近年、株式投資が身近になり学生や主婦が株式投資を始めています。
副業で始めている人も多く「この流行りを機会に株式投資を始めよう!」と思う人も多いです。
しかし投資をやったことがない人からすると「株式投資に必要な最低資金っていくらなの?」と不安になってしまいますよね。
今回は、株を始める為に必要な最低資金はいくらなのか詳しく解説します。
株式投資に必要な資金は株価によって変動するので、最低資金を計算する際ある程度の株式投資知識が必要になります。
これから初心者にも分かりやすく、計算方法や10万円以下・1万円以下で始める方法を説明するので「なるべく少額で始めたい」という人も参考にしてください。
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株を始める時の最低資金はいくら?
株を始める時の最低資金は、投資先の株価によって異なります。
例えば任天堂に投資しようと判断したとします。
任天堂の株価は50,300なので1単元(100株)購入する場合、503万円必要になります。
一方でオリックスグループの株に投資する場合、株価が2192なので1単元(100株)購入すると約22万円必要になります。
投資に必要な金額は投資先の株価×100株で算出されるので、株価の安い銘柄を購入すると必要資金を抑えることができます。
購入する株によって異なる
一般的に株式投資は1単元(100株)という単位で投資しています。
つまり銘柄を購入する場合、株価×100をした金額が購入金額になります。
しかし近年、単元未満株というサービスが始まり1株単位での購入が可能になりました。
株価の価格で株を購入できるので、株価の高い企業でも数万円用意すれば投資を開始出来ます。
上記の様に、利用するサービスや購入する株によって必要最低資金が変わるので、最低資金は一概に「○○万円です!」とは言えません。
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多くの投資家は最低資金を10万円と設定している
単元未満株での購入が可能になり、株を始める時の最低資金は500円程度まで下げることができます。
しかし多くの投資家は、最低資金を10万円と設定しています。
10万円というのは、物理的限界値ではなく利益見込みなどを加味した場合の最低資金です。
利益目標や運用目的をすべて無しと考えると、1,000円持っていれば株式投資は始められます。
しかし1,000円で株式投資を始めても、目標にしている利益を得る可能性は0に等しくなります。
投資は利益とリスクが比例している為、資金を少額にするとリスクが減り利益も減ります。
例えば1株500円のA株を1株投資した人と100株投資した人がいたとします。
A株が100円上昇した場合、1株投資した人は100円の利益ですが、100株投資した人は1万円になります。
株を始める時の最低資金は、利益見込みも織り込んで考えると10万円程度になります。
上場企業の株価から必要最低資金を計算する方法

ここからは実際の企業の株価や購入にかかる金額を見ていきましょう!
市場 | 名称 | 株価 | 単元株数 |
---|---|---|---|
東証1部 | トヨタ自動車(株) | 6,608 | 100 |
東証1部 | キーエンス | 58,200 | 100 |
表の見方は以下の通りです。
- 名称=「会社名」
- 株価とは1株あたりの「株の値段」
- 最低取引単位を「単元株数」
例えば、トヨタ自動車の株を買いたい場合、
株価が6,608円、単元株数が100株なため、
6,608×100=66万800円 はかかることになります。
また、キーエンスは単元株価の最上位の企業です。
キーエンスの株を買いたい場合は、
株価が58,200円、単元株数が100株なため、
58,200×100=582万 かかることになります。
同じ最低金額でも、銘柄によって全く異なることがわかりますね。
もちろん、有名企業でも10万円前後の銘柄は多く存在します。
例えば、日産自動車は株価1,007円なため、
1,007×100=10万7千円 で購入することができます。
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株を始める時の最低資金が10万円の理由
「利益を見込んで考えても10万円は安すぎない?」と不安になる人や「高くない?」と投資が怖くなる人がいます。
たしかに10万円をあまり知らない物に費やすと考えると、怖くなる人も出てきます。
また「株式投資は高い!」とイメージしている人からすると10万円じゃ稼げないのでは?と不安になってしまいます。
これから株を始める時の最低資金が10万円の理由について、初心者にも分かりやすく説明するので、なぜ10万円が最低資金なのか知りたい人は参考にしてください。
小型株を1単元から購入できる
「10万円だと1単元も買えないよ!」と思う人もいますが、10万円あれば東証1部3分の1の銘柄が購入できます。
大企業の株を1単元で購入するのは厳しくなりますが、小型・中型株であれば投資できるので本格的に投資を始められます。
また小型株は将来大きく価値を上げるケースもあるので、一攫千金も狙えます。
単元未満株で少額で分散投資できる
小型株を1銘柄購入して運用する方法は、購入した企業の業績が傾くと資産を一気に失ってしまいます。
よって10万円フルに利用して小型株を1単元購入するのはおすすめしません。
1万円投資でも同じで、単元未満株を1株持っていても保有している企業の調子が悪くなると損失が発生します。
しかし10万円を単元未満株で運用すると、様々な銘柄が購入出来ます。
様々な銘柄を購入することによって分散投資が可能で、リスクヘッジしながら運用できます。
株は最低資金1万円以下でも始められる?
