資初心者でも投資が始められるので現在非常に人気があります。
しかし、勝手に利益がだせると安心していると、思わぬ損失を生んでしまうかもしれません。
ロボアドバイザーの満足度が100%ではないことを見ればわかる通り、ロボアドバイザーを使ったのに失敗したケースもあります。
この記事ではロボアドバイザーの失敗事例とともにリスクを紹介してから、失敗しないためのコツを解説していきます。
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ロボアドバイザーの失敗事例
ロボアドバイザーは上手く活用すれば、投資初心者でも利益がだせる優れたAIです。
しかし、ロボアドバイザーの実力を過信してしまうと、思わぬ失敗をすることがあります。
ロボアドバイザーの失敗事例としては、次のような内容が挙げられます。
- 短期での利益がだせずにすぐ解約してしまった
- ロボアドバイザーの助言を放置して暴落した
- 自分のリスク許容度を大きくしすぎて損した
特にロボアドバイザーの利用で失敗しやすいのは、投資初心者ではなく投資を少しかじっている人です。
少し投資を知ってしまうと、「もう少しだけ儲けたい」「損失を全く出したくない」と考えてしまうので、ロボアドバイザーの性能を過信してしまいます。
一方、投資初心者は負けるかもしれないと思って投資を始めて、ロボアドバイザーの言う通りに進めようとするため、無理な行動をとりづらいです。
ロボアドバイザーを利用する際には、きちんとリスクを理解したうえで活用することを心がける必要があります。
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ロボアドバイザーで失敗する人が見逃しているリスク
ロボアドバイザーで失敗する人は、次のリスクを考えずに使ってしまうことが多いです。
- 手数料が高い
- 元本割れすることもある
- 短期的には稼ぎづらい
ロボアドバイザーは安定して利益を出すことが出来ますが、大きく稼ごうとするとどうしても失敗してしまいます。
以下にそれぞれのリスクを解説するので、これから始める人はきちんと理解しておきましょう。
手数料が高い
ロボアドバイザーの手数料は約1%前後と、非常に高くなっています。
大体投資一任型のロボアドバイザーの運用益が3~5%程度なので、毎月100万円投資して5万円の収入が出たとしても、1万円はひかれます。
手数料は保有している間ずっとかかるので、長期的に見れば大きい金額になります。
そのため、稼げる金額も減ってしまうことを、ロボアドバイザーを始める前に理解しておく必要があります。
これを忘れると「手数料がひかれる分もう少し稼ぎたい」と欲をかいてしまい、失敗に繋がります。
他の投資を任せる方法である投資信託では手数料がもっと安いものもあるので、自分で運用しないならばそちらで任せることも検討すると良いでしょう。
元本割れすることもある
ロボアドバイザーはできるだけ元本割れしないように分散投資をしてリスクを抑えていますが、投資なので元本割れすることもあります。
ロボアドバイザーは必ず勝てるものではなく、安定して小さく稼ぎ続けるものだと理解しておきましょう。
ロボアドバイザーを妄信して投資しすぎると、元本割れしたときにかなり大きな損失を生んでしまう恐れがあります。
資産の運用を任せたら勝手に10万円なくなっていた、なんてこともあり得ます。
元本割れする可能性があることを理解して、適切な額投資するようにしましょう。
短期的には稼ぎづらい
ロボアドバイザーは5年以上の長期投資を前提に運用するため、短期間で大きく稼ぐことは難しいです。
1~2年で利益を得たいと思っても、大きく稼ぐことはできないでしょう。
5年以上の長期で運用していくことを前提に、進めていく必要があります。
そのため一か月の運用結果が赤字だったから解約する、なんてことをしてしまうと、後に得られる利益を受け取らずに終わってしまいます。
短期的な値下がりは気にせず、いずれ増えると考えてロボアドバイザーを活用すると良いでしょう。
ロボアドバイザーで失敗しないためのコツ
ロボアドバイザーのリスクを踏まえたうえで、失敗しないためのコツは次の4つです。
- 自分に合ったロボアドバイザーを選ぶ
- 長期間運用することを前提にする
- 分散投資する
- 積立投資で利用する
ロボアドバイザーなら必ず成功するとは考えずに、適切な利用方法を取ることが重要です。
損失を出さないために、失敗しないコツを意識して利用しましょう。
以下にそれぞれのコツを解説していきます。
自分に合ったロボアドバイザーを選ぶ
自分に合ったロボアドバイザーを使わなければ、失敗する可能性は高いです。