利益を見込んで株を始める最低資金は「10万円」と解説しましたが、利益より経験値をコスパよく積みたいという人は1万円以下でも始めることができます。
ただし1万円以下投資は、単元株での投資並に利益を得ることは出来ません。
1万円以下で始める人は、利益率の大きな差を最初に理解して始めましょう。
単元未満株で投資すると1万円以下で始められる
単元未満株で投資する場合、1株から投資できるので株価が数百のものであれば最低500円あれば始められます。
1万円程度あれば、ほとんどの株式に対応できる金額になります。
単元未満株で投資したい人は、単元未満株を取り扱っているネット証券で口座開設する必要があります。
利益率が下がるので注意
資金が1万円以下の場合でも株を購入することが出来ますが、通常の株式投資に比べて利益率が大きく低下するので注意しましょう。
1ヶ月に数万円以上稼ぐことを目標にしている人は、1万円以下の投資をおすすめ出来ないので、少額運用する人は利益目標と資金のバランスが整っているか確認しましょう。
株を始める時の最低資金を10万円にするメリット
損失リスクを抑えられる
株式投資を10万円から始めるメリット1つ目は、損失が少ないから初心者でも気軽に始められることです。
100万円というのはとても大きな金額なため、いざ投資に使おうと思っても怖くて使えない方も多いと思います。
それに比べ10万円は人生が変わってしまうほどの大金ではありませんよね(もちろん決して少ない金額ではないですが…)。
損失のリスクが怖くなかなか手を出せない初心者の方でも、気軽に始められる金額であると言えます。
東証1部上場銘柄に投資できる
株式投資を10万円から始めるメリット2つ目は、多くの東証一部上場の銘柄を購入できることです。
実は、東証一部で2,129社中607社の銘柄は10万円以内で購入できるのです。(2018年12月14日現在)
東証一部上場企業とは、厳しい審査に通過した社会的に信用のある会社です。
つまり、たとえ業績が悪化しても株価が簡単に暴落することは少ないので、新興銘柄より安定性があり初心者の方におすすめなのです。
ただ、東証一部上場企業だからと言って必ずしも倒産しないわけではありません。
そのため、銘柄を選ぶときは企業の将来性を見極めて決める必要があります。
ちなみに初心者の方は銘柄の選び方は全くわからない方が大半であると思います。そこで、初心者の方向けに銘柄の選び方の基準やおすすめの銘柄を詳しくまとめた記事があるので、こちらもぜひ参考にしてください。
株を始める時の最低資金を10万円にするデメリット
1単元株での分散投資が不可能
10万円から始めるデメリット1つ目は、1単元単位での分散投資ができないためリスク回避が不可能であることです。
株式投資には、様々なリスクがありますが、その中でも最も代表的なものが株価値下がりリスクです。
株価値下がりリスク…買った株が値下がりしてしまい、買い値より低い金額でしか売れなくなってしまうこと
通常株式投資をする際には、分散投資(異なる銘柄を所有すること)をすることで、1つの株価が値下がりしても他の銘柄でカバーすることが可能です。
しかし、東証一部上場企業のなかで、5万円以下で買える株は175社程度しかありません。
資金が10万円以下では分散投資をすることが難しいため、株価値下がりリスクを回避することができないのです。
10万円という資金額は、単一銘柄に投資をするには十分な金額ですが、分散投資はできないということを踏まえて投資をしましょう。
手数料負けの恐れあり
10万円から始めるデメリット2つ目は、手数料に注意しなければならないことです。
株式投資では、手数料が一律に発生します。
あまりに投資資金額が低いと、利益に対して手数料の割合が多くなってしまい、損をしてしまうのです。
2000円の利益と6000円の利益ではどちらも一律で1000円の手数料が発生するため、2000円の利益では損ですよね。
あまりに投資金額が低いと損をしてしまう可能性があることを忘れないようにしましょう。
余裕がある人は100万円から始めるのもあり!
ここまで、株式投資初心者の方は、10万円から始めることがおすすめだとお伝えしてきました。
しかし、もし金銭的にも精神的にも余裕があるなら100万円から始めることもおすすめします。
では、株式投資を100万円から始めるメリットとデメリットは何でしょうか?
順番にご説明していきます。
1単元で分散投資できる
株式投資を100万円から始めるメリット1つ目は、分散投資ができるため株価値下がりのリスクを抑えられることです。
先程お伝えしたように、10万円では分散投資ができないため1社集中になってしまいます。
もし保有している1社の銘柄が暴落してしまった場合、損失で終わってしまうのです。
しかし資金が100万円あれば、分散投資をすることは十分にできます。
1社が下落しても他の銘柄から発生する利益により損害は補填されるため、結果的に利益を得られるのです。
リスクヘッジをしっかりしたいなら、分散投資ができる100万円から株式投資を始めることをおすすめします。
リターンが大きくなる
株式投資を100万円から始めるメリット2つ目は、初期投資額が大きいほど得られる利益も大きいことです。
例えば、年利が5%の銘柄があったとします。
その場合、
- 10万円を投資すると5000円
- 100万円を投資すると5万円
の利益がでます。つまり、4万5千円の差が生まれてしまうのです。
年利がより高ければ、利益も高くなります。
このように初期投資が大きければ得られる利益も大きくなるのです。
株を始める時の最低資金は10万円!
いかがでしたでしょうか。
ここまで、株初心者は10万円からはじめるのがおすすめだとお伝えしてきました。
なぜなら10万円であれば家計を圧迫することなく余裕資金で行えるからです。
そのため生活費を削って絞り出した10万円で株式投資を行うことはおすすめできません。
株初心者は特にいざなくなっても生活が圧迫されない金額で株式投資を行うようにしましょう。