現在ロボアドバイザーは何社も出していますが、それぞれのロボアドごとに特徴があります。
ロボアドごとに大きく異なる内容としては、次の3つが挙げられます。
- 投資の種類(投資一任型か助言型か)
- 最低投資金額(何円から投資できるか)
- 運用手数料(手数料が何%か)
例えばウェルスナビは30万人以上が利用するロボアドバイザーで人気がありますが、最低投資金額が10万円と少し高くなっています。
周りが使っているからと言って、少額投資を始めたかったのに無理にウェルスナビを使うと、リスク判断が出来ておらず、損したときに失敗したと感じるでしょう。
そのため、自分がどの目的で、どの程度の金額で運用したいのかを決めてから適切なロボアドバイザーを選ぶと良いでしょう。
長期間運用することを前提にする
ロボアドバイザーは、長期的な運用を前提としたサービスです。
分散投資でできるだけリスクを抑えつつ、確実に資産運用を進めていくことを目的としています。
短期間で大きく稼ぎたい人は、あまり向いていないと言えるでしょう。
例えば2020年のコロナショックで株価が下落した時期は、ロボアドバイザーの運用実績はどの会社も落ち込みました。
しかし、長期的に利益を出すことを目的にしているため、その後は持ち直して結果的に着実に伸ばしています。
コロナショックなどの短期的な赤字で解約すると、その後の回復した利益を捨てることになります。
多少の損失は覚悟したうえで利用すると良いでしょう。
分散投資する
ロボアドバイザーを利用する際には、積極的に分散投資を行いましょう。
投資一任型のロボアドバイザーであれば自動でしてくれるところも多いですが、助言型でも自分で分散投資をしておくことが大切です。
前述したように、ロボアドバイザーは短期間では稼ぐことが難しいので、できるだけリスクを抑えた投資を行った方が効率的です。
リスクを軽減する分散投資には、次の2つの種類があります。
- 地理的分散:国内・海外市場の商品をどちらも対象として投資を行う
- 対象資産分散:株式、債権、通貨、不動産など投資対象を分散して資産運用を行う
地理的分散で海外市場の商品も対象に投資することで、どこか一つの市場で大きな値動きが起きてもリスクを最小限に抑えることができます。
また対象資産分散では、株式だけ、債券だけ、など限定した対象だけに投資しないことで、株式市場が下落してもリスクを抑えれます。
投資一任型のロボアドバイザーでも分散投資の方法が異なるので、できる限り対象が多くリスクが少ない投資をしているロボアドバイザーを選ぶと良いでしょう。
積立投資で利用する
ロボアドバイザーを積立投資で利用すると、大きく損をする可能性が低くなるのでおすすめです。
一度に大金を入金してしまうと、一時期の値動きで大きな損失を抱えてしまうこともあります。
積立投資で少額の資金を毎月積み立てていくことで、一時期の値動きが活発化した場合でもリスクを軽減することができます。
また積立投資で利用すると、毎月決まった額が口座から引き落とされるだけなので、手間がかからないというメリットもあります。
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ロボアドバイザー運用中の注意点
ロボアドバイザーを始める前に知っておきたいコツを紹介しましたが、運用中も気を付けるべき点があります。
ロボアドバイザー運用中の注意点は、次の3点です。
- 運用プランを変更は最小限にする
- 短期解約しない
- 投資の勉強を続ける
それぞれの注意点を解説していきます。
運用プランの変更は最小限にする
ロボアドバイザーの運用途中では、運用プランの変更は最小限にしましょう。
ロボアドバイザーはAIやプロの専門家が提案したポートフォリオに従って資産運用を行いますが、運用プランや方針は投資家ごとに決定できます。
市場の値動きが活発化して損失が大きくなりそうだと、運用プランを変更したくなるかもしれませんが、できる限り運用プランは変更しない方が良いです。
運用プランを焦って変更すると、逆に利益を出すタイミングを逃して失敗することもあります。
長期的に見れば利益を出せるようになっているので、一時的な値動きで運用プランを変えないようにしましょう。
「投資に慣れてきたから積極策に変更する」といった、値動きに左右されないタイミングでの変更だけにとどめておくよいでしょう。
短期解約をしない
何度も言いますが、ロボアドバイザーはリスクを抑えた長期での分散投資を前提としています。
数ヶ月程度の短期間で大きな利益が得られないことがほとんどなので、一時的な値動きで解約しないようにしましょう。
ロボアドバイザーは他の株式投資やFX投資などと比較すると、利益を出しやすい分手数が割高に設定されています。
手数料が高いということは、短期間で解約してしまうと、運用コスト分がマイナスになってしまう可能性が高いです。
一度始めてから数年は利用するつもりで始めると良いでしょう。
投資の勉強を続ける
ロボアドバイザーは投資初心者でも自動的に資産運用ができる一方で、専門的な投資の知識が身につきにくいです。
自動で運用してくれるので投資を知らなくても問題ありませんが、資産運用で大きなリターンを得るためには投資の勉強をしておいた方が良いです。
最初は完全に投資を任せているだけでも、勉強していくうちにロボアドバイザーの投資理由が分かっていき、さらに大きく儲けることが出来るようになります。
失敗しづらいおすすめのロボアドバイザー
ロボアドバイザーはいくつも出ていますが、中でも失敗しづらいおすすめのロボアドバイザーを3つ紹介します。
- ウェルスナビ
- 楽ラップ
- TEHO+docomo
それぞれ特徴が異なる上に、もちろん他にもロボアドバイザーはあるので、自分の投資目的や投資額に合わせて選択しましょう。
以下にそれぞれの特徴を解説していきます。
ウェルスナビ
運営会社 | ウェルスナビ株式会社 |
---|---|
種類 | 投資一任型 |
最低投資額 | 10万円 |
最低積立金額 | 1万円 |
投資対象 | 米国ETF |
手数料 | 1.1%(税込/年率) |
ウェルスナビは利用者30万人以上の、業界内で人気がある投資一任型のロボアドバイザーです。
手数料が1.1%と多少高めですが、大きなメリットとしてはNISAが利用できます。
NISAは年間120万円までの投資額の範囲で出た運用益が非課税になる制度です。
投資の運用益には20%程度の税金がかかることを考えれば、NISAを利用できるのは非常に大きなメリットです。
ただし、デメリットとしては最低投資金額が10万円と高額なことです。
投資初心者でいきなり始めるのは難しいと感じる人もいるでしょう。
ですが運用実績は着実に利益を出しているので、最低投資金額が10万円で問題ない人は利用すると良いでしょう。
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楽ラップ
運営会社 | 楽天証券株式会社 |
---|---|
種類 | 投資一任型 |
最低投資額 | 1万円 |
最低積立金額 | 1円~ |
投資対象 | ETF |
手数料 | 0.715% |
楽ラップは楽天証券が提供している投資一任型のロボアドバイザーです。
投資一任型ですが、どの程度投資を積極的にするか9種類の投資の型が準備されています。
9種類の投資の型では、それぞれ投資先銘柄は決まっているので、購入前に確認することも可能です。
また楽ラップには株式市場の値動きが大きくなった時に、一時的に投資比率を下げる下落ショック軽減機能を付けることが出来ます。
下落ショック軽減機能は大きなリスクを回避して、市場の値動きが落ち着いてから徐々に通常の配分に戻ってくれます。
リスクをできるだけ抑えたい場合は、楽ラップがおすすめです。
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TEHO+docomo
運営会社 | 株式会社お金のデザイン |
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種類 | 投資一任型 |
最低投資額 | 1万円 |
最低積立金額 | 1万円 |
投資対象 | ETF |
手数料 | 0.715~1.1% |
TEHO+docomoは登録者数10万人以上、満足度90%を超える投資一任型のロボアドバイザーです。
最低投資金額・最低積立金額ともに1万円から投資できるので、少額から始めたい人も安心です。
TEHO+docomoは投資にdポイントが利用できたり、買い物で出たおつりを積み立てに回すことが出来たりと、他のロボアドバイザーにはないメリットがいくつかあります。
NISAには対応していませんが、少額から安定して投資を始めたい人におすすめのロボアドバイザーです。
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ロボアドバイザーのリスクを覚えて、失敗しないように活用しよう
ロボアドバイザーは投資初心者から経験者まで使える便利な投資サポートツールですが、リスクや特徴を理解しておかなければ大きく損失を出す可能性があります。
ロボアドバイザーのリスクを理解して、できる限りリスク分散して長期的に使うことを意識しましょう。
上手く利用すれば、着実に資産を増やすことが出来ます。
これからロボアドバイザーを使って投資を始める人は、自分に合ったロボアドバイザーを選定して始めるようにしましょう!